ドキュメンタリー映画『ビトゥーカ』監督から特別メッセージ 著名人の推薦コメントも
7月3日に公開される音楽ドキュメンタリー『ビトゥーカ ミルトン・ナシメント フェアウェルツアー』より、フラヴィア・モラエス監督による日本向け特別ビデオメッセージと著名人の推薦コメントが公開された。
本作は、“ブラジルの声”と称される音楽家ミルトン・ナシメントの最後のワールドツアーに密着したドキュメンタリー映画。ナシメントが80歳を迎えた2022年に、ブラジル国内はもとより欧米17都市を5カ月にわたって巡った最後のワールドツアー「A Última Sessão de Música」 に密着するとともに、その音楽と人生の軌跡を辿る。映画のタイトルとなっている “ビトゥーカ”はタバコの吸い殻を意味し、幼い頃唇を尖らせる癖があったミルトンの愛称から取られている。
聖地であるミナス・ジェライスの風土に根ざし、ブラジル音楽、ジャズ、フォークを横断する独自の音楽言語を築き上げ、1972年に発表したアルバム『Clube da Esquina』に象徴される革新的な作品群によって、20世紀以降の音楽に新たな地平を切り開いてきたナシメント。カエターノ・ヴェローゾ、クインシー・ジョーンズ、スパイク・リーら、彼を崇敬するジャンルも国境も越えた総勢57人の証言が、その存在が音楽史に刻んできた影響と広がりを立体的に浮かび上がらせる。
日本においても、ナシメントの音楽から影響を受けたアーティストやクリエイターは数多く存在する。今回、その代表ともいえる宮沢和史(ex.THE BOOM)、小野リサをはじめ、音楽家、映画監督、文筆家、デザイナーら各界の著名人から推薦コメントが寄せられた。
また、モラエス監督から、日本公開を待つ観客へ向けた特別ビデオメッセージも到着。ブラジルで数々の大規模音楽イベントやライブ映像の演出を手がけてきた監督が、本作に込めた想いを語っている。
さらに、恵比寿ガーデンシネマでの上映が4Kバージョンで行われることも決定した。
コメント
宮沢和史(音楽家 / ex.THE BOOM)
ミルトンの歌声に身を委ねると、恥・罪・嫉み・つぐない・後悔・絶望・老い・引き返せない旅・生と死
そういった厄介なものがつむじ風のように、紬糸のように、螺旋状にひとつにまとまりながら、青空へと上り、気化していく
すべてから解放され、そこに立ち尽くす自分はこう思う
「人生は易々と”完璧なる場所"へ到達することはなく、思っていたよりも低いところを飛行していくもの」だと……。
しかし、なぜか喜びと安らぎに包まれ、心が体温を思い出す
この世に”愛と美”よりも素晴らしいものは存在しないと気がつくのだ
小野リサ(ボサノヴァ・シンガー)
ミルトン・ナシメントの気品あふれる人柄と魂の叫びのような宇宙にまで届く音の響き。 歌詞に込められた知的で深い優しさに改めて心を打たれ、その偉大さに敬愛を捧げます。
パール兄弟 サエキけんぞう (音楽家)
ビートルズを超え、ジャズ、クラシックとブラジル地方の土着音楽をミルトンはどう繋げたのか?
なぜその存在は大きいのか?
そして満身創痍の最後のワールドツアーを支える家族スタッフの姿を通じて、欧米とは違うその音楽の姿、出で立ちに心が撃たれる!
青野賢一(文筆家、選曲家)
ミルトン・ナシメントの音楽が世代を問わず長く聴きつがれてきた理由が詰まった作品。彼がいたからこそ、ブラジルのポピュラー・ミュージックはたんなる消耗品でなく国の文化として存在し、愛されているのだ。
中野裕之(映画監督・映像作家)
「彼のことは彼の音楽を聴くのが一番さ」――そんな声にも頷きながら、改めてミルトン・ナシメントという唯一無二の存在に出会える映画。80歳のワールドツアーの笑顔と、ブラジル音楽史の貴重な映像に心を揺さぶられた。
信國太志(TAISHI NOBUKUNI A Tailor デザイナー)
デヴィッド・バーンによるコンピレーション『Brazil Classics』シリーズで初めて聴いた方も多いであろう、なんとも味のある歌声の大御所についてのドキュメンタリーは、歌の上手さとは? 音楽とは? をあらためて私達に問いかけてきます。
■公開情報
『ビトゥーカ ミルトン・ナシメント フェアウェルツアー』
7月3日(金)より、恵比寿ガーデンシネマ、アップリンク吉祥寺、ミッドランドシネマ名古屋空港、テアトル梅田ほかにて全国順次公開
出演:ミルトン・ナシメント、カエターノ・ヴェローゾ、シモーネ、ジルベルト・ジル、シコ・ブアルキ、スパイク・リー、クインシー・ジョーンズ、パット・メセニー、ポール・サイモン、エスペランサ・スポルディングほか
監督・脚本:フラヴィア・モラエス
共同脚本: マルセロ・フェルラ
撮影:ペドロ・ホーシャ
編集:ラウラ・ブルン、フラヴィア・モラエス
音響: ヴィクトル・ポザス
配給:リアリーライクフィルムズ/パルミラムーン
後援:駐日ブラジル大使館、ギマランイス・ホーザ文化院
2025年度/ブラジル映画/ポルトガル語/115分/5.1ch/2.39スコープ/DCP・Blu-ray/G/日本語字幕翻訳:宮下ケレコンえりか/DCP制作:s.e.a./予告編制作:武部由子、宮澤誠一/宣伝デザイン: 千葉健太郎/総合監修:中原仁
©GULLANE ENTRETENIMENTO S.A / ReallyLikeFilms + Palmyra Moon