『閃光のハサウェイ』初見勢のためのキーワード解説 『逆襲のシャア』未見でも楽しめる?

 富野由悠季の小説を原作とした劇場アニメシリーズの第2弾『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』が、1月30日より上映中。公開11日で興行収入15億円、観客動員91万人を突破するほどの大ヒットを記録している。

 同作は“富野節”を再現したような高度なセリフ回しが特徴で、さまざまな用語が飛び交うため、とっつきにくいと感じる人も多いかもしれない。そこで今回は『ガンダム』シリーズに詳しくない人でも作品を楽しめるように、鑑賞前に知っておきたいキーワードをいくつかピックアップして紹介していこう。

「シャアの反乱」

 同作で描かれるのは「シャアの反乱から12年」が経った後の世界。そもそも「シャアの反乱」とは何のことかというと、宇宙世紀0093年にシャア・アズナブルが引き起こした戦争を指し、「第二次ネオ・ジオン抗争」とも呼ばれている。

 その模様は『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』で描かれているのだが、シャアは新生ネオ・ジオンを率いて腐敗した地球連邦政府に宣戦布告を行い、地球に小惑星アクシズを落とすという強硬手段を取ろうとした。

 当時13歳のハサウェイ・ノアもこの戦いに参加しており、とある出来事がきっかけで強烈なトラウマを植え付けられることになる。また、ここでシャアが示した理想をハサウェイが受け継いでいるように見えることも重要なポイントだろう。

「マフティー」

 「マフティー」は地球連邦政府に抵抗する組織の名前であり、そのリーダーの人名「マフティー・ナビーユ・エリン」を指すこともある。地球を環境破壊から救うため、全人類が宇宙に暮らすようにするという壮大な目標を掲げており、地球連邦政府の閣僚を次々と暗殺している。

 「マフティー」の活動は地球連邦政府の腐敗を問題視する人々からは「救世主」として熱狂的に支持されているが、その一方で一般市民を巻き込む危険な組織という側面もある。

 なおリーダーの「マフティー・ナビーユ・エリン」の正体は、ほかでもないハサウェイその人。ギギ・アンダルシアにそのことを見抜かれたことで、思わぬ波乱が生まれてしまう。

「地球連邦政府」

 「地球連邦政府」は『ガンダム』シリーズではお馴染みの設定。地球やスペースコロニーを含む地球圏の全てを統治しており、独立を企図する宇宙移民の勢力と衝突を繰り返してきた。

 「シャアの反乱」以来、大きな戦争はなくなったものの、組織としての腐敗が進み、汚職が横行しているようだ。『キルケーの魔女』では市民虐殺の現場を捉えた映像が流出した際、報道機関に圧力をかける様子が描かれていた。

「マン・ハンター」

 「地球に不法滞在する人々を摘発する」という名目のもと、地球居住者たちを強制的に拉致している組織。元々は地球連邦政府が組織した特殊警察だが、現在は軍隊組織と化しており、軍事力によって一方的に人々を弾圧している。

 なお小説版の中巻では「かなりラフに不法残留者を摘発し、隕石採取のような仕事に人びとを移送した」と記されており、その横暴な働きがよく分かる。地球連邦政府は「マン・ハンター」の行いを知りつつも、自分たちにとって都合がいいため、黙認する姿勢を取っているようだ。

 とはいえ一般市民からの反感は膨らむ一方で、対抗組織として「マフティー」が支持を集める理由ともなっている。

「ダバオ」

 前作『閃光のハサウェイ』で主要な舞台となったのが、フィリピンにある実在の都市・ダバオ。ハサウェイとギギ、ケネスが乗り合わせたハウンゼン356便は、ハイジャック事件が起きた影響で、ダバオに緊急着陸することになった。

 そこにはケネスが新たに着任するダバオ空軍基地があり、ハサウェイとギギはホテルで事情聴取を受けることに。そして「マフティー」の仲間たちは、ハサウェイと地球連邦政府の高官たちが泊まっているホテルを襲撃し、市街地でモビルスーツ同士の激しい戦闘が繰り広げられた。

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