『どこよりも遠い場所にいる君へ』モデルの高校に石橋陽彩ら凱旋 玉木宏のメッセージも
10月9日に劇場公開されるアニメーション映画『どこよりも遠い場所にいる君へ』のスペシャルトークイベントが、9月5日に作品の舞台モデルとなった島根県立隠岐島前高等学校で開催され、主人公・月ヶ瀬和希役の石橋陽彩と和田純一監督が登壇した。
原作は、2025年に『カフネ』で第22回本屋大賞を受賞した阿部が2017年に刊行した、少年少女の揺れる想いと秘密が複雑に絡み合う青春小説。監督は『HIGH CARD』シリーズの和田が務め、脚本は『ストロボ・エッジ』や『ジョゼと虎と魚たち』などの桑村さや香が手がけた。
豊かな自然にあふれた離島・采岐島。その島には、“神隠しの入り江”と呼ばれる場所があった。とある事情で都会を離れ、采岐島の高校に進学した少年・月ヶ瀬和希は、ある初夏の日、“神隠しの入り江”で1人の少女が倒れているのを発見する。少女の名前は秋鹿七緒。身元不明の七緒は、和希とともに彼女を救助した高津という男性に保護されることになる。七緒のことが気になり、それからたびたび放課後に彼女のもとを訪れるようになった和希。2人の距離は少しずつ縮まっていくが、やがて和希は、七緒から驚きの言葉を聞かされるのだった。出会うはずのなかった2人が出会い、少しずつ色づいていく日常。ひと夏を共に過ごした2人がたどり着いたのは、切なくも優しい未来だった。
主人公・月ヶ瀬和希役には『リメンバー・ミー』日本版吹替版で主人公ミゲル役を務めた石橋、謎の少女・秋鹿七緒役には『超かぐや姫!』などの永瀬アンナ、和希の同級生・尾崎幹也役には『機動戦士 Gundam GQuuuuuuX』の土屋神葉、そして物語の鍵を握る高津役には玉木宏が決定している。そのほか、石橋と『リメンバー・ミー』で共演した藤木直人が和希のクラス担任を務める英語教師・仁科役で友情出演する。
イベント当日は隠岐島前高等学校の文化祭が開催される中で行われ、松竹の向井紘一郎プロデューサーがMCを務めた。石橋は「この作品には隠岐島前高等学校をモデルにした学校が出てくるんですけど、そのまんまだな! って思いました。それに、実際に生徒の皆さんの元気あふれる楽しい雰囲気が伝わってきて、和希たちもここに通ったんだな、高校時代やり直したいなあって思いましたね」と挨拶。和田監督も「原作の小説を読んだ時から丘の上にある高校にしようっていうのをずっと思っていたんです。Googleマップで見た時、こんなに良い高校はないなと思って、ロケハンで来させてもらった時に、屋上からたくさん写真を撮ったのを思い出しました」と、モデル校の生徒たちを前に語った。
石橋を和希役に抜擢した理由について、和田監督は「佇まいが和希っぽいというか、もちろん演技も台本を読み込んできて、和希感を出してくれているとは思ったんですけど、なんだか影を抱えてそうだなあとか、王子様っぽいな、みたいな……この作品ではあまり声を作って欲しくなくて、心の内じゃないですけれど全部ぶつけてもらいたい、主人公はその方がいいかなと思って選ばせていただきました」と明かした。石橋は和希を演じるうえで苦労した点について「僕自身も和希のようなマイナスな面は持っていると思っていて、そこはリンクするところがあるなと感じています。でもしっかりと前を向いていて、苦しいけど泣けない、というような感情を素直に出せないっていうのをお芝居として消化するのが難しかったです」と語った。
イベント中盤には、高津役の玉木からのサプライズ動画メッセージが上映された。イベントに駆けつけることが叶わなかった玉木は、隠岐と深い縁があることを明かし、その魅力を「本土では感じられないような圧巻の景色」と表現。「たくさんの人にも知ってもらいたい」と故郷への想いを吐露し、「家族や大切な友達、そういう自分にとって本当に思い出のある方と一緒に見ると、よりこの作品のメッセージが皆さんの心に届くのではないかと思います」と呼びかけた。
映像を受けて石橋は玉木とのアフレコを振り返り、「玉木さんが演じられるお芝居がすごく自然に耳に入ってくるといいますか、すごく繊細なお芝居をされる方だなっていう風に思いましたし、実際に掛け合わせていただけて、本当にありがたかったです。僕も玉木さんのお芝居を聞いて、さらに頑張らなきゃって引き出してもらえたので、一緒にお芝居できてすごく良かったなって思います」と収録時のエピソードを披露した。
その後、生徒からのQ&Aコーナーでは「この高校の生徒になってやってみたいこととか、放課後こんなことしたいとかありますか?」「七緒と和希が出会ったことで、キャラクターの心境の変化があると思うんですけど、そういう変化の表現ってどういう工夫をしていますか?」といった質問が寄せられた。
最後に石橋は「今の一瞬だけちょっと高校生に戻れた気がしました。皆さんも高校生活が終わって、大学に進学したり就職したり、本当にいろんな道があると思うんですけど、絶対に言えることは『この3年間、この一瞬一瞬を楽しんでほしい』っていうことです。その楽しむ中の一つとして映画『どこよりも遠い場所にいる君へ』を見ていただけたら嬉しいなと思います」と挨拶。和田監督も「隠岐の島に来て、帰ってきたなあ……くらいすごく感慨深いです。本土の方に行く際にはぜひ映画館で見ていただけたらとても嬉しいです」とメッセージを贈った。
イベント終了直後には、集まった生徒たちから海士町に古くから伝わる民謡「キンニャモニャ」を踊るサプライズが披露された。
■公開情報
『どこよりも遠い場所にいる君へ』
10月9日(金)全国公開
出演:石橋陽彩、永瀬アンナ、土屋神葉、上坂すみれ、羽多野渉、岡本信彦、松岡禎丞、藤木直人(友情出演)、玉木宏
原作:阿部暁子『どこよりも遠い場所にいる君へ』(集英社オレンジ文庫)
監督:和田純一
脚本:桑村さや香
キャラクターデザイン・総作画監督:へちま
制作:トムス・エンタテインメント/第6スタジオ
音楽:中村弘二
主題歌:とた「オリーブ」(RECA Records)
劇中歌:とた「鳳仙花」(RECA Records)
配給:松竹
製作幹事:松竹、ポニーキャニオン
©阿部暁子/集英社・『どこよりも遠い場所にいる君へ』製作委員会
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