小栗旬×ハン・ヒョジュ、日韓スター共演の舞台裏 『匿名の恋人たち』で乗り越えた言語の壁

 日本と韓国、それぞれのエンターテインメント界を代表する二大スター、小栗旬とハン・ヒョジュが、Netflixシリーズ『匿名の恋人たち』で初のタッグを組んだ。過去のトラウマから人に触れることができない主人公・壮亮を演じた小栗と、天才ショコラティエでありながら人の目を見ることができず正体を隠して生きてきたヒロイン・ハナ役のハン・ヒョジュが、国際的な座組で実現した共演の舞台裏について語った。

小栗旬「ハン・ヒョジュはすごく努力の人」

(左から)小栗旬、ハン・ヒョジュ

ーーなかなか珍しい座組の作品ですが、それぞれどういう経緯で出演することになったのか教えていただけますか。

小栗旬(以下、小栗):YONG FILMという韓国の制作会社から、Netflixでこういう作品をやるということで企画書をいただき、そこに書かれていたプロットが非常に面白かったので参加することに決めました。

ハン・ヒョジュ:私はYONG FILMとは過去に何度も一緒に仕事をした経験がありました。オファーをいただいて、日本と韓国の共作ということで私にとっては大きなチャレンジになるけれど、スタッフには韓国人の方も多かったので、楽しそうだと思い、出演を決めました。

ーープロダクションデザインは『パラサイト 半地下の家族』のイ・ハジュンさん、編集は同じく『パラサイト 半地下の家族』のヤン・ジンモさん、音楽監督には『毒戦 BELIEVER』などのダルパランさんが参加されています。

小栗:撮影現場にもずっといてくださった美術のイ・ハジュンさんが素晴らしかったです。すごくしっかりしたコンセプトシートをいただき、美術的なアプローチの仕方などが細かく書かれていて、日本ではなかなか見たことがないものでした。日本での撮影では、ご自身で自転車を借りてロケハンされていたと聞き、作品に対する思いがすごいなと。

ハン・ヒョジュ:韓国のスタッフも日本での撮影ということで、大変なこともいっぱいあったと思います。ただその分、撮影が終わる頃にはすごく仲が良くなったんですよね。

ハン・ヒョジュ

ーーハン・ヒョジュさんは具体的にどういうところが大変でしたか?

ハン・ヒョジュ:最初、韓国語の脚本を日本語に直訳したため、セリフが不自然だったんです。自分たちでセリフを直す作業からスタートしたので、撮影が始まる前から大変でした(笑)。

小栗:本当に大変だったと思います。撮影現場でも、みんな日本語を頑張って勉強してくれたおかげで、コミュニケーションもきちんと取れる関係性を築き上げることができました。

小栗旬

ーー今回初めて共演してみていかがでしたか?

小栗:僕はヒョジュが出演していた『ムービング』などを拝見していて素晴らしい女優さんだと思っていましたし、今回共演してみて、やっぱりすごく努力の人だなと思いました。彼女の頑張りで引っ張ってもらったおかげで、みんなも頑張れたところがあったと思います。

ハン・ヒョジュ:ありがとうございます。小栗さんは『花より男子』や『クローズZERO』など韓国でもすごく人気がある俳優さんです。この作品で一緒にお芝居ができて嬉しかったですし、とても楽しかったです。意外と少年みたいな一面もあって、本当にすごく素敵な方です。

小栗:(笑)。

ーー赤西仁さんの出演も話題ですが、小栗さんが声をかけられたそうですね。

小栗:はい。これまでも何度か「一緒に仕事しようよ」みたいな話をしてきてはいたんですけど、なかなか実現しなくて。今回もどうなるかなと思ったんですけど、やるって言ってくれたので、よかったなと。やっぱり彼は、自分が見てもすごくセクシーだし、それでいて自然体に生きている方なので、今回自分が少し嫉妬するというか、そういう相手にはぴったりだなと思って。

ハン・ヒョジュ:赤西さんはすごく魅力的で、チャーミングで自由な人でした。彼のおかげで、すぐハナの気持ちになることができましたね。

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