高橋一生が無免許の天才外科医に 手塚治虫『ブラック・ジャック』24年ぶりにドラマ化

 高橋一生が主演を務めるテレビ朝日ドラマプレミアム『ブラック・ジャック』が、2024年に放送されることが決定した。

 連載50周年記念の特別プロジェクトも多数展開されている手塚治虫の医療漫画『ブラック・ジャック』が、24年ぶりにテレビドラマ化されることが決定。法外な治療費と引き換えに、どんな手術も成功させる無免許の天才外科医ブラック・ジャックが、コロナ禍を経て令和の時代に蘇る。

 テレビ朝日では1981年、加山雄三主演で『ブラック・ジャック』を初めてテレビドラマ化。その後、TBSで放送された本木雅弘主演の2000年版テレビドラマなど、さまざまな実写版や舞台版が各所で制作され、作品によっては大幅なアレンジも施されてきた。連載50周年の節目となる今回は、原作から厳選したエピソードを凝縮し、映像化する。

 主人公ブラック・ジャックを演じる高橋は、「正直なところお話を頂いた時は、自分に出来るのかと思いました。幾ら彼の矜持や人情、生に対する思いが好きであっても、いざ自分が演じるとなれば、当たり前ですが話はまったく別です。好きというだけではどうしても成立しない何かがあると思うからです」と、素直な心境を吐露。

 監督は、『アルプススタンドのはしの方』『性の劇薬』でヨコハマ映画祭・監督賞を受賞し、『女子高生に殺されたい』『ビリーバーズ』などを手がけた城定秀夫が務める。

 脚本を務めるのは、『JIN -仁-』(TBS系)、『ごちそうさん』(NHK総合)、『天皇の料理番』(TBS系)に加え、2025年放送のNHK大河ドラマ『べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~』の脚本も手掛ける森下。森下が手塚プロによる綿密な監修のもと、現代設定も取り入れつつ再編成する。

 さらに、人物デザイン監修・衣装デザインを柘植伊佐夫が担当。映画『シン・ゴジラ』や『翔んで埼玉』、NHK大河ドラマ『龍馬伝』『どうする家康』、『精霊の守り人』、高橋主演の『岸辺露伴は動かない』も手掛けた柘植が、ドラマの世界観をすべて監修する。

高橋一生 コメント

出演オファーを受けた際の心境

今回演じさせていただく間黒男はブラック・ジャック『先生』ですが、僕にとっては大事な『先生』と呼ばれる人が一人、居ます。正直なところお話を頂いた時は、自分に出来るのかと思いました。幾ら彼の矜持や人情、生に対する思いが好きであっても、いざ自分が演じるとなれば、当たり前ですが話はまったく別です。好きというだけではどうしても成立しない何かがあると思うからです。好きだからこそ失敗することも大いにあると思います。それでもお受けさせていただいたのは『おんな城主 直虎』等でご一緒させて頂いた脚本家の森下佳子さん、『民王』でプロデューサーをされていた飯田サヤカさんがお声掛けくださった事。それが何よりも大きな決定打でした。
撮影が始まった今も、試されている様な事が日々起きています。多くの方の心の中に居るブラック・ジャック像や基盤を大きく外すことなく、何よりも自分が思うBJ像を一瞬でも溢してしまいたくありません。これまでと同じように、お芝居をする時は、迷う事なく打ち出していきたい。演じさせていただく度に納得し、許せる瞬間を積み重ね、それが作品になっていける様、毎シーン毎カットお芝居をさせていただいています。
観てくださる皆さんも是非厳しい目線で観ていただき、願わくば楽しんでいただけるとありがたいと思います。

森下佳子の脚本を読んだ感想

森下さんが書かれる脚本は、表現が非常に豊かなんです。読み進めていくごとに「さあ、この場面はどうしたら、より素敵に立体化していけるだろうか?」と、感覚が具体的になっていきました。

人物デザイン監修・衣装デザインの柘植伊佐夫について

僕は基本的に柘植さんが「大丈夫」と言ったら、大丈夫なんです。柘植さんは嘘をつかない方で、ダメだったら何度でもやり直す方。その柘植さんが、僕がブラック・ジャックの扮装をした時に「うん」と言って頷かれたので、きっと大丈夫だろうなと思っています。と同時に、この姿にいかに説得力をもたせながら、原作を愛する視聴者の皆さんの前に存在できるか……という点も大事だな、と。また、今回初めてブラック・ジャックと出会う方々にも、その人となりを分かってもらわなければなりません。このダブルスタンダードを成立させるためには、演者とスタッフの総合力が大きく関わってくるので、常に針の穴に糸を通すような感覚の撮影になるかもしれないなと思ってます。単純に「わーい! 『ブラック・ジャック』の世界にいる!」という気持ちには、決してなれないですね。

視聴者の皆さんにメッセージ

『ブラック・ジャック』の世界や、手塚治虫さんの漫画がとても好きな方々に「うん、アリだわ」と言っていただかないと、失敗だと思っています。僕も自分自身が納得し許せる瞬間を求め、常に厳しい視線でお芝居を模索しているので、視聴者の皆さんにも厳しく観ていただきたいです。

■放送情報
『ブラック・ジャック』
テレビ朝日系にて、2024年放送予定
主演:高橋一生
原作:手塚治虫
脚本:森下佳子
音楽:大間々昂
人物デザイン監修・衣装デザイン:柘植伊佐夫
監督:城定秀夫
ゼネラルプロデューサー:横地郁英(テレビ朝日)
プロデューサー:飯田サヤカ(テレビ朝日)、齋藤梨枝(テレビ朝日)、島田薫(東映)、土井健生(東映)
制作:テレビ朝日、東映
©Tezuka Productions

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