海外ドラマ『フュード/確執』第1話の本編映像公開 岩井志麻子、宇垣美里らも絶賛

 BS10 スターチャンネルにて7月15日よりスタートする『フュード/確執 カポーティ vs スワンたち』。放送に先駆け、第1話の本編映像が公開された。

 セレブリティたちの“対立”を赤裸々に描く本作は、『ティファニーで朝食を』などで知られる作家トルーマン・カポーティと、ニューヨーク上流社会で富と美貌を持ち、カポーティが“スワン(白鳥)たち”と称したセレブ妻たちの間に起こったスキャンダラスな実話事件をもとにした伝記ドラマ。

 『glee/グリー』『アメリカン・ホラー・ストーリー』のライアン・マーフィーが製作総指揮、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』のガス・ヴァン・サントが監督を務め、メインキャストには、ナオミ・ワッツ、ダイアン・レイン、デミ・ムーア、クロエ・セヴィニー、キャリスタ・フロックハート、モリー・リングウォルドらが集結した。

ドラマ『フュード/確執』第1話本編映像

 公開された本編映像には、トルーマン・カポーティ(トム・ホランダー)がネットワーク局CBS会長のビル・ペイリー(トリート・ウィリアムズ)とその妻のベイブ(ナオミ・ワッツ)主催の晩餐会で談話するシーンが収められている。

 カポーティはゴシップ好きのセレブリティたちを前に、1955年に起こったウィリアム・ウッドワード・ジュニア射殺事件について語る。大富豪のウッドワード・ジュニアは別荘で妻のアン(デミ・ムーア)に射殺されたが、不審者と間違えての“誤射”とされ、アンは無罪となる。しかし真相は離婚されそうになったアンが計画的に殺したのだとカポーティは主張。彼の巧みな話術と推理にみな引き込まれ、アンが夫を殺害する想像の再現シーンが挿入される。この噂話の流布がカポーティとアンの”確執”のきっかけとなり、アンは悲劇的な最期を遂げることになる。

 また、本作の第1話を鑑賞した各界の著名人によるコメントも到着。作家の岩井志麻子は「ゴージャスとビューティフルとエキサイティングがてんこ盛りのぎゅうぎゅう詰めのご馳走として供される」と本作の魅力について語り、フリーアナウンサー・俳優の宇垣美里は「信頼と友情を裏切られ、怒りに燃える美しきスワンたちの凄みといったら。正直、秘密をべらべら吹聴する奴は地獄に落ちろと思ってしまうのは私だけ?」とスワンたちに共感のコメントを寄せた。

 また、スワンたちとの確執のきっかけとなる「叶えられた祈り」などカポーティ作品の翻訳を手がけている評論家の川本三郎は、 「彼女(スワン)たちをモデルにした『叶えられた祈り』を書いたため、結局は不幸な結果になってしまったのだが、いっときとはいえこんなにもゴージャスなスワンたちとつきあえたのだから、カポーティは幸福だったというべきだろう」とカポーティの人生に思いを馳せ、コラムニストの山崎まどかは「美しい見せかけの下に苦悩を隠している女たちと孤独な観察者が主人公の、こんな物語をトルーマン・カポーティも書きたかったのかもしれない」、ラジオプロデューサー、作家の延江浩も「アメリカの王族スワンたちの美しき嫉妬と諍いを眺める希代の道化師カポーティ。この衝撃はもう一つのカポーティ文学だ」と本作がカポーティ文学の神髄を描いていることを評価。

 ジャーナリスト・作家の北丸雄二は「虚飾、裏切り、そして孤独……思えば人間の、全ての悲惨」と本作のテーマに触れ、服飾史家の中野香織は「ニューヨーク社交界の伝説がよみがえる興奮」「「黒と白の舞踏会」が再現される!」とファッションの再現度に注目。ライターのISOは「無邪気で傲慢なカポーティを手繰り寄せたトム・ホランダーが放つ弩級の厭らしさに釘付け!」、映画ライターのよしひろまさみちも「カポーティが憑依したトム・ホランダーと“スワン”達の華やかさに食あたりしそう」とトム・ホランダーの熱演を絶賛した。

