『マル秘の密子さん』密子の決め台詞の集大成となった最終回 専務・荻野目の真の正体

 最後の猶予として夏と話す時間をもらった密子。荻野目の目を忍び、夏に見せるのはあのキツネのハンドサインだ。辛い時や不安になった時の対処法として密子が夏に教えた“アンカリング“。それはいわば心の支えであり、これまでハンドサインを見るたびに密子は鞠子、夏は子どもたちと過ごした幸せな瞬間を思い出してきた。けれど、いつしかその中に互いの顔を思い浮かべるようになっていた2人。密子は鞠子を殺した犯人に復讐するためなら、自分はどうなってもいいと思っていたのだろう。だけど、今は自分を大切に思ってくれる人がいる。大切に思う人がいる。だからこそ、荻野目にトドメを刺すことができなかったのだ。

 その後、夏をかばう形で美樹に刺された密子は鞠子の夢を見る。最後に思い出のかき氷を一緒に食べ、「今度はみっちゃんが幸せになる番。自分のために生きるの」と背中を押された密子。一命をとりとめた彼女は退院後、介護士に戻った夏に「助けが必要な人がいるので」と別れを告げる。そんな密子を夏は「いってらっしゃい」と笑顔で送り出すのだった。

 思い通りのならない世界を嘆くのではなく、なりたい自分になるために自ら変わる大切さを教えてくれた本作。そこには困難が付きまとうかもしれないが、自分を愛してくれている人の存在が心を支えてくれる。密子はこれからも変わりたいと願う人たちに「あなたが変われば、世界は変わる」と魔法をかけ続けていくのだろう。キツネのハンドサインで、夏と過ごした日々を思い出しながら。

■配信情報
『マル秘の密子さん』
TVer、Huluにて配信中
出演:福原遥、松雪泰子、上杉柊平、清水尋也、志田彩良、吉柳咲良
脚本:丑尾健太郞、藤岡明子、上野詩織、ばばたくみ
演出:中茎強、小室直子、伊藤彰記、苗代祐史
チーフプロデューサー:田中宏史
プロデューサー:鈴木亜希乃、柳内久仁子
音楽:Ken Arai
制作協力:AX-ON
製作著作:日本テレビ
©︎日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/maruhi-mitsuko
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