生田斗真「知らぬ間に悪者にされている感覚」 『べらぼう』一橋治済としての“使命”を明かす

 毎週日曜に放送されているNHK大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』。11月30日放送の第46回「曽我祭の変」で衝撃の展開を迎えた一橋治済役の生田斗真、大崎役の映美くららのインタビューコメントが公開された。

 本作は、“江戸のメディア王”として時代の寵児になった快男児・蔦屋重三郎(蔦重)を主人公とした笑いと涙と謎に満ちた“痛快”エンターテインメントドラマ。主人公・蔦屋重三郎役で横浜流星が主演を務め、森下佳子が脚本を手がける。

 第46回では、蔦重(横浜流星)と歌麿(染谷将太)が再びタッグを組み、謎の絵師・東洲斎写楽を世に送り出す一方で、幕府内では衝撃の展開が訪れる。生田演じる一橋治済が、定信たちの企みに気づき、映美演じる大崎を毒殺するという事態に発展する。

 治済を演じる生田は、定信(井上祐貴)たちの企みに気づいた時の心境について「ワクワクしたんじゃないですか。来たぞ来たぞっていうか」と回顧。自身の役柄については「僕は悪くないです(笑)」と前置きしつつ、「スタッフワークによって薄気味悪く撮っていただいたり、ほかの方々の芝居によって僕の邪悪さが強調されるような作りにしてくださっていたり。知らぬ間に悪者にされている感覚があります」と、周囲の演出によって“悪”が際立っていると語った。

 一方、衝撃的な最期を迎える大崎を演じた映美は、「見てる方にとっては、大崎がさんざん悪事を働いてきたので、天罰が下ったという見方もあるかもしれません」と客観的に分析。「大崎としては、治済さんと一緒にいるので、何があってもおかしくないというか、そういう覚悟を持ちながら、あの場にいたんじゃないかなと思います」と、最期の瞬間の心情を振り返った。

生田斗真(一橋治済役)コメント

定信たちの企みに気づいた時の気持ち

この字は見たことある見慣れた字だなというところでも確信を得たのは間違いないかなと思います。ワクワクしたんじゃないですか。来たぞ来たぞっていうか。耕書堂に乗り込むというか、お店に入っていくのも、あえてでしょうね。憎いとか悔しいとか、懲らしめてやりたいとかっていう気持ちは微塵もないというか。本当に何とも思ってないですからね。治済にとって一時の暇つぶしの時間に過ぎないんです。

治済を演じてきて

とても自由度高くやらせていただけているのは、ありがたいなと思うし、特に僕が何をしなくとも、スタッフワークによって薄気味悪く撮っていただいたり、ほかの方々の芝居によって僕の邪悪さが強調されるような作りにしてくださっていたり。なので、僕は悪くないです(笑)。口元のニヤリとかアップ撮られていたんだとか、能面と対になるような治済の表情とか、こんな風になっていたんだってあとで気づくことが多いので、本当に知らぬ間に悪者にされている感覚がありますよ。「あ、こんな悪い表情切り取られてる!」とかあります。おもしろいですけどね。ここまで嫌われることもなかなか珍しいと思うので、貴重な経験をさせていただいています。最後まで使命を全うしたいと思います。

治済の今後について

本当に最初から最後まで言えないことづくしだから、なかなか驚きの展開になっていくと思うので、期待を裏切らないラストになるんじゃないでしょうか。楽しみにしてほしいと思います。

映美くらら(大崎役)コメント

衝撃的な最期について

見てる方にとっては、大崎がさんざん悪事を働いてきたので、天罰が下ったという見方もあるかもしれません。大崎としては、治済さんと一緒にいるので、何があってもおかしくないというか、そういう覚悟を持ちながら、あの場にいたんじゃないかなと思います。

演じるうえで意識していたこと

大崎はいつも含みがあって、あまり本心が見えない人なので、本当は心の中では、動揺とか緊張感とか、そういうものを絶対持っているはずなんですけど、出さない。目の前のことを真実でやっているという感じなのかなと思っています。

■放送情報
大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』
NHK 総合にて、毎週日曜20:00〜放送/翌週土曜13:05〜再放送
NHK BSにて、毎週日曜18:00〜放送
NHK BSP4Kにて、毎週日曜12:15〜放送/毎週日曜18:00〜再放送
出演:横浜流星、染谷将太、橋本愛、中村蒼、渡辺謙、生田斗真、映美くららほか
語り:綾瀬はるか
脚本:森下佳子
音楽:ジョン・グラム
制作統括:藤並英樹
プロデューサー:石村将太、松田恭典
演出:大原拓、深川貴志
写真提供=NHK

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