宮﨑あおいが絶賛、森七菜の“恋する高校生”役の説得力 『秒速5センチメートル』“姉妹”対談

 新海誠による劇場アニメーション『秒速5センチメートル』が、主演・松村北斗、監督・奥山由之という座組で実写映画化。1991年の春、小学生の頃に出会った遠野貴樹と篠原明里の18年間が、小学生時代の1991年、高校生時代の1997年、大人時代の2008年のパートに分けて描かれていく。そんな本作で、高校時代の貴樹に恋をする同級生・澄田花苗を森七菜、花苗の姉で、貴樹が通う高校の教師・輿水美鳥を宮﨑あおいがそれぞれ演じている。姉妹役で初共演を果たした森と宮﨑に、種子島での撮影や初共演の感想について語り合ってもらった。

宮﨑あおいの“ベタ褒め”に森七菜が鳥肌

(左から)森七菜、宮﨑あおい

ーーお2人は今回が初共演ですよね。共演シーンはそこまで多くなかったと思いますが、撮影以外ではご一緒することも多かったんですか?

森七菜(以下、森):そうですね。種子島の撮影に行く前に東京でもお会いして。

宮﨑あおい(以下、宮﨑):種子島に行ってからも、一緒に海に入ったりご飯を食べに行ったりしました。撮影以外の時間のほうが一緒にいる時間は多かったですね。

ーー今回の実写映画、個人的に種子島のパートがめちゃくちゃ好きで。宮﨑さんと森さんが姉妹役という説得力もすごかったです。

宮﨑:ありがとうございます。

森:光栄です!

宮﨑:(森に手を向けながら)かわいくないですか?

森:えー!(笑)

宮﨑:作中でも体中から好きが溢れている感じが本当にかわいくて。私はこの映画の中で森さんがとても好きです。

ーー高校生役の説得力がすごかったですよね。

宮﨑:そう! 森さんが本当に高校生にしか見えなくて。

森:めちゃくちゃ真っ黒だったので(笑)。最近自分の中でちょっと垢抜けてきたのかなと思っていたんですけど、全然変わっていないことに気づきました。まだ高校生役もできるんだって。

宮﨑:森さんと(青木)柚くんの2人が本当にキラキラしていて。種子島は、みんなを開放的にしてくれる不思議なパワーがありました。初めましてでしたが、そんなに緊張せずにいられるような空気感がみんなの中にあったような気がします。森さんは本当はおいくつなんでしたっけ?(笑)

森:撮影当時は22歳か23歳だったと思います。

宮﨑:全くそうは見えなかったんです。本当に「よしよし、いい子いい子」ってしたくなるようなかわいさで(笑)。映画の中でも、あんなに体中から“好き”が溢れている子は見たことがなかったですが、それを自然に出せるのは本当にすごいことだなと思いました。映画が完成したあとに原作アニメを見返したりもしたんですけど、この花苗は原作ファンの方も絶対に好きになるだろうなと思って。実写映画のキャラクターとしても素敵だし、原作ファンの人にも新たに愛してもらえるキャラクターになったのは、本当に森さんの力だなって。

森:えー、嬉しい! 鳥肌立ちました(笑)。

宮﨑:ははは!

森七菜

ーー本当に宮﨑さんのおっしゃる通りだと思うんですけど、あの“恋をしてる感じ”はどうやったら出せるんですか?

森:なんか変な動きをしたり……。

一同:(笑)

宮﨑:でもそれがしっくり来るんですよね。モジモジした感じとか。

森:私が変なことをやっていても、監督が許してくれて、しかも面白がってくれたのが大きかったかもしれません。お互いに面白がりながらできたのが功を奏したのかもしれないですし、実際にお芝居していてすごく楽しかったです。宮﨑さんのお姉ちゃんも、お会いするたびに風が吹いてくるというか……。

一同:(笑)

森:それがすごく心地良くて。「よーい、スタート!」で撮影に入るときとの境目があまりないというか、それこそ風のように自然と一緒に姉妹になれたような感覚がありました。間違えたこととかもいっぱいあったんですけど、そういうときも本当にお姉ちゃんみたいに優しくて。そもそも今回、宮﨑さんとご一緒させていただくことをめちゃくちゃ楽しみにしていて。最初はちょっと緊張していたところもあったんですけど、いつの間にかその風に乗せられて、その緊張感も自然と薄れていきました。ただのファンみたいなことを言うんですけど、あの宮﨑さんを生で見れたのが本当に幸せすぎて。髪をかき上げて、肌は日焼けしていて、シャツを着た宮﨑さんが、本当に種子島にいる方のようで。大きい車もお似合いでしたし。幸せな空間過ぎて、勢い余って「『ソラニン』が好きです!」とか言っちゃったりして(笑)。

ーー(笑)。お二人は撮影の合間に一緒にサーフィンをされたりもしたそうですね。

森:サーフィンをやるのは今回が初めてで。乗れるようになりましたよね?

宮﨑:はい!

森:宮﨑さんと同じ波に乗れたんですよ。

宮﨑:小さいやつですが(笑)。

森:でも初心者だとどちらかが倒れちゃったりするので、なかなか同じ波に乗ることができないらしいんですよ。それが綺麗に、水平に。

宮﨑:しかも向き合って乗ることができて。

森:「おぉ~!」みたいな。

ーー乗れるようになるまではそれなりに時間もかかるんですか?

森:立てるようになるまではそんなに時間はかからなかったですね。

宮﨑あおい

ーー結構練習もされたんですか?

森:私はそうですね。宮﨑さんは……。

宮﨑:私はサーフィンのシーンがないので(笑)。ただ一緒に楽しんでいただけでした。

森:私は週に1~2回、3カ月間くらいやっていたので。

宮﨑:3カ月もやっていたんでしたっけ?

森:はい。でも私はとんでもなく朝が苦手なので、「今日は絶対無理かも……」というような日でも、サーフィンをする日は「今日は波に乗るんだ!」という気持ちになっていました。すごく楽しかったです。

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