山中崇×井川遥×岸谷五朗が“真犯人”候補? 『田鎖ブラザーズ』序盤の気になる点を徹底考察

 岡田将生が主演を務め、染谷将太が共演する金曜ドラマ『田鎖ブラザーズ』(TBS系)が第3話まで放送された。

 今作は、わずか2日の差で時効成立となり、31年前の両親殺害事件の犯人を自らの手で追うために警察官となった兄・田鎖真(岡田将生)と、検視官の弟・田鎖稔(染谷将太)の「田鎖ブラザーズ」が真相を追うクライムサスペンスだ。

 映画『ラストマイル』やTBSドラマ『アンナチュラル』『MIU404』『最愛』などを手がけてきた新井順子プロデューサーによる完全オリジナルということもあり、第1話からさまざまな考察が生まれ、「今期イチの考察ドラマ」との呼び声も高い。そこで、第4話の放送を前に、これまでの気になる点について掘り下げてみたい。

なぜ津田(飯尾和樹)は31年も身を隠す必要があったのか?

 第2話の最後に、田鎖ブラザーズが31年間犯人と疑い行方を追い続けていたノンフィクション作家の津田(飯尾和樹)が、昏睡状態で松泉医科大学附属病院へ搬送された。しかし、第3話では、医師から「明日は話せると思います」と言われた矢先、翌日に津田は死亡。そして津田の所持品にあった電話番号に繋ぐと、31年前に田鎖兄弟の父・朔太郎(和田正人)が勤めていた工場の工場長の妻・辛島ふみ(仙道敦子)が出るという驚きの展開を迎えた。津田はなぜ事件後に行方をくらましたのか。

 1995年4月26日、津田は工場で働いていた朔太郎に「教えてください、田鎖さんも港まで運んでたじゃないですか? お話だけでも聞かせて下さい。また夜伺います」と、工場が行っている裏稼業についての取材で押しかけていた。そしてその夜に田鎖夫妻が自宅で殺され、辛島金属工場は火事となり、それ以来津田は行方をくらませたのだ。

 兄弟は津田を殺人犯だと疑っているが、取材者として訪れ「夜また取材に来る」と予告したことからも、殺意を持った人間の行動には思えない。ただ、取材をしたことで田鎖夫妻の死と工場の火事を目の当たりにしたとすれば、身の危険を感じるのは当然だ。

 とはいえ、31年も身を隠さなければいけないほどの相手となると、事件の舞台が神奈川の港町であることからも、外国マフィアや国際的な犯罪シンジケート、あるいは警察などの国家権力が絡んでいる可能性が高い。拳銃などの非合法な製造や、盗品の貴金属を加工しての輸出、違法薬物の売買など、様々な背景が考えられる。

 田鎖夫婦が暗闇の中で心臓を一突きされ(肩にも傷跡があるが)、まるで眠っているように殺されていたことからも、津田にはできないプロの犯行だろう。朔太郎が工場長に子どもを託すような言葉を残していたことから、自首をしようとしていたのか、あるいは津田に情報が漏れたことへのケジメかは分からないが、それを良しとしない黒幕か工場長がプロに依頼して口止めしたという線も考えられる。

 そして31年の時を経て病院へ搬送された時、津田は既にステージ4の膵臓癌を患っていた。保険証などの身分証がなく、身元を隠すために治療することができなかったと想像できる。医師が「外傷は何らかの事件に……」と言いかけたことから、単に階段で転んだだけかもしれないが、暴行を受けたり拉致されていた可能性も出てくる。

どう考えても不自然なもっちゃん(山中崇)の動き

 今回、どう考えても不自然なのが、30年来にわたって田鎖兄弟を支え続けている町中華「もっちゃん」の店主・茂木幸輝(山中崇)が、1人で津田が入院する病院に訪れたことだ。

 当時の犯行に茂木が加担していて様子を伺いに来たのかもしれないし、津田よりも稔の行動が心配で来たのかもしれない。稔が「自分の手で津田をやる」と茂木に言っていたため、未来のある稔の手を汚さぬよう茂木が先にやったという線は物理的にも難しそうだが、本人が手を下さなくても関係者に連絡することはできる。

 そこで気になるのが、茂木と辛島夫妻との関係だ。相関図に未だ登場していない茂木の母・茂木カル(三谷侑未)の説明には、「辛島家で貞夫の世話、家事全般をしている」とある。当時は茂木がその役割を担っており、事件当日も工場で1週間分の料理を作りに来ていた。

 この関係性については茂木カルが登場するまで分からないが、事件の手伝いを任されたら断れない、共犯関係のような気もする。もし田鎖夫妻を殺さないまでも、眠らせるためのお酢を仕込む手伝いなどをしていたとしたら、懺悔の思いから田鎖兄弟の面倒を見てきた理由も分かる。

 もちろん、他殺であれば病院側がもっと騒ぐだろうし、完全個室で大胆な行動ができるのは警察か病院関係者くらいだ。ここで気になるのが、稔から真に「津田が目覚めた」という連絡が入った電話を、小池係長(岸谷五朗)が聞いて顔をしかめていたこと。

 当時、犯人が津田だと思っている真に対し、(顔は見えないがおそらく若かりし頃の小池と思われる刑事が)「津田にはアリバイがあった」と説明していた。もし捜査が津田に伸びて真実が明かされないよう嘘をついていたのだとしたら、逆に何らかの隠蔽を証明していることになる。

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