『DREAM STAGE』中村倫也とNAZEがまさかの“決別” 最終回を前に訪れた最大の試練
これほど悲しい「おめでとう」があるだろうか――。金曜ドラマ『DREAM STAGE』(TBS系)第8話は、まさかの吾妻(中村倫也)とNAZEの決別が待ち受けていた。これまでの日々があまりに眩しかったからこそ、その瞬間に胸が引き裂かれるように痛んだ。
端から見ているだけでなく、その輪の中にいても実感できるほど、NAZEは“いいチーム”になっていた。エリートグループ・TORINNERへの移籍を打診されたターンとゴンにも迷いはない。NAZEで、このチームで、夢の舞台である「MAMA AWARDS」を目指す。そう言い切れるほどに、吾妻とNAZEの絆は固く揺るぎないものになっていた。
しかし、大事に思えば思うほど、それを失いたくないという弱点にもなる。絆が十分に深まったこのタイミングを見計らったように、チェ社長(イ・イギョン)が動き出したのだ。パク・ジスPD(キム・ジェギョン)が、NAZEと吾妻の家族のようなつながりについて口にした瞬間、TORINNERのチーフPDから外されてしまう。代わってTORINNERのプロデュースを担うことになったのは、チェ社長の意向に忠実な神谷(要潤)だ。
パク・ジスと吾妻は、この仕事を愛するという点で同志でもあった。その姿勢は、TORINNERとNAZEの間に生まれたお互いをリスペクトし合う美しいライバル関係にも通じる。だが、神谷は違う。愛情を持ってメンバーを育て、より良い作品を生み出すという信念よりも、売上を優先し、人を“数字を生む装置”として扱う。都合が悪くなれば切り捨てることも、暴力で支配することもためらわない。その在り方は、吾妻やパク・ジスが見せてきた“厳しさ”とは本質的に異なる、“冷酷”なものだった。
さらに腹立たしいのは、神谷が自らの言動を棚に上げ、過去に吾妻が取り沙汰されたスキャンダルを蒸し返し、“暴力プロデューサー”という印象を世間に植え付けていったこと。吾妻を潰すには、NAZEから身を引かざるを得ない状況を作ればいい。そんな最も残酷な一手は、NAZEに追い風が吹いている今だからこそ効き目は絶大。しかも、吾妻がかつてプロデュースした“SS”こと、SEVEN SEASの元メンバー・リク(大倉空人)が、自ら命を絶っていたという衝撃の事実まで浮上する。
これまで幾度ものピンチを、吾妻の柔軟な発想とNAZEのがむしゃらな努力で乗り越えてきた。だが、今回は同じようにはいかない。「本気で生きようと思わせてくれた」NAZEの勢いを、自分のせいで止めるわけにはいかない。「NAZEのために最善の仕事をするのがプロデューサーだ」と語る、その覚悟を決めた吾妻の眼差しに、ナム(ハ・ヨンス)も水星(池田エライザ)も言葉を失うしかなかった。
NAZEは、どこまでも優しく、まっすぐなグループだ。吾妻の抱える複雑な事情を知れば、きっと彼の味方になってくれるだろう。しかし、世間はNAZEがかばえばかばうほど、吾妻の支配が強いと受け取られかねない。NAZEのイノセントな魅力が、どこか影を帯びて届いてしまう。