大谷亮平“節目”の写真集『ROAD AHEAD』インタビュー ソウルで見せた“ありのままの自分”

大谷亮平写真集『ROAD AHEAD』インタビュー

韓国での活動から現在まで「すべて縁」

『遥かな町へ』予告編【2026年10月9日より全国公開】

――10月9日より公開中の主演映画『遥かな町へ』は、大谷さん演じる主人公・博史がタイムスリップして、14歳の自分(及川桃利)に戻る物語です。博史のモノローグを演じる場面が多かったと思いますが、どのようにアプローチされたのでしょうか。

大谷:僕が声を吹き込んだのは映像が完成した後だったので、「あっちの世界観で芝居してみたかったな」と正直、羨ましかったです。モノローグを録る時には、単なるナレーションにしたくなかったので、主人公の心に寄り添って、同じ気持ちになりながら感情を乗せていきました。なので、出演シーンは少ないけれど、満足感は高かったです。原作もすごく面白くて男心がくすぐられる作品だったので、参加できて良かったなと思います。

――作品を通して、大谷さん自身が受け取ったものはありますか?

大谷:僕が演じた役柄で言うと、タイムスリップする前と戻ってきた後の“変化”でしょうか。48歳になって家族の存在が当たり前になりすぎていた男が、この不思議な体験を経て、妻や娘の愛おしさに改めて気づく。物語はファンタジーですけど、「当たり前にある存在の大切さに気づく」というのは、僕たちの日常でもあることなので。

――「大人になるとわかることって、いろいろあるよな」とも思いますよね。

大谷:本当に。この歳になって、「あの時、母は……」と思ったりもしました。

――劇中では、大谷さんの学生服姿もすごく印象的でした。

大谷:お酒を飲むシーンですよね?

――そうです。あのシーンの話は絶対に聞きたいと思っていました(笑)。ほかに、大谷さんが学生時代を演じている場面はないですよね?

大谷:ないですね。あと2カ所ほどあったんですが、カットになってしまって。でも、あのシーンは監督がどうしても残したかったみたいです。あとでお会いした時にも「あの制服のシーン、周囲からすごく評判が良いんですよ! 撮って良かったです」と言っていただけたので、やって良かったのかなと。ただ、僕の感想としてはノーコメントです(笑)。

『3ミリの恋』本予告【11月6日(金)公開】

――(笑)。一方、11月6日公開の映画『3ミリの恋』は日韓共同作品で、ここでも不思議なタイミングを感じます。役者さんの中には「今、必要な役が来る」とおっしゃる方もいますが、そんな印象はありますか?

大谷:それでいうと、最近、父親役が来ることが多くなりました……これはどういうことなんでしょうか(笑)。実際には結婚もしていないので、自分でも不思議なんです。でも、父親ってそんなものなのかな、とも思います。自然にみんな父親をやっているでしょうから、そんなに何かを変える必要はないのかなって。

――特別なことはせず、自然と父親になるわけですね。

大谷:役作りに関しては、全部そうですね。特に子役や若い役者さんと共演する時は、こちらから変に気を遣うことなく、距離感もすべて自然に任せるようにしています。今回共演した黒川(想矢)くんとも、良い意味で作り込みすぎなかったことで、結果的にすごく良いシーンが撮れました。最後のシーンなんて、ちょっとビックリするほどでしたね。

――自然体で現場に臨むことで、生まれるものがあると。

大谷:どの作品でも、外見や癖以外の部分はほとんど作らずに現場に入るようにしています。現場に行って、監督やスタッフ、共演者がいて、その場の空気に自然となじんでいく。事前に計算するよりも、現場でポーンと飛んでくるものをキャッチして演じるほうが、自分にとって心地いいんです。

――共演された若い世代の役者さんをご覧になって、ご自身の10代の頃と比べていかがですか?

大谷:黒川くんも含めて、今の若い子たちはすごくかわいらしくてピュアですよね。僕がいた世界はゴリゴリの体育会系だったので、「いかにサボるか」、「いかに怒られないようにするか」ばかり考えている、“欲まみれ”の10代でした(笑)。僕らの時代の高校生はもっと“おっさん”っぽかったので、今の若い子たちのピュアさには感心してしまいます。

――そんなゴリゴリのスポーツマンから、どういった経緯で俳優に?

