『下剋上球児』“本物”の野球シーンをいかに構築? 撮影担当に聞く球児たちとの裏側
役者を引き上げていく塚原あゆ子監督の凄さ
――塚原監督と演者さんのやり取りを見て、どんなことを感じますか?
関:当然、(鈴木)亮平さんは“演者チームの監督”として指導もなさっているので、監督と喋る機会も一番多いと思います。球児に関しては、若手が多くてみんな自分の芝居に不安があったりもするので、先生に質問をぶつけるような感じで監督と接しているように見えます。
――今回、球児役はオーディションで抜擢されましたが、撮影をする中で成長を感じる瞬間や、表情が変わったと思うようなことはありますか?
関:ありますね。これはえこひいきですけど、楡くんにはすごく成長が感じられたな、というのがまずひとつ。あとは根室(兵頭功海)も、1人のシーンではマンツーマンで監督と話す機会があって。やっぱり監督が、役者を上に持っていってくれるような話をいっぱいなさるんですよ。なので、その機会がたくさんある役者の方が良くなっていく感じですかね。塚原さんは引っ張っていくのが本当に上手で、新人のような役者がグーンと上がっていってしまう。窪田(正孝)や賀来(賢人)もそうですが(『Nのために』2014年/TBS系)、若手が一緒に過ごすと良い監督なんじゃないかなと思います。
――監督、キャスト、カメラマンと、相乗効果でどんどん作品も引き上がっていくわけですね。
関:そうかもしれないです。僕が手助けできるところは、“カッコよく見えるように撮る”だけですが。
――関さんがファインダー覗いていて、とくにグッときたシーンはありますか?
関:記憶に新しいところですと、背番号を渡すシーンですかね。悔しさが出るシーンは全体的に好きです。上級生たちが最後の試合で涙する姿にグッときましたね。最終回に向けて言うと、初回冒頭で流れた三重大会の試合シーンを見返しておいてほしいな、というのがメッセージです。当然、あれが最後の決勝シーンなので、どういう展開で根室がダイビングキャッチしたのかとか、「ここがこう繋がるな」と楽しめるのではないかなと。あとは選べないです、すみません(笑)。
――最後に、関さんのような仕事をしたいと思っている若者にアドバイスがあればお願いします。
関:自分は専門的な勉強をせずに会社に入ってカメラマンになったので、難しいですね。でも、何を目指すにせよ、やる気と努力でうまくいくんじゃないかなとは思っています。それから、いつも学生に話しているのは「笑顔でいること」「仕事を楽しむこと」「絶対に挨拶すること」の3つです。楽しむことは上達するコツだと思うので、もしもそういう業界に入ったら、みんなで仕事を楽しんでほしいなと思います。
■放送情報
日曜劇場『下剋上球児』
TBS系にて、毎週日曜21:00~21:54放送
出演:鈴木亮平、黒木華、井川遥、生瀬勝久、明日海りお、山下美月、きょん(コットン)、中沢元紀、兵頭功海、伊藤あさひ、小林虎之介、橘優輝、生田俊平、菅生新樹、財津優太郎、鈴木敦也、福松凜、奥野壮、絃瀬聡一、鳥谷敬、伊達さゆり、松平健、小泉孝太郎、小日向文世
原案:『下剋上球児』(カンゼン/菊地高弘著)
脚本:奥寺佐渡子
プロデュース:新井順子
演出:塚原あゆ子、山室大輔、濱野大輝
編成:佐藤美紀、黎景怡、広瀬泰斗
製作:TBSスパークル
©TBSスパークル/TBS(撮影:ENO)
©TBSスパークル/TBS(撮影:Len)
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/gekokujo_kyuji_tbs/
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