福山雅治&大泉洋、『ラストマン』の魅力を語り合う 「“ガワ”から、ひょっこり本人が顔出す」
12月28日21時よりTBS系で放送される『ラストマン -全盲の捜査官-FAKE/TRUTH』で共演する福山雅治と大泉洋のインタビューコメントが公開された。
本作は、福山演じる全盲のFBI捜査官・皆実広見と、大泉演じる孤高の刑事・護道心太朗が凸凹バディを組んで難事件を解決していくバディドラマ。スペシャルドラマでは、連続ドラマの直後から始まる物語が描かれる。2025年、テレビ出演のために再び来日した皆実が訪れた番組スタジオが、武装したテロリストに占拠される前代未聞の事件が発生。皆実やキャスター・播摩みさき(松本若菜)らが人質となる中、心太朗はスタジオに潜入した佐久良(吉田羊)と合流し、救出作戦に挑む。
福山、大泉のほか、永瀬廉、今田美桜、松尾諭、今井朋彦、奥智哉、木村多江、吉田羊ら、お馴染みのレギュラーキャストも続投し、スペシャルドラマのゲストとして松本若菜、吉田鋼太郎、向井康二の出演も決定している。
『ラストマン』の続編が決定したことについて福山は「楽しみで仕方なかったので、うれしかったですよ」と率直な気持ちを語り、「どのキャラクターにも背景があるので、終わり方が分からないくらいお一人お一人の物語が描けてしまうから、また会う気満々でした」と明かした。
大泉も急ピッチで続編を製作する流れだったことを明かしつつ、「とにかく歳をとればとるほど、撮影が命取りになるから、いくつかあるお仕事の中でも、優先的に『ラストマン』のスケジュールは早めに確保しましょうと。歳をとるほどキツい…なるべく早めにやっていただきたい(笑)」と意外な裏事情を話し、これには福山も「アグリーです」と“皆実節”で返した。
さらに、撮影が進む中で、どんな時に「『ラストマン』に帰ってきた」と感じるかという質問に対し、大泉は「福山雅治さんのオーラを感じた時」、福山は「こうやって大泉さんが優しく、僕をこちょこちょといじってくださる感じ」とそれぞれに答え、独特な“相思相愛”ぶりを見せた。そんな仲の良さもドラマにはいい影響を与えており、福山は「役柄という“ガワ”から、ひょっこり本人が顔出すことがあるじゃないですか。その行ったり来たりする感じが『ラストマン』の醍醐味の1つでもあると思います」と見どころも語った。
続編の進化ポイントは「アクション」と語る福山。超絶アクションをこなす福山について大泉は「皆実さんは“暗闇では無敵”というのがテーマなんですよね。戦って制圧する皆実さんがかっこよくて」とベタ褒め。そんな大泉はガンアクションにこだわったそうで、「基本、連ドラの時は撃つことはまずなかったんです。威嚇のために持つことは多かったですけど。今回は指導の方がついて、より本格的にやっています」と実際に撃つシーンに挑んだことを明かした。
進化した『ラストマン』の変わらない魅力について、大泉は「今の時代を反映しているストーリー」と分析。福山も同意しつつ「どんなテーマを扱っていても、リアリティとユーモアを忘れない」と付け加えた。その上で福山は「大泉さんは本当に細かな部分まで丁寧に調整して、違和感があれば必ずチェックしてくれるんです。そうした細部へのこだわりが、“ちょっと現実離れしているかな”と思えるシーンも、作品全体をぐっとリアルな方向へ引き寄せてくれるんです」と大泉が大きな役割を担っていると言う。
また、本作の印象的なシーンについて2人は、総理大臣・五ノ橋義実役の吉田鋼太郎の熱演を挙げた。福山は「大泉さんが来ていると認識する前は、総理大臣役として粛々と演じられていた印象だったんです。でも、大泉さんがごあいさつしたあとのテイクから一気に変わって」と吉田の変化に気がついたそう。そんな吉田に大泉は「吉田鋼太郎メソッドを見せつけられた気がしました」と語った。
