『風、薫る』ミセスの主題歌はなぜ刺さる? “風の視点”で生命の営みを見つめる楽曲性
見上愛と上坂樹里がダブル主演を務める、NHK連続テレビ小説『風、薫る』が3月30日に幕を開けた。看護という概念がまだなかった時代に日本初のトレインドナース(正規に訓練された看護師)となり、その知識や技術を次世代へと繋いでいく2人の女性を主人公とする本作。物語に流れる「命」や「人生」といったテーマを内包し、これから半年間に渡って描かれる主人公たちの歩みに寄り添うのが、Mrs. GREEN APPLEによる主題歌「風と町」だ。
Mrs. GREEN APPLE、通称「ミセス」についてはもはや説明不要であろう。物語の章立てのように自らの活動をフェーズで区切り、2022年春に約2年の休止期間を経て大森元貴(Vo/Gt)、若井滉斗(Gt)、藤澤涼架(Key)の新体制でフェーズ2を始動。2025年末に完結を宣言し、1月にフェーズ3をスタートさせたばかりだ。常に国内の音楽チャートを席巻し、3年連続で日本レコード大賞を受賞するなど、誰もが知る国民的バンドへと成長を遂げたミセス。
Mrs. GREEN APPLE 藤澤涼架が『リブート』で放つ異彩 芝居の核になった“大森元貴の助言”
Mrs. GREEN APPLEのメンバーで、キーボードを担当している藤澤は、『リブート』(TBS系)が連続ドラマ初出演作ながら…その傍ら、大森と藤澤の両名は俳優としても活動している。大森は2025年度前期に放送された『あんぱん』で、藤澤は先日最終回を迎えた日曜劇場『リブート』(TBS系)で単なる話題性以上の役目を果たした。若井はアーティストとしての知見とKカルチャーへの深い造詣を活かし、テレビ朝日の音楽番組『M:ZINE』でMCを務めている。一過性で消費されない強度のある楽曲を絶え間なく生み出しながら、個人でも才能を発揮し、バラエティ番組にも一切抵抗なく出演する彼らのバイタリティーには驚かされるばかり。
2025年の年始に放送された『さんま・玉緒のお年玉!あんたの夢をかなえたろか30周年SP』(TBS系)では、3人で休校が決まっている北海道の小学校を訪れ、慣れ親しんだ校舎や友と別れを告げる子どもたちの思い出作りに寄与した。どれだけ売れても市井の人々から遠ざからず、同じ目線で寄り添い続ける。そんなあり方は、彼らの楽曲にも現れているように思う。