朝ドラ『ブギウギ』スズ子と梅吉の新たな旅立ち 次週登場の水上恒司が最重要人物に?
朝ドラ『ブギウギ』(NHK総合)記念すべき第50話は、スズ子(趣里)や梅吉(柳葉敏郎)たちが、それぞれにとっての新たな旅立ちを告げる回。その大部分で描かれているのが、スズ子と梅吉の別れだ。
羽鳥(草彅剛)が企画したりつ子(菊地凛子)とスズ子の合同コンサートは、大盛況のうちに幕を閉じた。その帰り道、伝蔵(坂田聡)の屋台に梅吉の姿が。大根しか仕入れることができないおでんの具材が、日本の戦況を生々しく伝えている。
演奏会を終えて、梅吉は故郷である香川に帰ることを決めていた。スズ子の「大空の弟」を聴き、梅吉はようやく六郎(黒崎煌代)の戦死を受け止めることができたのだ。「お前とおったらいつまでも甘えてまう。情けないお父ちゃんのまんまや」というセリフは、前にも......梅吉の口から聞いた覚えがあるような、ないような気もするが、六郎だけでなく、ツヤ(水川あさみ)との思い出も蘇り、「しっかりしい! 情けない!」とどやされた梅吉の決心は今度こそ本物だと思いたい(ツヤのモノマネが驚くほど似ている)。
劇場のみならず、レコードを通じて日本全国に歌声を届けているスズ子。香川にいてもスズ子が歌い続けることで梅吉の寂しさは紛れるが、スズ子にとっては情けない父親の代わりはいなかった。その心に抱く寂しさは、スズ子と梅吉が親子であるということ。「ほんまの娘やないからか」と厳しい言葉を投げかけたこともあったが、スズ子は梅吉の手を握り返し、「お父ちゃんがお父ちゃんでほんまによかった」と涙ながらに伝える。