最後に、視聴者へ向け、大泉は「本当に皆さんが待ちに待ってくださった『ラストマン』の続編が、スペシャルドラマ、そして映画と続きます。新しい一面が見られる一方で、これまで通りの“ド派手でコミカルで、ちょっと切ない”『ラストマン』もしっかり楽しんでいただけます」、福山は「人生は楽しいことばかりではなく、苦しいことのほうが多いかもしれません。それでも続けていくことで、「このためにこれまでがあったんだ」と思える瞬間が訪れる。思うようにいかない日々の中にいる方にも、この『ラストマン』が“面白かった”“楽しかった”と感じられる時間を届けられたら」とそれぞれメッセージを寄せた。
福山雅治(皆実広見役)×大泉洋(護道心太朗役)コメント
『ラストマン』続編決定に際しての率直な感想
福山:楽しみで仕方なかったですので、うれしかったですよ。『ラストマン』という作品、皆実さん、護道さん、本当にさまざまなキャラクターがいらっしゃいますが、生き生きしていますから。どのキャラクターにも背景があるので、終わり方が分からないくらいお一人お一人の物語が描けてしまうから、また会う気満々でした。
大泉:連続ドラマの最後、僕(護道)がニューヨークに行くみたいな感じで終わっていたこともあって、「早く続き見たいよね」という声も多かったです。とにかく急ピッチで続編を進めましょうと前向きな姿勢でした。
ただ前回の『ラストマン』は、私が役者を始めてから一番スケジュール的にキツかった連ドラで…。とにかく歳をとればとるほど、撮影が命取りになるから、いくつかあるお仕事の中でも、優先的に『ラストマン』のスケジュールは早めに確保しましょうと。歳をとるほどキツい…なるべく早めにやっていただきたい(笑)
福山:アグリーです。
大泉:そうですよね(笑) 51歳で撮るのか、52歳で撮るのか、53歳で撮るのかで変わってくる。
福山:僕は56歳になりましたよ(笑)
大泉:でも、福山さんとは「洋ちゃんは今、50歳の体に慣れようとしているところだから大変だと思う」と話をしたんですよ。
福山:そうそう。
大泉:慣れちゃうともうちょっと楽だからって(笑)
福山:“50代ボディ”というのがありますから。
『ラストマン』に帰ってきたなと感じた時
大泉:僕は撮影現場に入ってきた福山雅治さんのオーラを感じた時。
福山:そうですか?
大泉:スペシャルドラマの福山さんの撮影初日。僕が撮影現場に到着したら、少し先に福山さんが着いていたんです。車から降りる光景を見たのですが、その時の福山さんのオーラに、久々のものを感じました。“キター!”みたいな(笑)
早朝だったのですが、「なんですか、そのオーラは」という雰囲気もありましたし、福山さんがとてつもなく大きくて、かっこいいサングラスをしていたんです。そのことに触れたら、「洋ちゃん、気づいちゃった?」と(笑) そこからしばしサングラスの説明が入りまして、僕には難しい話でした。でも、この感じ、懐かしいなと思いましたね、入ったなって気がしました。
福山:こうやって大泉さんが優しく、僕をこちょこちょといじってくださる感じが心地いいんです。最近、買って気に入っていたこと、早朝でちょっと顔が腫れぼったいかなと思ったことで、たまたまそのサングラスをかけていたんです。
早朝の銀座でサングラスをかけて撮影現場に到着した僕の姿を見て、大泉さんが「どうしたんですか?」と優しくいじってくれて。お芝居でのセッションの前のアイドリングになりました。
大泉:ハイカロリーなシーンの撮影でしたよね。
福山:ピアノを弾いて、アクションをやって、もう一回ピアノ弾くっていう。大泉さんは歌っていましたよね?
