リドリー・スコット監督『テルマ&ルイーズ 4K』公開決定 カンヌ国際映画祭版ポスターも

 リドリー・スコット監督作『テルマ&ルイーズ 4K』が、2024年2月16日より全国順次公開されることが決定。あわせて、カンヌ国際映画祭特別ビジュアルと場面写真が公開された。

 本作は、1991年10月に日本で劇場公開された女性2人の冒険と友情を描いたスコット監督によるロード・ムービーを、スコット監督の監修のもとオリジナルネガからの4Kレストア版として蘇らせたもの。1992年に第64回アカデミー賞で6部門にノミネートされ脚本賞を受賞、そして2016年には、半永久に保存する価値のある作品が選ばれるアメリカ国立フィルム登録簿にも登録されている。

 『エイリアン』『ブレードランナー』などを手がけ、最新作『ナポレオン』の日本劇場公開を控えるスコット監督。音楽プロデューサーだったカーリー・クーリが書いた本作の脚本を読み、気に入って映画化権を購入。当初はプロデューサーとして関わっていたが、何人もの監督に断られるうちに、当初テルマ役のキャスティングに上がっていたミシェル・ファイファーのアドバイスにより、監督も担当することになったという。また、本作は、J.D.役を演じたブラッド・ピットの出世作としても知られている。

 平凡な主婦のテルマ(ジーナ・デイヴィス)とウェイトレスのルイーズ(スーザン・サランドン)は週末のドライブ旅行に出発した。その途中、立ち寄った店の駐車場でテルマが男に襲われるという事件が発生。テルマがレイプされそうになった寸前、助けに入ったルイーズが護身用の拳銃で男を射殺。ルイーズにはかつて、レイプの被害を受けたトラウマがあった。次から次へとトラブルが重なり、警察に指名手配された2人は、車でメキシコを目指し逃避行を続けるうちに、自分らしく生きることに目覚めていく。

 公開されたカンヌ映画祭ビジュアルには、映画のラストシーンでコロラド川を望むデッド・ホース・ポイントを、夕景の中、1966年型サンダーバードで疾走するテルマとルイーズの姿が捉えられている。被写体の後ろから光を当てるバックライトは、スコット監督の特徴的な撮影手法の一つで、コントラストの強い映像美を作り出しており、本ビジュアルはそれを意識して制作された。

 『テルマ&ルイーズ』は、カンヌ国際映画祭との関係が深く、1991年5月24日の全米公開に先駆けて、5月20日に第44回カンヌ国際映画祭でクロージング作品として上映され、その後、2016年の第69回同映画祭においても、公開から25年を記念した上映が行われ、サランドンとデイヴィスが登場。映画産業における女性の影響力を高めることに大きく貢献したことを称えられ「ウーマン・イン・モーション」賞が贈られた。そして、本ビジュアルも、2023年5月に開催された第76回同映画祭にて発表されている。

 場面写真では、週末のドライブ旅行に出かける直前に、ツーショットを撮るテルマとルイーズの姿が捉えられている。

■公開情報
『テルマ&ルイーズ 4K』
2024年2月16日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほか全国順次公開
出演:スーザン・サランドン、ジーナ・デイヴィス、ハーヴェイ・カイテル、マイケル・マドセン、ブラッド・ピット
監督・製作:リドリー・スコット
製作:ミミ・ポーク・ギトリ
脚本:カーリー・クーリ
撮影:エイドリアン・ビドル
音楽:ハンス・ジマー
1991年/アメリカ/129分/THELMA&LOUISE/カラー/シネスコ/5.1ch
配給:アンプラグド
Thelma & Louise © 1991 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.
公式サイト:unpfilm.com/thelma_louise

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