大谷:高校時代に「バレーボールで上に行くのは無理だな」と悟って、大学では惰性で続けていたんです。将来どうしようか迷いながら喫茶店でアルバイトをしていた時、一緒にシフトに入っていた先輩がモデルをやっていて。「イケると思うよ」と紹介してくれたのがきっかけで、事務所に入りました。モデルになりたいというより、どこかに就職して働くということが想像できなかったんです。

――そこから、すぐに韓国でお仕事をされたんですか?

大谷:最初は韓国のダンキンドーナツのCMに出たんですが、オーディションの連絡が来た時、僕は外で遊んでいて2回断ったんですよ(笑)。「今外だし、資料もないので行けないです」って。でも3回目に「監督があなたを気に入って何時間でも待つと言っているから」と言われて、動画を撮って送ったら一発で決まりました。イ・ビョンホンさんの次に起用されたメインキャラクターで、韓国に呼ばれた時にはスタッフから「みんな君のこと知っているからね」と言われたんです。「またまたぁ」と思いながら街に出て、ポスターの前で記念写真を撮ろうとしたら、一瞬で人だかりができて……すぐに車に押し込まれるほどでした。

――大げさに言っているわけではなかったんですね(笑)。でも、これまでの活動のすべてが“ご縁”だと感じます。

大谷:本当にすべて縁ですね。何か1個違っていたら、こうはなっていないんじゃないかなと思います。

――最後に。ふたつの作品に登場するセリフにちなんで伺いますが、大谷さんは今、幸せですか?

大谷:それは難しい質問ですね。でも、客観的に見たらすごく幸せだと思います。いろいろな巡り合わせがあって、こうしてお仕事をさせていただけている。さらには健康で、仕事終わりに親しい人と一緒にお酒が飲めれば、それだけで頑張れますから。

――では、もしタイムスリップしてもう一度人生をやり直せるとしたら、同じ人生を歩みますか?

大谷:同じ人生は歩まないかな。バレーボールの代わりに、野球を本気でやると思います。それで「ここまでだな」と納得したら、韓国ではない別の国に行く。最終的には日本に帰ってきて、また俳優をやっているんじゃないですかね(笑)。

■書籍情報
大谷亮平 1st写真集『ROAD AHEAD』
10月17日(土)発売
撮影:前康輔
光文社刊
定価:4,500円(税込)
判型:A4判ソフト
内容:128ページ
ISBN:978-4-334-11163-2

■公開情報
『遥かな町へ』
全国公開中
出演:大谷亮平、及川桃利、磯谷萌々子、戸田菜穂、滝藤賢一
脚本・監督:錦織良成
原作:谷口ジロー
音楽:瀬川英史
エグゼクティブプロデューサー:山本敬
企画プロデュース:結城豊弘(ANOSA)
プロデューサー:安川唯史
制作:goen
製作:BARCOS
配給:ムービー・アクト・プロジェクト
配給協力:渋谷プロダクション
2026年/日本/カラー/シネマスコープ/126分/PG-12
©︎2026 映画「遥かな町へ」BARCOS
公式サイト:https://harukanamachie.jp/
公式X(旧Twitter):@harukanamachie
公式Instagram:@harukanamachie

『3ミリの恋』
11月6日(金)全国公開
出演:黒川想矢、キム・ジアン、荒木飛羽、早瀬憩、ソウジ・アライ、パク・ジファン、チャン・へジン、チェ・ドクムン、MEGUMI、一ノ瀬ワタル、大谷亮平
監督・脚本:全辰隆(チョン・ジニュン)
音楽:ノ・ヨンシム
主題歌:Leina「3ミリの恋」(MASTERSIX FOUNDATION/Sony Music Labels Inc.)
撮影監督:イム・ウォングン
企画・プロデュース:小杉宝
プロデューサー:吉原裕幸、野田あかり、田口雄介、パク・ジュンホ
制作プロダクション:東映東京撮影所
共同制作:ADRENALINE PICTURES
プロダクション協力:ダブ
製作・配給:東映、東映ビデオ
韓国配給:BY4M
©2026「3ミリの恋」製作委員会
公式サイト:3mmlove-movie.com
公式X(旧Twitter):@3mm_love_movie
公式TikTok:@3mm_love_movie
公式Instagram:3mm_love

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