『全領域異常解決室』“神”広瀬アリスの過去が明らかに 野間口徹は果たしてヒルコなのか?

 脚本家の黒岩勉は「この物語は7話から始まります」と語っていた。そう、『全領域異常解決室』(フジテレビ系)は、第7話からが本当の物語の幕開けなのだ。

 第6話のラストで雨野小夢(広瀬アリス)が自身も天宇受売命という神であることに気づくという衝撃的な展開が待ち受けていた。第7話では、なぜ小夢が神である記憶を失くして、人間として生活をするに至ったのかが明かされた。

 さかのぼること、4カ月前。料理研究家の大月比呂佳(田山由起)は、「全決」の興玉雅(藤原竜也)たちと親交があり、頻繁に料理を振る舞っていた。しかし、あるとき、ヒルコによって身につけていた衣服を残したまま消されてしまう。彼女もまた糧食を司る大宜津比売神(オオゲツヒメノカミ)であり、ヒルコが起こした「神隠し事件」の4人目の被害者だった。

 芸能の神であり、日本最古の踊り子の天宇受売命(アメノウズメノミコト)である小夢は、全決の室長として興玉たちをまとめていた。大月の死に涙する小夢だったが、全決メンバーから鼓舞され、改めてヒルコの正体を暴くことを決意する。これまでの消された神々たちの共通点を整理して、浮かび上がってきたのは、1人目の被害者と2人目の被害者、2人目の被害者は3人目の被害者とそれぞれ個別に交流があったということだ。そこで、小夢は大月と交流があった広告代理店代表取締役社長の刀田楓真(ジャン・裕一)に話を聞きに行く。だが、当然刀田には思い当たる節はない。

 小夢と興玉はヒルコが神であるという想定で調査を進めていたが、小夢は人間の可能性も指摘する。飛鳥時代には日本最古の呪術者とも、山岳信仰である修験道の開祖とも言われる「役小角」という神としての記憶を消す事戸渡しを習得した人間がいたという。実際にその能力を持っていたかどうかはわからないが、人間が人智を超えた能力を持っていてもおかしくはない。興玉たちはテクノロジーを駆使して、神であることを見抜いている可能性を指摘していたが、技術が発達した現代では十分にあり得る話だろう。2人は神、そして人間の両方の可能性を視野に入れて捜査を進める。

 そうした中で、刀田がヒルコに消されてしまう。防犯カメラの結果、事件の直前に小夢は刀田と接触していたことが判明し、興玉たちはすぐに小夢と連絡を取るが、つながらない。芹田正彦(迫田孝也)の特殊能力を使って、小夢の居場所を突き止めることに成功するも、そこには出血し倒れている小夢の姿があった。

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