『Eye Love You』は心がとろけるような恋愛ドラマに テオのまぶしすぎる屈託のない笑顔

 テオは日本に来て2年。日常会話は困らないほど日本語が堪能だが、母国語ではないからか、それとももともと人懐っこい性格だからなのか「かわいい」「会えて嬉しい」と伝える言葉がすさまじくストレート。それが本音から来ているのかどうか、答え合わせをすることもできない。だが、きっと思ったままの言葉なのだろうと思わせてくれる、そんなテオの屈託のない笑顔がまぶしい。

 そして、「無邪気」や「能天気」といったまだまだ意味のわからない単語に出会う場面もある。その単語の意味をどういう言葉で伝えようとするのか。その作業の中にも、人それぞれの言葉に対する向き合い方が見えてくるもの。侑里はアルバイト先で「能天気」だと言われたというテオに「前向き」という言葉を選んだ。後に「能天気」には「何も考えてない」といったネガティブな意味もあることを知ったテオは、嬉しそうに侑里を「やっぱり素敵な人だ」と思い浮かべる。

 そうして通り過ぎるだけで終わっていたかもしれない2人が、一つひとつの言葉を通じて心を通わせていく。そして言葉になっていない部分をもっと知りたくなる。その好奇心がやがて「恋」に変わっていくことをテオは予感している。その想いを確信に変えるべく「僕のことは好きですか?」とド直球な言葉を投げかけるテオに、まだ何も答えられない侑里。でも、もう彼の存在は侑里の心の中にしっかりと舞い込んでいるのは明らかだ。

 そんな「恋」へと一歩ずつ歩み進めていく段階で、テオが「Dolce & Chocolat.」のインターンとしてやってくる、そんなベタな展開もまた楽しい。どこか人を愛することに臆病になっている侑里の心を、素直で前向きなテオがどうやって溶かしていくのか。そして、今のところ仕事以外に興味はないといった態度でいる、侑里のビジネスパートナー・彰人(中川大志)の存在も気になるところ。

 もしかしたら社長とインターンという複雑な関係性になった2人は、ビジネスの場とプライベートの場で言葉を使い分ける難しさにも直面するのではないだろうか。だが「好きだと思うから好き」とラッコへの愛をまっすぐに語ったテオのことだ。恋に変わった侑里への想いを、人目も憚らずにまっすぐにぶつけてくるはず。そんな2人のやりとりの苦さと甘さのギャップに、侑里の心より先に視聴者がとろけてしまうかもしれない。

■放送情報
火曜ドラマ『Eye Love You』
TBS系にて、毎週火曜22:00〜22:57放送
出演:二階堂ふみ、チェ・ジョンヒョプ、中川大志、山下美月、清水尋也、立川志らく、ゴリけん、鳴海唯、絃瀬聡一、杉本哲太
脚本:三浦希紗、山下すばる
演出:岡本伸吾、福田亮介、加藤亜季子
プロデュース:中島啓介、車賢智、佐井大紀
主題歌:Omoinotake「幾億光年」(Sony Music Labels)
編成:平岡紗哉、髙田脩
©︎TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/EyeLoveYou_tbs/
公式X(旧Twitter):@eyeloveyou_tbs
公式Instagram:eyeloveyou_tbs

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