“宇宙”を描く学園ドラマはなぜ増えたのか? 『サバ缶、宇宙へ行く』に寄せる大きな期待

 これらの作品が興味深いのは「学ぶ」ことの喜びを描いていること。学園ドラマというと、青春時代にしか味わえない友情や恋愛の大切さを描くもので「学校の勉強では学べない大切なことを破天荒な教師が教える」というのが定番だったが、近年は、煩わしいことの多い人間同士の関係の外側にある「宇宙」の物理法則を知ることが、ある種の救いとして描かれており、学ぶことが肯定的に描かれている。おそらく『サバ缶、宇宙へ行く』も、宇宙について学ぶことを楽しく描く学園ドラマになるのではないかと思う。 

 また、原案のノンフィクションを読むと、サバ缶が宇宙日本食として認定されるまでには何年もの月日がかかっているため、1クールの学園ドラマに収まるのかと少し心配だったが、番組ホームページのイントロダクションに掲載されている北村匠海のインタビューで「今回はクラスも時代も変わっていくので」(※1)と語っているため、長い時間軸での物語となりそうだ。

 同インタビューで北村は、いつか教師の役をやりたかったと語っており、自身が出演した作品で教師役を演じた映画『ブタがいた教室』の妻夫木聡、ドラマ『鈴木先生』(テレビ東京系)の長谷川博己、ドラマ『仰げば尊し』(TBS系)の寺尾聰のような教師役を演じる日が自分にも必ずくると信じて、役者を続けてきたと語っている。

 2025年は、NHK連続テレビ小説『あんぱん』で演じた『アンパンマン』の作者として知られるやなせたかしをモデルとした柳井嵩を演じたことが話題になった北村だが、元々彼は学生役の印象が強く、映画『東京リベンジャーズ』シリーズの花垣武道やNetflix配信ドラマ『幽☆遊☆白書』の浦飯幽助といった不良少年役や、出世作となった映画『君の膵臓をたべたい』の人と関わるのが苦手な高校生の「僕」など、北村匠海というと学生というイメージがとても強かった。

 そんな北村が教師の役を演じると知った時は、もうそんな年齢になったのかと驚いたが、本作は北村にとって、大きなターニングポイントとなるドラマになるのではないかと、楽しみにしている。

参照
※. https://www.fujitv.co.jp/sabauchu/introduction/index.html

■放送情報
『サバ缶、宇宙へ行く』
フジテレビ系にて、4月13日(月)スタート 毎週月曜21:00~21:54放送
出演:北村匠海、出口夏希、黒崎煌代、八嶋智人、三宅弘城、村川絵梨、佐戸井けん太、熊切あさ美、吉本実由、ソニン、迫田孝也、鈴木浩介、荒川良々、神木隆之介、井上芳雄(語り)ほか
原案:『さばの缶づめ、宇宙へいく』(小坂康之、林公代/イースト・プレス)
脚本:徳永友一
音楽:眞鍋昭大
主題歌:Vaundy『イデアが溢れて眠れない』(SDR/Sony Music Entertainment)
演出:鈴木雅之、西岡和宏、髙橋洋人
プロデュース:石井浩二
プロデューサー:野田悠介、中沢晋
制作協力:オフィスクレッシェンド
制作著作:フジテレビジョン
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