『田鎖ブラザーズ』辛島夫妻の背後にいる“真の黒幕”とは 終盤へ向けた怒涛の展開を考察
不敵な辛島夫妻と晴子の真意
辛島夫妻が五十嵐組と親密な関係の事件を蒸し返されたくないのは当然だが、田鎖兄弟の前でも堂々と黒幕的なふるまいを見せているのは何なのか。気になるのは、当時ふみは本当に車椅子が必要な状態だったのか。アリバイ作りのために車椅子で火事に巻き込まれるのは相当なリスクで、これがフェイクだとしたら、ふみの計画的犯行が濃厚となる。ふみが言う「みんなの幸せ」のために全ての犯行が行われた。田鎖夫妻の死に関しては朔太郎自身が覚悟を決めてすべての責任をとり、他殺という形での心中と考えたら、これ以上ない「みんなの幸せ」だが、さすがに飛躍し過ぎか。
そして、未だ真意が分からないのが晴子だ。当初から田鎖兄弟に対して真実を知らないほうがいい≒真相を知っているスタンスだが、真相解明にはどんどん協力している。小池も晴子の店に訪れ「協力するな」と忠告し、「なぜ戻ってきた?」と疑うほどやはり真相に近い人物だろう。第8話でもっちゃんの店に来た時、「なんでこの一帯だけ立ち退きされなかったんだろう」と突然口にしたりと、真相に向けてヒントを出すあたりが事件のシナリオを作り出しているという見方もでき、送られてきた密造銃すら晴子の工作も疑える。
そして、当時を知る小池ですら「なぜあのとき、田鎖の家の前にいたのか」と疑問視するこの真相。晴子は裏社会の情報を、ある男に電話一本で集めることができるというのは、元から裏社会、もしくは権力者の家系とも考えられる。しかし、晴子の「父は漁師で何年も前に酔っ払って海に落ちて亡くなった」という言葉を少し信じるなら、当時の瀬取りに関わっていた、もしくは瀬取りを目撃して五十嵐組に口封じされた人物か。五十嵐組の取引相手でトラブルの原因の1人だったらいろいろと繋がる。例えばトラブルの落とし前を付けるために、晴子の命と引き換えに田鎖家の抹殺を強要され、夜中に出かける父親を追って晴子が田鎖家の前にいたとか。それならば、晴子が残された兄弟の面倒を見ようと思うだろうし、真実は話せないポジションが成立する。
秦野の存在と兄弟の行方
もう1人気になるのは、福祉健康課の相談員・秦野小夜子(渡辺真起子)。真もカウンセリングされ、あえて飲み込まれたフリをしていたが、逮捕された時に「きっとあなたは私に会いに来ると思う」と告げた。31年前の田鎖家の事件について詳しく知っていたことから、田鎖家事件の前に地上げで射殺された畳屋の娘説がSNS上で多く囁かれている。復讐相手が共通の人物、射殺された銃が朔太郎が作ったもの、当時ふみと知り合いだった、などの理由が考えられる。そうなれば取り調べで会いに来そうだ。
しかしそうではなく、津田を前にしたときの稔は殺す覚悟を決めていたように、事件の真相が明るみになり、時効で法では裁けない真犯人を目の前にしたときの復讐心が身内の犯行だったときの葛藤がどうなるのか。心の中で聞こえてくるのは秦野の声だとしたら、再び会いに行くかも知れない。
今後の展開として、正直そこまでの大どんでん返しはなく、ストレートに朔太郎の口封じのために辛島夫妻がもっちゃんを使って実行させ、銃密造から手を引いた展開も考えられる。それを画策したのがふみで、協力者が笹岡と小池だった。その真実に、殺人教唆とも言える秦野の言葉を聞いた田鎖兄弟が、どういった決断を下すのかが最大の山場となりそう。
もっちゃんの死の真相、小池の真意、そして辛島夫妻の行方など気になる点は尽きないが、とりあえずは密造銃とともに入っていた手紙に何が記されているのか? そこから一気に真相へと繋がりそうだ。
■放送情報
金曜ドラマ『田鎖ブラザーズ』
TBS系にて、毎週金曜22:00~22:54放送
出演:岡田将生、染谷将太、中条あやみ、宮近海斗、和田正人、飯尾和樹(ずん)、長江英和、山中崇、仙道敦子、井川遥、岸谷五朗
脚本:渡辺啓
音楽:富貴晴美
主題歌:森山直太朗「愛々」(ユニバーサル ミュージック)
演出:山本剛義、坂上卓哉、川口結
プロデュース:新井順子
撮影監督:宗賢次郎
編成:高柳健人、吉藤芽衣
製作:TBSスパークル、TBS
©TBSスパークル/TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/TAGUSARI_bros/
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