コメント

岩井志麻子(作家)

ゴージャスとビューティフルとエキサイティングがてんこ盛りのぎゅうぎゅう詰めのご馳走として供される。満腹しきるのだが、胸焼け胃もたれ無し。不思議な詩情と甘美な浪漫のデザートが、おかわりいただけるかしら、と言わせてしまう。

宇垣美里(フリーアナウンサー・俳優)

信頼と友情を裏切られ、怒りに燃える美しきスワンたちの凄みといったら。
正直、秘密をべらべら吹聴する奴は地獄に落ちろと思ってしまうのは私だけ?
カポーティが彼女たちを失ってまで訴えたかったことは何だったのか。
スワンたちはどのように彼を失脚させるのか。
華やかな社交界を舞台に繰り広げられる極上の復讐劇から目が離せない。

川本三郎(評論家)

彼女(スワン)たちをモデルにした『叶えられた祈り』を書いたため、結局は不幸な結果になってしまったのだが、いっときとはいえこんなにもゴージャスなスワンたちとつきあえたのだから、カポーティは幸福だったというべきだろう。

山崎まどか(コラムニスト)

アメリカ的なきらびやかさと悲しみに満ちたドラマ。
美しい見せかけの下に苦悩を隠している女たちと孤独な観察者が主人公の、
こんな物語をトルーマン・カポーティも書きたかったのかもしれない。

延江浩(ラジオプロデューサー、作家)

怪鳥と呼ばれたジェット旅客機コンコルドの映像に目を見張り、ジバンシー、ミック・ジャガー、プリンセスマーガレットとの言葉の煌めきにくらくらした。アメリカの王族スワンたちの美しき嫉妬と諍いを眺める希代の道化師カポーティ。この衝撃はもう一つのカポーティ文学だ。

中野香織(服飾史家)

ニューヨーク社交界の伝説がよみがえる興奮。バッグにスカーフを巻き、白髪染めをしないベイブ・ペイリーが「モネとマネの違い」をエレガントに語る! 「黒と白の舞踏会」が再現される! 泡と消えるはずの「スワン」は、カポーティが信頼を裏切り実態を暴いたからこそ歴史に名を残したのだと思うと、複雑な余韻が残る。

北丸雄二(ジャーナリスト/作家)

「贅沢を、腕時計やパーティーやギフトに求めるな。贅沢は笑いと友とハグとキスの中にある」──この至言の全ての真逆が描き切られる『Feud』。虚飾、裏切り、そして孤独……思えば人間の、全ての悲惨。ようこそ、NYセレブ界の真実へ!

ISO(ライター)

誰もが社交界の華に魅せられ毒に蝕まれていく逆襲のゴシップ・メロドラマ。フィリップ・S・ホフマンに全く引けを取らない、無邪気で傲慢なカポーティを手繰り寄せたトム・ホランダーが放つ弩級の厭らしさに釘付け!

よしひろまさみち(映画ライター)

R・マーフィの不穏な毒気とG・V・サントの破壊的構築。最強のタッグで映し出す、NY社交界のドロッドロ人間模様にワクワク。カポーティが憑依したトム・ホランダーと“スワン”達の華やかさに食あたりしそう。

■放送・配信情報
『フュード/確執 カポーティ vs スワンたち』
BS10 スターチャンネルにて、7月13日(土) 13:15〜第1話先行無料放送 ※字幕版
7月15日(祝・月)より毎週月曜23:00〜1話ずつ放送 ※字幕版
スターチャンネルEXにて、7月14日(日)0:00〜第1話配信スタート
7月14日(日)~8月12日(祝・月)期間限定 第1話無料配信
製作総指揮:ライアン・マーフィ
監督:ガス・ヴァン・サント
出演:ナオミ・ワッツ、ダイアン・レイン、クロエ・セヴィニー、キャリスタ・フロックハート、トム・ホランダー、デミ・ムーア、モリー・リングウォルド
TM & © 2023 FX Networks LLC. All rights reserved.

公式サイト:https://www.star-ch.jp/drama/feud2/1/

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