Jリーグ主催「eJ.LEAGUE」開催! 優勝&世界への切符は浦和レッズ・かーる選手に

 5月4日、JFAハウス・ヴァーチャルスタジアムにてJリーグ主催のeスポーツ大会「明治安田生命 eJ.LEAGUE」の決勝ラウンドが開催された。

 本大会はノックアウト方式(トーナメント)で進行し、横山Fマリノスや川崎フロンターレといったJ1クラブのユニフォームに袖を通した選手15名が参加。試合にはエレクトロニック・アーツ(EA)が手掛けるFIFA公認サッカーゲーム『FIFA 18』が用いられ、見事初代チャンピオンの座に輝いたかーる選手(浦和レッドダイヤモンズ)には6月開催予定のGlobal series Playoffsへの出場権が贈られた。本記事では、数々の猛者を倒したかーる選手及びアヤックス ボブ選手(サガン鳥栖)の決勝戦レポートをお届けする。

 『FIFA 18』はサッカーにおけるリアル要素を追求した作品だ。ゲーム中には現在のプロシーンで活躍する実在の選手が数多く登場するほか、各選手の身体能力や得意なプレイングが内部パラメーターによって忠実に再現されている。プレイヤーは試合中にキャラクター(選手)を切り替えながら操作するのと同時に、フォーメーションや戦術などを適宜変更して対応する監督視点の思考能力も求められる。個々の表面的なテクニックがほぼ互角となりやすいプロシーンでは、経験に基づく状況判断力が少しの風穴となり、そのまま勝敗を決することも少なくない。

 並みいる強豪を払いのけ決勝戦に勝ち上がってきた、かーる選手とボブ選手だが、筆者から見ると両者のプレイスタイルは大きく異なるように思えた。圧倒的な得点力や卓越したフェイントテクニックが印象的なボブ選手は、準決勝1回戦で対決したあつや選手(横山Fマリノス)を5-1で下す。一方、準決勝2回選でナスリ選手(川崎フロンターレ)とあたったかーる選手は、先制点を決めてから相手をじらすゲームコントロール力に優っていた。準決勝を終えたタイミングでかーる選手は「世界大会ではアヤックス所属選手に負けているのでリベンジしたい」と述べ、決勝ラウンドはいよいよ優勝者を決める最終戦へ進む。

 戦いの火蓋が切って落とされた決勝戦開始5分、PKにもつれ込む場面はあったものの、試合は拮抗状態に。しかし大胆なパスワークやシュートでゲームスピードが加速しつつあった24分、先制点を決めたかーる選手がアドバンテージを握る。強気なプレスで威圧感を与えるボブ選手に対し、相手より優位な状況に立ちフィールドを支配するかーる選手が40分にダメ押しの1点を追加し、逃げ切る形で前半戦は終了した。

 続く後半戦はボブ選手の焦りが見える展開で始動したが、かーる選手は攻め急がずボールを自陣でコントロール。途中何度かボブ選手がシュートを狙うも得点とはならず、そのまま後半が終了しかーる選手が勝利を収めた。

関連記事