古川慎×稲垣好×永瀬アンナ×白石晴香、アフレコ現場は『SASUKE』? 4人が生んだ一体感

 TVアニメ『目覚めたら最強装備と宇宙船持ちだったので、一戸建て目指して傭兵として自由に生きたい』は、退屈で苦労の多い日々を送っていた会社員・佐藤孝弘が、夢中でやり込んでいたSFゲームの世界に入り込み、「キャプテン・ヒロ」と名を変えて傭兵として生きていくスペースファンタジー。最強装備の宇宙船を手にしたヒロは、悪漢に襲われていたところを救った少女・ミミや、傭兵としてのいろはを教える宇宙エルフ・エルマと出会い、戦いを重ねながら「惑星上に庭付き一戸建てを買う」ことを目指していく。さらに、星系軍の将校であるセレナ・ホールズも、指名手配の賊を討伐したヒロに興味を持ち、物語へと関わっていく。今回は、主人公・キャプテン・ヒロ役の古川慎、ミミ役の稲垣好、エルマ役の永瀬アンナ、セレナ=ホールズ役の白石晴香に、本作ならではのSF×転生の世界観、それぞれが演じるキャラクターの魅力、4人で臨んだアフレコ現場について語ってもらった。

SF×転生ならではの世界観

――まず、みなさんが本作に触れたときの印象から聞かせてください。異世界転生とSFを掛け合わせた世界観を、どのように感じましたか?

古川慎(以下、古川):まず、すごくとんとん拍子に物語が進んでいく作品だなという印象がありました。転生ものらしい成り上がりのストーリーではあるんですけど、そこにSFが掛け合わさっているところが、この作品ならではですよね。舞台となる星が変わっていったり、SFらしい専門用語がたくさん出てきたりするので、そういう要素が加わることで、これまでの転生ものとはまた違った面白さが生まれていると思います。

永瀬アンナ(以下、永瀬):私は実際にアニメになった映像を観て、すごく“アニメを観る楽しさ”を感じました。キャラクターの目が大きくデフォルメされたり、口がぐにゃぐにゃに動いたり、心情に合わせて表情がコロコロ変わるんですよ。音楽もすごく素敵で、自分も一緒に宇宙を旅しているような感覚があって。少しロードムービーを観ているような面白さもあるなと思いました。

――ストーリーや映像からSFらしさを感じる一方で、演じる上ではSF特有の難しさもありましたか?

古川:読みづらい単語が多いんですよ(笑)。星や国の名前とか。「ベレベレム連邦」もそうですし。

白石晴香(以下、白石):難しい言葉を使って、ずっとしゃべっていますからね。

古川:でも、セリフのスピードはみんなそんなに変わらないから、それぞれ難しいところにぶち当たるんですよ。台本を見るたびに「これ言いたくないな……」と思う言葉もあったりして(笑)。そういうものがたくさん書いてある台本だからこそ、「頑張ろう」と思いました。

――今後も、こうしたSFならではの用語は増えていきそうですね。

古川:出てきますよ(笑)。これからいろいろな人たちが登場します。

稲垣好(以下、稲垣):それに伴って、用語も増えていきますからね(笑)。

4人が語るキャラクターの魅力

――ここからは、それぞれが演じているキャラクターについて聞かせてください。まず古川さんは、キャプテン・ヒロをどんな人物だと捉えていますか?

古川:最初は本当に「どこにでもいそうな人」からスタートしているんですけど、やっぱり主人公だよねと思わせる度胸の強さと、引きの強さがありますよね。明言はされていないんですけど、20代中盤以降くらいなのかなという設定もあって、僕自身もあまり声を作らずに演じやすいキャラクターでした。だから、いろいろな表現にもチャレンジさせてもらいましたし、冒険的なこともできたと思います。飄々としているところもいいですよね。持ち前の度胸とゲームの腕、いろいろなものを使いながら問題を解決していく。そこがヒロの魅力なんじゃないかなと思っています。

