『弟は僕のヒーロー』2024年1月公開 ダウン症の弟と兄が作った実際の動画入り予告編も

 イタリア映画『Mio fratello rincorre i dinosauri(原題)』が、『弟は僕のヒーロー』の邦題で2024年1月12日よりシネスイッチ銀座、新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMA、アップリンク吉祥寺ほかにて全国順次公開されることが決定。あわせて予告編と日本版ポスタービジュアルが公開された。

 第76回ヴェネチア国際映画祭のヴェニス・デイズ部門で上映された本作は、イタリアに住む高校生のジャコモ・マッツァリオールが、2015年3月21日「世界ダウン症の日」にあわせて、ダウン症の弟・ジョーを主人公に据えて一緒に撮影した5分のショートムービー『ザ・シンプル・インタビュー』を基にした小説『弟は僕のヒーロー(原題:Mio fratello rincorre i dinosauri)』を映画化したもの。2016年に出版された小説は、ヨーロッパ各国で翻訳出版され、スペインのエル・パイス紙は2017年最も興味深い児童書にも選出された。日本では、装画を絵本作家・ヨシタケシンスケが担当した邦訳版が刊行されるなど、現在までに25万部を超えるベストセラーとなっている。

 監督を務めたのは、本作が初の長編監督作となるイタリアの映画監督、ステファノ・チパーニ。そして、『人生、ここにあり!』で脚本を担当したファビオ・ボニファッチが脚色を担当するとともに、原作者のジャコモ自身も脚本開発に参加し、登場人物や出来事を偽りなく再現することに協力した。

 5歳のジャックは初めてできた弟に大喜び、しかし両親から弟ジョーは「特別」な子だと聞かされる。ジョーがスーパーヒーローだと信じるジャックだが、やがて「特別」の意味を知り、思春期を迎えると弟の存在を隠すようになる。ある日、好きな子を前についてしまった嘘が、家族や友達、町全体を巻き込んで、やがて取り返しのつかない事件となり……。

 主人公のジャックを演じたのは、『僕らをつなぐもの』のフランチェスコ・ゲギ。ピュアな心を持ち続ける愛に溢れた弟・ジョーを、実際にダウン症を持ち、オーディションで見事役を勝ち取った本作が映画初出演となるロレンツォ・シストが演じた。そのほか、『盗まれたカラヴァッジョ』『泣いたり笑ったり』などで知られるアレッサンドロ・ガスマン、ペドロ・アルモドバル監督作品常連のロッシ・デ・パルマらがキャストに名を連ねた。

映画『弟は僕のヒーロ―』予告編(ロングVer.)
映画『弟は僕のヒーロ―』予告編(ショートVer.)

 公開された予告編では、実際にジャックとジョーが制作した『ザ・シンプル・インタビュー』から幕を開け、ジャックの目線からジョーとの成長の日々が映し出されている。

 日本版ポスタービジュアルでは、YouTube動画を一緒に制作するジャックとジョーの笑顔が切り取られており、「君がいれば 世界がきらめく」というキャッチコピーが添えられた。 

■公開情報
『弟は僕のヒーロー』
2024年1月12日(金)より、シネスイッチ銀座、新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMA、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開
監督:ステファノ・チパーニ
原作:ジャコモ・マッツァリオール『弟は僕のヒーロー』
出演:アレッサンドロ・ガスマン、イザベラ・ラゴネーゼ、ロッシ・デ・パルマ、フランチェスコ・ゲギ、ロレンツォ・シスト、ロベルト・ノッキ、アリアンナ・ベケローニ
提供:日本イタリア映画社
配給:ミモザフィルムズ
後援:公益財団法人 日本ダウン症協会、イタリア大使館、イタリア文化会館
2019年/イタリア、スペイン/イタリア語/102分/カラー/2.39:1/5.1ch/原題:Mio fratello rincorre i dinosauri/字幕:関口英子
©︎COPYRIGHT 2019 PACO CINEMATOGRAFICA S.R.L. NEO ART PRODUCCIONES S.L.
公式サイト:https://mimosafilms.com/hero/

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