ストリートファイターⅢサードストライク（1999年）

　1997年より展開されたシリーズ新章『ストリートファイターⅢ』の最終作。ストⅡから登場している『春麗』も加わり、合計で19体のキャラクターが使えるようになった。また通常ガードとは異なる特徴的な「ブロッキング」システムも初登場し、攻めと守りの戦術バリエーションに新たな方向性をもたらした。日本人初のプロゲーマー「ウメハラ」（梅原大吾）の代名詞でもある“背水の逆転劇”は、本作を用いた世界大会EVO 2003で起こったものである。現在も定期的に大会が開催される人気作で、現役でやり込んでいる若手プレイヤーも少なくない。

　『ストリートファイター』は単なるエンタメ作品に留まらず、今や国内だけでなく海外も含めたeスポーツシーンで公式タイトルに採用されるほど、競技性に溢れたシリーズだ。画面上で何が起こっているのかがビジュアルでわかりやすいのも、観戦向きだと言える。格闘ゲームに造詣が深い人はもちろん、今まで格闘ゲームを全く触ってこなかった人こそ、今後の見聞を広める上でも手に取ってみてはいかがだろうか。

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■龍田優貴
ゲームの尻を追いかけまわすフリーライター。時代やテクノロジーと共に移り変わるゲームカルチャーに目が無い好事家。『アプリゲット』『財経新聞』などで執筆。個人的なオールタイムベストゲームは「ファミコン探偵倶楽部」シリーズ。Twitter：@yuki_365bit