――僕はキャラクタービジュアルだけを見た時に、もう少し“俺様系”の主人公を想像していたんです。でも実際に観ると、かなり地に足がついていますよね。

古川:会社員をやっていたから、その辺がちゃんとしているんですよ。僕もキャラクタービジュアルを見たときにはびっくりしました。漫画で読んでいたときは、もう少しプレーンな顔立ちの印象だったので、アニメのビジュアルを見たら「すごくキャプテンみたいな顔をしているな。俺の声、合うかな?」って(笑)。でも結果として、ああいう顔で飄々としていて、自堕落なところもあるヒーローがいてもいいんじゃないか、というところには落とし込めたのかなと思います。

――そういうキャプテン・ヒロだからこそ、女性陣もだんだん惹かれていくのでしょうか?

古川:何かあるらしいですよ。稲垣さんが言っていました(笑)。

稲垣:モテる要素があるんでしょうね。さっきも話していたんですけど、程よいクズ感というか(笑)。

古川:おっしゃる通り。この世界じゃなかったらマジでクズだなと思います(笑)。

白石:でも、ただ優しいだけじゃないんですよね。さっきアンナちゃんとも話していたんですけど、自分が望んでいる言葉ばかりをくれるわけではない。全部に寄り添ってくれるというより、その時にヒロ自身が思ったことをストレートに言ってくれるんです。それが、その人にとって必要なタイミングで欲しい言葉になっているところがあると思います。

稲垣:そう! それがあって、さらに「しょうがないな」と思わせる部分もあるから、こっちの母性も働くんですよ。そのギャップがいいのかなって。

古川:ちょっと心配になってきますね。ヒモに引っかからないですよね?(笑)

稲垣:危ないな(笑)。

――そんな稲垣さんが演じるミミは、最初とその後でもかなり印象が変わっていくキャラクターですよね。

稲垣:ミミは最初、かなりヘビーな状況に置かれているので、自信がなくて、すごく気弱なところから始まります。でも明るくなってからは、一生懸命だったり、健気だったり、ミミの良さがたくさん出てくる。作品の癒やし枠なのかなと思っています。かと思えば、ちょっとあざといところもあるんですよ。それを天然でやっているからすごい(笑)。そこもミミのかわいさだと思います。

――エルマに対しては、お姉さんのような一面もあります。

稲垣:そうなんですよ。たまに、すごくお母さんをやっていて。

永瀬:優しいんですよ。優しすぎる(笑)。

稲垣:「今日は私、次はあなたの番ね」みたいなやり取りをしながらも、結局許してあげちゃったりする。すごく包容力のある子だと思います。その一方で、オペレーターという立場ではしっかりしなくちゃいけない。そこも含めて、一番成長が見えるキャラクターだったんじゃないかなと思います。

――つらい経験をしてきたからこその強さも感じます。

稲垣:そうですね。すごくたくましい子だと思います。芯が通っているというか、行動力もあるし、ちゃんと前を向けるタイプ。日々の中に幸せを見つけるのが上手なのかなと思います。

白石:食べ物もおいしそうに食べるしね。

稲垣:そうなんですよ。食べることが好きなので。あの笑顔だけでみんなが救われているところもあると思います。

――永瀬さんは、エルマを最初に見たときはどんな印象でしたか?

永瀬:キャラクターデザインを見た段階で、「なんてかわいいキャラクターなんだ!」と思いました。それと同時に、「果たしてこのキャラクターを私ができるのかな?」という不安もあって。でも、自信に満ちた立ち姿だったり、いつも堂々としているところだったり、ヒロに言い負かされても開き直ってケロッとしているところだったり、すごく面白くてかわいいんですよ。そこは大事に演じたいと思っていました。

――そうしたエルマの面白さやかわいさは、お芝居ではどのように表現していったのでしょうか?

永瀬:アフレコでは「ここにこんな声が入ったら面白いかな」とか、「エルマのかわいさがもっと引き立つかな」と考えたアドリブを入れていました。それでOKをいただけると嬉しかったです。あと、エルマってちゃんと頭もいいんです。すごく賢い人なので、意外と冷めた目線を持っているところもある。そういうギャップも面白いキャラクターだと思います。

関連記事