『山女』福永壮志監督がアイヌの家族に密着 ドキュメンタリー映画『アイヌプリ』予告編

 12月14日よりユーロスペースほかにて全国順次公開されるドキュメンタリー映画『アイヌプリ』のポスタービジュアルと予告編が公開された。

 本作は、『山女』でTAMA映画祭最優秀新進監督賞を受賞し、『SHOGUN 将軍』(ディズニープラス)でも監督を務めた福永壮志監督によるドキュメンタリー映画。人気マンガの実写化などで関心が高まるアイヌ文化を継承し、日常の中で“アイヌプリ”(アイヌ式)を実践する人々を追った。

 2020年トライベッカ映画祭の審査員特別賞を受賞した『アイヌモシㇼ』では、北海道・阿寒湖のアイヌコタンで暮らす少年の成長を通して、現代のアイヌ民族のリアルな姿を描いた福永監督。本作では、北海道・白糠町で生きるアイヌの家族に密着し、自らのルーツを大事にしながら今を生きる彼らを映し出していく。すでに本作は第29回釜山国際映画祭、そして現在開催中の第37回東京国際映画祭でも上映された。

 北海道・白糠町で生きる天内重樹(シゲ)。現代人としての日々を過ごしながらも、彼のやり方でアイヌプリ(アイヌ式)を実践し、祖先から続くマレㇷ゚漁(鮭漁)の技法や文化を息子の基樹に伝えている。シゲとその家族の日常を追い、自らのルーツを大事にしながら今を生きる彼らの姿に迫る。

 公開されたポスタービジュアルには、「今を生きる、ある親子の物語」という言葉とともに、白糠町で生きる天内親子が並んで川に向かい、マレㇷ゚漁を実践する様子が捉えられている。

映画『アイヌプリ』本予告

 あわせて公開された予告編では、マレㇷ゚漁を息子に教える父が「アイヌの考え方で言うと、自然界のいろんなものにカムイ(神様)が宿っていて……」と語り、実際に獲った魚に「ごめんねではなく、ありがとう」と息子に伝えるシーンも。また、笑顔あふれる日々の暮らしや、生き生きとした等身大の家族、仲間たちの姿が北海道の荘厳な大地とともに映し出されている。さらに、本作で映画音楽を手がけたアイヌの伝統楽器・トンコリ演奏の第一人者でもあるOKIの音楽の一部を聴くことができる。

■公開情報
『アイヌプリ』
12月14日(金) ユーロスペースほか全国順次ロードショー
出演:天内重樹、天内愛香、天内基輝、天内芳樹
監督:福永壮志
プロデューサー:エリック・ニアリ、福永壮志
撮影:エリック・シライ
編集:出口景子、川上拓也
音楽:OKI
配給:NAKACHIKA PICTURES
2024/カラー/DCP/5.1ch/82分
©2024 Takeshi Fukunaga/AINU PURI Production Committee
公式サイト:ainupuri-movie.jp

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