ホウ・シャオシェン監督『ミレニアム・マンボ 』4Kレストア版公開へ 予告編&ポスターも

 ホウ・シャオシェン監督作『ミレニアム・マンボ』の4Kレストア版が、2月16日より新宿武蔵野館、シモキタ エキマエ シネマ「K2」ほかにて全国順次公開されることが決定した。

 第54回カンヌ国際映画祭で高等技術院賞(芸術貢献賞)を、第38回台湾金馬奨で撮影賞、オリジナル作曲賞、音響賞を受賞した本作は、ホウ・シャオシェン監督が、後に『百年恋歌』、『黒衣の刺客』でもタッグを組むスー・チーを初めて主演に迎え、新世紀(ミレニアム)を生きるひとりの女性の愛の喪失と再生を描いた青春映画。撮影は『花様年華』『夏至』のリー・ピンビンが担当した。

 新世紀を迎えたばかりの2001年の台北。恋人のハオと一緒に暮らしているヴィッキーは、仕事もせずに毎夜、酒とゲーム、クラブ通いと荒れた生活を続けるハオにうんざりしていた。仕方なく始めたホステスのバイトで出会ったガオのもとへ逃げこんだヴィッキーだったが、ガオが揉め事に巻き込まれ、日本へ旅立ってしまう……。

『ミレニアム・マンボ 4Kレストア版』予告編

 あわせて予告編と日本版ポスターも公開。予告編は、ヴィッキー(スー・チー)が一人歩くシーンから始まる。続けて「これは10年前の出来事 時は2001年 世界は21世紀の幕開けを喜び ニューミレミアムを祝った」というナレーションが入り、新世紀(ミレニアム)を生きたヴィッキーの姿が映し出されている。

 日本版ポスターでは、メロウでスムースな時間の流れと男女の関係性の揺らぎが捉えられている。

 2023年に行われた第39回ドイツ・ミュンヘン国際映画祭での4Kレストア版上映が話題を呼び、同年12月に世界の映画ファンの間で人気を博す米NY・ローワーイーストサイドの映画館Metrograph(メトログラフ)にて上映された際は、2週間分のチケットが即完売、延長上映も行われたという。

 なお本作は、2023年12月2日より開催中の音楽×映画の祭典「MOOSIC LAB 2024(ムージック・ラボ)」の特別上映作品として、2023年12月10日にK's cinema、1月7日、1月13日にシモキタ エキマエ シネマ「K2」でプレミア上映され、このたび2月16日より全国順次公開に拡大公開される運びとなった。

 あわせて、映画監督の三宅唱、映画評論家の森直人からコメントも到着した。

コメント

三宅唱(映画監督)

あの夜はああだった。この夜はこうだった。いや、ああだったのはこの夜で、こうだったのはあの夜かもしれない…
ともかくこの映画のスー・チーは、一切の説明や解釈を必要とせずただそこに存在した。これほど素晴らしいことはない。

森直人(映画評論家)

あの頃から独特のリズムを伝える『ミレニアム・マンボ』は今も終わらない。永遠に我々の心と身体を揺らし続けるのだ。

■公開情報
『ミレニアム・マンボ 4Kレストア版』
2月16日(金)より、新宿武蔵野館、シモキタ エキマエ シネマ「K2」ほかにて全国順次公開
監督:ホウ・シャオシェン
出演:スー・チー、カオ・ジエ、トゥアン・ジュンハオ、竹内淳、竹内康
提供:JAIHO
配給:SPOTTED PRODUCTIONS
2001/台湾、フランス/中国語/カラー/ビスタ/5.1ch/105分/原題:千禧曼波
©2001 3H Productions / Paradis Films / Orly Films / SinoMovie.com

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