窪塚洋介が大事にする俳優としての“直感” 「“自分らしく”やるのが一番大事」
窪塚洋介が語る自身のターニングポイント
ーー松田龍平さんとはプライベートでも仲が良いと伺いました。
窪塚:意外と龍平のほうが、人がわちゃわちゃしている場にいたりするんです。俺のほうがそういうイメージが強いと思うんですけど(笑)。龍平は意外とコミュ力もあって、LINEを聞いてきたりするんですよ。当初抱いていた松田龍平のイメージと全然違う。「これが本当の松田龍平なんだ」と思っていざ現場で対峙してみたら、もともと抱いていた通りの松田龍平が現れるんです。今回一緒にやってみて、それがすごく面白かったですね。
ーー窪塚さんのキャリアについても聞かせてください。地上波ドラマには出演しないことを公言されていますが、それ以外で出演する作品を選ぶ際のこだわりはありますか?
窪塚:そこまで深く考えてはいなくて、台本を読んでやりたいと思うかどうかですね。「なんとなく違うけど、とりあえずやっておくか」みたいなアプローチはしていない。直感で、その作品、その役をやりたいかどうかを大事にしています。
ーー“直感”を大事にキャリアを積み重ねてきた中で、ご自身のターニングポイントを挙げるとしたら?
窪塚:ターニングポイントは何回かあって。まずは役者を始めたとき、それから『GO』(2001年)に出会ったとき、結婚して最初の子どもを授かったとき、マンションから落っこちたとき、卍LINEの活動を始めたとき、マーティン・スコセッシ監督の『沈黙-サイレンス-』(2016年)に出たとき……それぞれが節目で、どれかひとつでもなかったら今ここにいないと思います。細かいターニングポイントがいっぱいあるというか……そう考えたら全部そうなのかなとも思います。無駄なことは一切ないですし、全部良くなるために起こっていて、全部良くなるために選択してきた感覚ですね。今、そういう心積もりでいられていることが何よりの証明だと思うので、このまま延長線上で楽しんでいければなと。
ーー直接の共演シーンはありませんでしたが、『次元を超える』には長男の窪塚愛流さんも声で出演されていましたよね。
窪塚:そうなんですよ(笑)。愛流の役者人生の始まりには豊田監督がいて、豊田監督がいなかったら今の彼はいないですから。そういう意味で、彼のターニングポイントを作ってくれたのも豊田監督ですね。最近全然連絡してこないですけど(笑)。
ーーいつか共演シーンが観られることも期待しています。『沈黙-サイレンス-』をはじめ、『Giri/Haji』(2020年)や『TOKYO VICE Season2』(2024年)など海外作品への出演も続いていますが、今後もそこは意欲的に?
窪塚:意識してやりたいというよりかは、日本で仕事をするみたいに海外で仕事をして、海外で仕事をするみたいに日本で仕事ができればいいなと。要は“自分らしく”やるのが一番大事だと思うので。すでに決まっているもので言うと、来年の春にイギリス映画の撮影が始まります。英語と日本語と韓国語が出てきたりするような作品で、ハードルは10倍ぐらいになったりしますけど、挑戦する楽しみがあるし、出来上がってくる作品のクオリティも楽しみですね。楽しいことをするために挑戦している感覚です。
■公開情報
『次元を超える』
ユーロスペースほかにて絶賛公開中
出演:窪塚洋介、松田龍平、千原ジュニア、芋生悠、渋川清彦、東出昌大、板尾創路、祷キララ、窪塚愛流(声の出演)、飯田団紅、マメ山田
監督・脚本・エグゼクティブプロデューサー:豊田利晃
エンディングテーマ:「抱きしめたい」The Birthday(UNIVERSAL SIGMA)
音楽:Sons of Kemet、Mars89、中込健太(鼓童)、住吉佑太(鼓童)、ヤマジカズヒデ
製作:豊田組
配給:スターサンズ
2025年/日本/96分/ビスタサイズ/5.1ch/PG12
©次元超越体/DIMENSIONS
公式サイト:https://starsands.com/jigen/
公式X(旧Twitter):https://x.com/jigen_movie
公式Instagram:https://www.instagram.com/jigen_movie/
公式TikTok:https://www.tiktok.com/@jigen_movie
■イベント情報
『次元を超える』トークショー「サウンドの深淵に触れる」
日時:10月31日(金)19:10の回上映後
場所:ユーロスペース(渋谷区円山町1-5 KINOHAUS 3F)スクリーン1
登壇者:樋口泰人(爆音映画祭プロデューサー)、Mars89(『次元を超える』劇伴)、豊田利晃
劇場サイト:http://www.eurospace.co.jp/