『告白-25年目の秘密-』松村北斗が狂気じみた演技で暗躍 一筋縄ではいかない考察ドラマに

 松村北斗が25年間も一人の女性に片想いを続ける青年を演じる日本テレビ系列の土曜ドラマ『告白-25年目の秘密-』(日本テレビ系)が7月11日にスタートした。“純愛”か“狂気”かと銘打たれたラブサスペンスであり、脚本を昨年の4月クールに放送された『恋は闇』(日本テレビ系)の渡邉真子が手掛けるとなれば、これもまた一筋縄ではいかない“考察ドラマ”となっていくのであろう。

 化粧品メーカーの野瀬化粧品の総務部で働く爽太(松村北斗)は、小学生の頃に自分をいじめっ子から助けてくれた少女に片想いをし、彼女と同じ私立中学に入り、一浪の末に同じ大学に入り、同じ会社へと就職する。その彼女――麻里子(岡崎紗絵)は野瀬化粧品の社長令嬢であり、第二ブランド事業部の部長。身分違いの恋とでも呼ぶべきか、あくまでも彼女を遠くから見守ることに徹してきた爽太だったが、ふとしたきっかけで麻里子に声をかけ、より近くで彼女を支える機会を手にすることとなる。

 と、簡単に言ってしまえば爽太は典型的なストーカー気質の青年というわけだ。いや、もはや“気質”どころではないかもしれない。さっそく気になるのは、なぜ彼が“見守り”から意を決して距離を縮めようと動き出したのかという点である。劇中では、麻里子が婚活をしているという噂を聞きつけたことが大きなきっかけとして描かれているわけだが、長いこと見守ってきたのであれば、彼女の隣に自分以外の誰かがいるというシチュエーションも少なからずあったはずでは。勘繰りすぎかもしれないが、爽太自身に何かしらアクションを起こすだけの理由があったという可能性も、頭の片隅に入れておきたい。

 なんにせよ、そこで麻里子に声をかけて行動に移し、それを「思いも寄らないステージに変化する時がある」と柔軟にチャンスとして捉え、その幅を広げていく爽太の行動力には驚かされるものがある。彼女に近付くために受験勉強に励み、仕事の上では彼女の助けになるべく知識を蓄える。SNSで彼女の好きなものを探り、距離をぐっと縮めるための材料として活用し、なおかつ出会ってからの日々を日記としてしたため保管している。非常に勤勉な努力型のストーカーであり、外面は“人畜無害の空気系男子”。たしかに“狂気”じみたキャラクターではあるが、なかなか掴みどころがない印象である。

 今回のエピソードでは導入として、前半で麻里子側から“お仕事系ドラマ”のような物語を見せ、後半の折り返しで爽太の視点に切り替えて彼の暗躍ぶりを見せる構成が取られていた。その随所にミステリー的な要素が介入しており、例えば麻里子が出世することを阻もうと企む継母のサユリ(水野美紀)であったり、おそらくすでに他界していると思しき麻里子の実母の写真、そして爽太の回想パートと現在パートとを結びつける25年前の連続誘拐事件。これらが物語の動力として機能するわけだ。

 終盤、麻里子の部署と対立する第一ブランド事業部の部長・立岩(丸山智己)が殺害された状態で発見され、本格的にミステリーが始動する。彼はサユリから麻里子の妨害を頼まれており、かつ殺される直前には爽太が接触しているので、いわば、爽太が立岩を殺したのかどうか?が最初のフックとなるのだろう。『恋は闇』と同様、ドラマ全体の折り返し地点で大きな転換が待ち受けていると仮定すれば(それは今回の冒頭で描かれたシーンだろうか)、まず前半は爽太という人物をじっくりと見極めることに重きを置くのが良いかもしれない。

■放送情報
『告白-25年目の秘密-』
日本テレビ系にて、7月11日(土)スタート 毎週土曜21:00〜21:54放送
出演:松村北斗、岡崎紗絵、塩野瑛久、佐々木希、水野美紀、丸山智己、石黒賢、玉山鉄二、久保史緒里、山下幸輝、夙川アトム、丘みつ子、田中要次
脚本:渡邉真子
監督:堀江貴大、鈴木浩介
音楽:得田真裕
チーフプロデューサー:松本京子
企画・プロデューサー:青木泰憲
プロデューサー:鈴木努、田上リサ
制作プロダクション:AXON
製作著作:日本テレビ
©日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/kokuhaku/
公式X(旧Twitter):https://x.com/kokuhaku_ntv

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