大泉:歌っていました。「これ、何が始まんの?」という始まり方をするからスペシャルドラマも面白そうですよね。
福山:あれだけの要素を1つのシーンに組み込んで許されるのかっていうぐらいでした。ドラマなのか役柄としての護道心太朗なのか、皆実広見なのか、「今、大泉洋さんが顔出しましたよね?」「あれ、今、福山さんじゃなかったですか?」みたいな。役柄という“ガワ”から、ひょっこり本人が顔出すことがあるじゃないですか。その行ったり来たりする感じが『ラストマン』の醍醐味の1つでもあると思います。
『ラストマン』の新しい魅力やパワーアップを感じたところ
福山:これはやっぱりアクションじゃないですか? 特に映画はかなり撮っていますよ。
大泉:皆実さんの超絶アクションがあります。キアヌ・リーブスなのか、デンゼル・ワシントンなのか、みたいな感じでしたよ。皆実さんは“暗闇では無敵”というのがテーマなんですよね。戦って制圧する皆実さんがかっこよくて。
福山:ありがとうございます。
大泉:あまりにもかっこいいから、護道さんはなんか別にいいかなと(笑)
福山:いやいや、護道さんの助けがないと。
大泉:そうですか? あまりにも皆実さんがかっこよくて、僕、ちょっとだけ面白いほうに走ってますから(笑)
護道のガンアクションについて
大泉:護道さんの大きく変わった点はそこですね。FBIで研修を受けて帰ってきているという設定なので、護道さんは今回(実際に)撃つシーンがあるという感じです。ポスタービジュアルでも拳銃を持っていますけど、撃つというのは新しいオプションですね。
福山:かなり馴染んできたんじゃないですか。連ドラの第1話で最初に持った時の感じと今では。
大泉:基本、連ドラの時は撃つことはまずなかったんです。威嚇のために持つことは多かったですけど。なので、今回は指導の方がついて、突入する時は「こう入ってきます」といったことを教えてもらい、より本格的にやっています。
『ラストマン』の変わらない魅力について
大泉:今の時代を反映しているストーリーというのは今回もあるんじゃないですかね。
福山:社会課題と呼ばれるもの、今、社会や世界で起こっていることやさまざまな争い、紛争、戦争、貧困であるとか差別、断裂など。これが対岸の火事ではなく、どこかで自分たちともつながっているものだと思うんです。海の向こうの出来事も、現代ではまったく無関係ではいられない。
それを“自分事”として捉えるかどうかは人それぞれですが、『ラストマン』という作品は、そうした社会の課題にきちんと向き合いながら、エンターテインメントとして昇華していくことを大切にしています。
そしてどんなテーマを扱っていても、リアリティとユーモアを忘れない。それが『ラストマン』の良さだと思っています。
その点、大泉さんは本当に細かな部分まで丁寧に調整して、違和感があれば必ずチェックしてくれるんです。撮影現場で実際に動いてみて「これで合っています?」「銃の位置はこうじゃない?」「ここは本当に驚くだろうか?」と、一つ一つ確認しながら進めていく。そうした細部へのこだわりが、“ちょっと現実離れしているかな”と思えるシーンも、作品全体をぐっとリアルな方向へ引き寄せてくれるんです。
その感覚は、バディとして本当に頼りにしているところで、正直ほぼ大泉さんに丸投げしている部分もあるんですよ。「ここは洋ちゃんが気づいてくれるだろうから、俺は大丈夫かな」みたいな(笑)。
大泉:クランクインする前に電話で台本について、気になるところを長く話しましたよね。「洋ちゃん、言っておいてよ」みたいな(笑)
福山:おっしゃる通り。「これ、ちょっと変じゃない?」という感覚って大事で、テレビや映画を見ている“もう1人の大泉洋”が画面越しに気づくようなポイントなんです。撮影現場では「まあ、これでいいかな。ドラマだし」「皆実さんはスーパーキャラクターだし」「護道さんならできるかも」みたいに“良し”と思える理由も増えてくるんですが、やっぱり違和感を察知するセンサーは必要で。その感覚が大泉さんにはあるから、『ラストマン』のリアリティとエンタメ性のバランスが保たれているんだと思います。本当にありがたい存在です。
大泉:今回も皆実さんの“スーパープレイ”はたっぷりありますから。そこは変わらないところですよね。「今度は何を見せてくれるんだろう」と思わせてくれる。それは今回も健在でした。かっこいいなって思いましたね。
福山:ありがとうございます。
スペシャルドラマの中で印象に残っているシーン
