有働由美子は『時すでにおスシ!?』で輝くか アナウンサー出身俳優から紐解く“成功の鍵”

元NHKの人気アナウンサーだった有働由美子が、『時すでにおスシ!?』(TBS系)で俳優業に挑戦している。どんな芝居をするのか、興味を持って観た人も多いと思うが、感想はいかがだっただろうか?
役柄の磯田泉美は、主人公の待山みなと(永作博美)の高校時代からの親友。ハリウッド俳優のティモシー・シャラメが鮨好きという情報を耳にし、「鮨職人になろう!」と決意。全く関係のないみなとを「鮨アカデミー」に誘う、甘え上手で人を巻き込むパワーのある女性だ。

待ち合わせのスナックでは、最初から「おさかな天国」を熱唱。強引にみなとをアカデミーに誘った上、自分は平らな道で転んで骨折。開講初日にアカデミーをドタキャンして、みなと一人に行かせるという、お騒がせっぷり全開だ。恐らく本人のパブリックイメージと、そう遠くないキャラクターなのではないだろうか(あくまでイメージで、ご自身は人に迷惑をかける女性ではないだろうけど)。
鮨アカデミーも辞めてしまったし、第1話だけの話題作り出演で、まさかこのまま出ないのでは……と心配したが、第2話にもしっかり登場。チェッカーズの「哀しくてジェラシー」を熱唱しており、この熱唱シリーズは定番になるのだろうか。

何にしても、明るい人柄が伝わってくる演技で、カラオケシーンは観ていて若干気恥ずかしさもあったが、制作陣の期待には応えているのではないだろうか。
ところで、彼女のようにアナウンサーから俳優に挑戦・転身した人はどのくらいいるのか、調べてみたところ意外と少ない。男性に関しては皆無といってもいいくらいだ。
女性の第一人者は、何といっても野際陽子(1936年生まれ)だろう。テレビ放送初期の1958年にNHKにアナウンサーとして入局。1962年にNHKを退職後、フリーでアナウンサーをしながら、1963年にドラマ『悲の器』(TBS系)で俳優デビュー。
中でも1968年にスタートした『キイハンター』(TBS系)は視聴率30%以上を記録し、5年間も続く大ヒット番組となった。警察の手には負えない事件に立ち向かうチームの活躍を描くドラマで、彼女が演じたのは丹波哲郎、千葉真一らの猛者に混じり、悪党相手に格闘を繰り広げる姐御肌の女性・津川啓子。自身もパリ留学帰りの野際が洒落た衣装を着こなし、好奇心旺盛に事件に立ち向かう姿は今見ても魅力的だ。
それが1990年代に入ると、『ずっとあなたが好きだった』(1992年/TBS系)でマザコンの息子・冬彦(佐野史郎)を溺愛する母親を怪演。センセーショナルな内容で社会現象にもなった。その後は「姑役といえば野際陽子」というくらい、ひっきりなしにドラマに出演。凛とした厳しさとコミカルさを併せ持つ俳優として2017年に亡くなる直前まで活躍した。
筆者は姑役以降の記憶がほとんどで、アナウンサー時代は全く見たことがない世代だが、彼女の場合、『キイハンター』を観る限り、最初から俳優としての資質が高かったようで、逆にアナウンサー時代はどんなアナウンスをしていたのか、聞いてみたくなる。





















