Huluオリジナル『時計館の殺人』の見事な実写化 『十角館の殺人』に続いて乗り越えた困難
Huluオリジナル『時計館の殺人』が独占配信中だ。
オカルト雑誌の新米編集者・江南孝明(奥智哉)は自身が担当する特別企画の取材のため、鎌倉にある奇妙な館・時計館を訪れる。取材チームには同誌の副編集長とカメラマン、W**大学のミステリー研究会に所属する5人の大学生、そして“交霊会”を開くために霊媒役として招かれた売り出し中の霊能者・光明寺美琴(向里祐香)が参加し、時計館の旧館に3日間閉じこもり、館に棲むと噂される少女の亡霊とのコンタクトを試みようとしていた。しかし、交霊会の夜に参加者のひとりが突如、姿を消す。
そして参加者は旧館の中に閉じ込められ、仮面を被った何者かによって一人、また一人と殺されていく。一方、江南から時計館での取材について知らされていた推理作家の鹿谷門実(青木崇高)は、途中で知り合った大学生の福西涼太(鈴木福)と共に、遅れて時計館を訪れるのだが、館の管理人から、時計館の先代当主から言い渡された奇妙な遺言について聞かされる──。
本作は綾辻行人の同名小説『時計館の殺人』(講談社文庫)を実写映像化した作品だ。Huluでは2024年に、長年“映像化不可能”と言われ続けてきた『十角館の殺人』を実写化したHuluオリジナル『十角館の殺人』が配信され、国内外で高い評価を獲得した。『十角館の殺人』は1987年に書かれた綾辻のデビュー作で、後に『館』シリーズと呼ばれる長編推理小説シリーズの第1作。今回の『時計館の殺人』は1991年に書かれた『館』シリーズの第5作となる。
『館』シリーズは、亡くなった謎の建築家・中村青司が設計した奇妙な館を舞台としたミステリー小説。主人公の素人探偵・島田潔は、中村が設計した館に魅せられており各地にある館を訪れるのだが、館内には隠し部屋や秘密の抜け道といった様々な謎が用意されており、館の中で次々と殺人が起こる。
『時計館の殺人』に登場する小説家・鹿谷門実とは島田潔のペンネームで、編集者の江南とは十角館で起きた殺人事件で知り合った関係だ。『十角館の殺人』の次の映像化が、5作目の『時計館の殺人』だったことは少し意外だったが、江南が再登場するため『十角館の殺人』の続編と考えると納得の流れである。