大泉:松本若菜ちゃん(キャスター・播摩みさき役)と吉田鋼太郎(総理大臣・五ノ橋義実役)さん、福山さんという3人がそろったシーンがどんな共演になるのか気になって、スタジオまで見に行ったんです。そうしたら、皆実さんがずっと拘束されているという壮絶な撮影現場でしたよ。そして、鋼太郎さんが“総理大臣”をどう演じるんだろうと思っていたら、だいぶ暴れていましたよね(笑)
福山:大泉さんが来ていると認識する前は、総理大臣役として粛々と演じられていた印象だったんです。でも、大泉さんがごあいさつしたあとのテイクから一気に変わって。「洋ちゃん来てるなら、やろうか」「洋ちゃん、見てる? こうやるんだよ、総理大臣は」っていう感じで(笑)
大泉:確かに、そんな感じでしたね。吉田鋼太郎メソッドを見せつけられた気がしました。
福山:素晴らしかったです。
大泉:面白いですよね。そして若菜ちゃんは相変わらずお美しくて。「なんで私はこのシーンにいないんだろう」と不思議な気持ちになりましたけど、それも含めて面白かったです。
映画での北海道ロケについて
大泉:そうなんです。北海道ロケの途中から少しずつ福山さんが違和感を覚えていたみたいで。五稜郭でロケした際に、ポロっと福山さんが「長崎も行かなきゃいけませんね、これは」と言ってましたね(笑)
福山:僕は最初から思っていたんですけど、でもあまりそういうことを言わないほうがいいかなとぐっとこらえていたんですけど…函館、札幌ロケが続いて、こらえ切れずに。「洋ちゃん、もし万が一、次シリーズがあったら長崎でしょ、次の舞台は。護道さんと皆実さん、長崎に行かないと」って(笑)
大泉:そうですね。台本にもそういう遊びがありますから。東京出身の護道さんが北海道を馬鹿にされると怒るという(笑) でも皆実さんが長崎をひいきするのは、よく分からない感じがしますけどね。
福山:いや、長崎は古くから海外との交易を重ねてきましたから。おそらくFBI時代にも皆実は何度か訪れているはずですよ、長崎に。もしくは長崎にも非常に深い秘密があるんじゃないですかね、海外との何かが(笑)
視聴者へメッセージ
大泉:本当に皆さんが待ちに待ってくださった『ラストマン』の続編が、スペシャルドラマ、そして映画と続きます。新しい一面が見られる一方で、これまで通りの“ド派手でコミカルで、ちょっと切ない”『ラストマン』もしっかり楽しんでいただけます。大変な撮影もありますが、皆さんに存分に楽しんでいただけるよう頑張りますので、ぜひテレビ、そして劇場でご覧ください。
福山:スペシャルドラマも映画も、前回の連続ドラマから続くメッセージがしっかりと受け継がれています。テロやバスジャック、立てこもり事件など、決して他人事ではない社会の暗部を描いてきましたが、それを表層的に捉えるのではなく、現実をきちんと見つめてエンターテインメントとして仕上げていく。それが『ラストマン』の作品性だと感じています。
キャストだけでなくスタッフの皆さんも、「『ラストマン』ってこうだよね」「こういう作品にしたいよね」と真摯な姿勢で取り組んでくださっているのが伝わってくる撮影現場でした。
人生は楽しいことばかりではなく、苦しいことのほうが多いかもしれません。それでも続けていくことで、「このためにこれまでがあったんだ」と思える瞬間が訪れる。思うようにいかない日々の中にいる方にも、この『ラストマン』が“面白かった”“楽しかった”と感じられる時間を届けられたら。そして、人生の“いい瞬間”に少しでも寄り添えるような作品になればという願いを込めて、我々も作っています。ぜひ『ラストマン』をご覧ください。よろしくお願いします。
■放送情報
スペシャルドラマ『ラストマン-全盲の捜査官- FAKE/TRUTH』
TBS系にて、12月28日(日)21:00~放送
出演:福山雅治、大泉洋、永瀬廉(King & Prince)、今田美桜、松尾諭、今井朋彦、奥智哉、木村多江、吉田羊、松本若菜、吉田鋼太郎、向井康二(Snow Man)、上川周作、少路勇介、下野紘、堀口真帆
脚本:黒岩勉
プロデュース:東仲恵吾
演出:平野俊一
製作著作:TBS
©TBS
■公開情報
『映画ラストマン -FIRST LOVE-』
公開中
出演:福山雅治、大泉洋、永瀬廉、今田美桜、ロウン、月島琉衣、寛一郎、谷田歩、黒田大輔、松尾諭、今井朋彦、奥智哉、木村多江、吉田羊、上川隆也、宮沢りえ
監督:平野俊一
脚本:黒岩勉
企画プロデュース:東仲恵吾
配給:松竹
©2025映画「ラストマン」製作委員会
公式サイト:https://www.lastman2025.jp
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