桜井ユキ、『しあわせは食べて寝て待て』SPに意気込み 「“さとこに戻れた”と感じました」
8月18日22時より放送される特集ドラマ『しあわせは食べて寝て待て〜早春の養生編〜』(NHK総合)で主演を務める桜井ユキのコメントが発表された。
『しあわせは食べて寝て待て』は、水凪トリの同名コミックを原作とし、2025年4月からドラマ10枠で放送されたヒューマンドラマ。一生付き合わなくてはならない病気にかかり、健康、仕事、将来設計など多くを失った主人公・麦巻さとこが、築45年の団地での暮らしや薬膳料理を通じて、心身を取り戻していく姿を描いた。
スペシャルドラマでは、ドラマ10で描かれた1年半の物語のさなかで語られなかったエピソードが1話完結で描かれる。主人公・さとこ役の桜井ユキ、団地の大家・美山鈴役の加賀まりこ、鈴と同居する料理番・羽白司役の宮沢氷魚らメインキャストが再集結する。脚本は澤井香織、演出は中野亮平、音楽は中島ノブユキが担当する。
桜井はクランクインの心境について「1年ぶりということもあり、再びさとこを演じることへの若干の不安がありました」と語る。
桜井ユキ(麦巻さとこ役) コメント
クランクイン初日について
1年ぶりということもあり、再びさとこを演じることへの若干の不安がありました。バス停で歩いているシーンは、自分の中でまだ不安要素がちょっと残っていて、歩き方だったり、そのテンポがなかなかうまく取り戻せないところがありました。正直、あの時はセリフがなくてよかったなと思っていたんです。
でもその後、司(宮沢氷魚)と会うシーンを撮影させていただいた時に、パチンと来たというか、さとこってこの温度感だったなというのを取り戻せて、「あ、さとこに戻れた」と感じました。そこはすごく氷魚くんに助けられました。その後、鈴さん(加賀まりこさん)にまた再会した時に、さらにそこでさとこが完成したというか、やっと戻ってきたなと思えました。最初からさとこに戻れたというよりは、キャストの方たちに会うたびにどんどん“取り戻していった”という感覚が一番しっくりきます。
特別編の話を聞いたときの心境
単純にすごくうれしかったです。前作の撮影を終えた時に、どこかでまた皆さんと集まれるんじゃないかなという気がしていました。それは願望も含めてですけど。撮影時間が本当に楽しかったので、いつ撮影になるんだろうなと心待ちにしていました。
宮沢・加賀との共演について
加賀さんが演じられる鈴さんは、実は原作を読んで想像していた印象からちょっと違ったんです。「あ、こういう鈴さんで来るんだ」という衝撃からの、そこからの鈴さん、本当に大好きになりました。気を遣われすぎてしまうと逆に萎縮してしまったりすることって日常でも多々あると思いますし、もちろん鈴さんは空気を読んで、優しさも込めて接してくださってるんですが、時にあえて気づかないふりをしてさとこに遠慮せず来てくださるあの感じ、その加賀さんの塩梅がもう絶妙で。「あ、こういう人がそばにいたら本当に救われることってあるんだろうな」と思いました。
氷魚くんが演じる司は、原作から飛び出してきたような魅力もありつつ、そこに氷魚くん自身の持つ柔らかさだったり、繊細さみたいなものがプラスされて、司がいるだけでその場が柔らかくなるというあの安心感、本当に素敵だなと思います。お芝居をしていても沈黙が嫌じゃない、むしろ沈黙さえも心地がいいと思えるテンポの取り方や雰囲気を醸し出せるのがすばらしくて、それが司のキャラクターの魅力でもあり、やっぱり氷魚くんが演じるからこその魅力だと強く思っています。
印象に残っているシーン
早朝に司と、とある場所に向かうシーンです。深夜2時ぐらいに集合しまして、本当に景色が美しくて。あの景色を見た時に、「あ、司さんはこれをさとこに見せたいと思ってくれたんだ」と心から感じました。司は身近な幸せを、さとこにそっと優しく届けてくれる存在。こんなところにもさとこの知らない美しい景色や幸せがあって、それを一緒に共有しようと言って、司が連れて行ってくれたあの景色が本当に忘れられません。
その後に、なんてことない塩むすびを一緒に食べるシーンもありました。セリフはそんなに多くなく、静かなシーンではあるんですが、温かで些細な幸せを感じさせてくれるあそこの一連はまさに私が「これぞ『しあわせは食べて寝て待て』だな」と思うシーンで、とても心に残っています。
また、現場にはフードコーディネーターの飯島奈美さんが駆けつけてくれて、早朝に温かいおむすびを握ってくれました。私も氷魚くんもとても驚きましたし、「握り立てを食べてほしい」とおむすびを届けてくれたそのお気持ちがすごくうれしかったです。
薬膳や養生について、撮影を通して取り入れた習慣
ニラをよく食べてます。前作に登場したニラに黒ごまをかけて炒めるメニュー、ニラを炒めてそこに黒ごまがかかっているだけのお弁当のおかずだったんですが、それがびっくりするぐらいおいしくて。いろいろ調べると、やっぱりニラはすごく体にいい効能があるみたいで。それ以来「ニラにゴマかけとけばなんとかなるかもしれない」と思って、忙しい時とか、撮影が続いて食事にちょっと気を遣いたいという時に、私はごま油でニラを炒めて黒ごまかけて済ませています。そういうのでも自分の体に気を遣ってるんだって思える、その時間もすごく大事だなと思うようになりました。
以前は、薬膳というものに対して、もっとハードルの高い、手の出しづらいイメージが私にもありました。でもこのドラマの撮影を通して飯島さんの作った薬膳料理というものをいただいて、「あ、これも薬膳なのか」「このシンプルな調理すらも薬膳と呼んでいいのか」という新しい発見が本当にたくさんあって、意識が変わりましたね。
視聴者へのメッセージ
スペシャルドラマだからといって特別な出来事が起きるわけではありません(笑)。ただ、もう一度あの団地の人たちに会いたい、あの温かな空気を感じたい。そんな気持ちで観ていただけたらうれしいです。この夏も、皆さまが健やかで穏やかな日々を過ごされますように。スタッフ・キャスト一同、心を込めて撮影しました。ぜひ楽しんでいただけたら、しあわせです。
■放送情報
特集ドラマ『しあわせは食べて寝て待て~早春の養生編~』
NHK総合にて、8月18日(火)22:00~23:12放送
※NHK ONE(新NHKプラス)で同時・見逃し配信予定
出演:桜井ユキ、宮沢氷魚、福士誠治、田畑智子、中山雄斗、奥山葵、西山潤、土居志央梨、加賀まりこ、大西利空、徳永えり、根岸季衣 ほか
原作:水凪トリ
脚本:澤井香織
音楽:中島ノブユキ
演出:中野亮平
制作統括:小松昌代(NHKエンタープライズ)、石澤かおる(NHK)
写真提供=NHK