『マクロス』に求められる“歌姫”の資質とは？　新オーディションと過去作の歴史を分析

　今回の「マクロス×サンライズ 『新マクロス』超時空歌姫オーディション2025」でも求められているのはそうした原石なのか。ストーリー展開やキャラクターの構成にも関わってくる部分だけに気になるところだが、ABEMA配信の特番で鈴木の歌唱で初披露された「アイ to アイ」は「超ムズい」と鈴木が言うように変幻自在なメロディラインを持ったロックミュージック。渾身で臨まなければ歌えそうもない楽曲で、ここから想像するなら相当の歌唱力とパンチ力を持ったシンガーを選ぼうとしているのかもしれない。

　壁は高いが得られる結果はとてつもなく大きい。ABEMAの特番で中島は「人生が変わった」と言ってランカ役を射止めてからの激動ぶりを振り返っていた。その中島が盛り上げ切った人気を受けるかたちとなった鈴木は、「ここからどうやって自分は盛り上げられるんだろうとプレッシャーもあった」が、結果として「信じられないくらい物事が変わった」と言って選ばれたことを喜んでいた。

　肝心の物語については、ABEMAの発表では明らかにされなかったが、ランカもフレイアもそのキャラクターが物語の空気感や展開に関わるところがあった。歌姫オーディションの課題曲では初めてとなる新曲と、それを歌いこなせる歌姫の姿から想像できる展開もありそうだ。あとは、メカニックとしてどのシリーズにも登場し、その度に驚きを与えてくれる可変型の戦闘機「バルキリー」がどのようなスタイルになるのかが気になるところ。河森正治の才能がどのような形に結実するのかを期待しながら続報を待ちたい。

　課題曲の「アイ to アイ」には鈴木以外にも過去の歌姫や特別ゲストが挑戦して、その模様をオーディション公式YouTubeチャンネルで公開していくとのこと。歌い方の参考にできそうだ。楽曲データはオーディション公式サイトから誰でもDL可能で、男性も含めオーディションに参加しない人が、「歌ってみた」「踊ってみた」「弾いてみた」などの2次創作を楽しむことができるようになっている。

■マクロス×サンライズ 「新マクロス」 超時空歌姫オーディション2025
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