『若草物語』涼が“結婚をしない生き方”にこだわる理由 堀田真由が踏み出した新たな一歩

 涼は、なぜ結婚をしない生き方にこだわるのか。幼なじみの律(一ノ瀬颯)が尋ねると、涼は「今のままでいる方が自然」と非常にシンプルな答えを返す。結婚をして、誰かと生きるということは、多少なりとも自分の生活スタイルやそれに伴う生き方を変えていくことにもなり得る。それを「変えたくない」と思うことに、理由を求められることの方が涼にとっては不自然なのだろう。

 結婚式での伝統的な演出に、「女は貢物だと思っちゃう」ことは、そもそも別に何も悪いことではないのだ。恵のようにそういった演出に違和感を抱かない人もいれば、涼のようにそれを不快に思う人もいる。バージンロードでの父娘のやり取りを「生産者から消費者に渡すみたい」と言うのはなかなか辛辣だが、こういった鋭い視点があるからこそ、彼女は恋愛を感染病に例えた斬新な脚本「ラブパンデミック」を書くことができたのだろう。

 脚本の最後の文章は「恋は一瞬。姉妹は永遠。私たちずっと一緒に暮らしていこう」。それは確かに、涼の心の底からの思いであり、願いだ。4人での暮らしがずっと続くことは現実的に難しかったとしても、涼にとっての“自然”が尊重されるような温かいラストが待っていることを願わずにはいられない。

 結局、涼が応募した脚本はコンクールの二次選考で落選してしまう。しかし、思わぬチャンスが。涼の脚本を気に入った脚本家・大平かなえ(筒井真理子)が弟子入りを持ちかけたのだ。

 次回の第3話では、今井隆文、工藤遥、岩男海史がドラマ制作スタッフ役で登場し、木崎ゆりあがゲスト出演することも発表された。まだ限られたシーンでしか登場していないが、筒井真理子演じる大平もなかなか癖の強そうな人物である。果たして涼は、大平の下で脚本家としての第一歩を踏み出すことができるのだろうか。

■放送情報
日曜ドラマ『若草物語―恋する姉妹と恋せぬ私―』
日本テレビ系にて、毎週日曜22:30〜放送
出演:堀田真由、仁村紗和、畑芽育、長濱ねる、一ノ瀬颯、深田竜生、生瀬勝久、臼田あさ美、渡辺大知、坂井真紀、筒井真理子ほか
原案:ルイーザ・メイ・オルコット『若草物語』
脚本:松島瑠璃子
音楽:はらかなこ
演出:猪股隆一、瀬野尾一
プロデューサー:森有紗、松山雅則
協力プロデューサー:河野英裕
チーフプロデューサー:松本京子
制作協力:トータルメディアコミュニケーション
©日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/wakakusa/

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