『パリピ孔明』の“エモい”カバー選曲　「サヨナラCOLOR」で思い出すKABE太人の原点

　そんな彼女の歌声に心を打たれた一人が、KABE太人（宮世琉弥）だ。彼はMCバトル選手権の王者・赤兎馬カンフー（ELLY）に初めて黒星をつけた天才ラッパーだが、一気に脚光を浴びたことでプレッシャーから急性胃潰瘍に。それ以来、表舞台から退いていたKABE太人を、孔明は英子を突き放しながらも強力な仲間に引き入れようとしていた。究極のネガティブで引っ込み思案なKABE太人を攻略するため、孔明が仕掛けたのは味方に有利な地形で戦うため、敵を本拠地からおびき出す戦術「調虎離山」の計。赤兎馬をKABE太人の元に送り込み、お腹の調子を悪くしてトイレのあるラウンジに導く流れには思わず笑ってしまったが、KABE太人が英子の歌でラップを始めるきっかけとなった学生時代を思い出すシーンは本人のセリフを借りるなら“エモい”。計画に協力した赤兎馬も良い味を出しており、ヒールっぽさ満載でありながら、KABE太人をライバルと認めているからこそ、その力強いラップで彼の背中を押すカッコよさに痺れた。

　こうして敵地に送り込まれたKABE太人は、孔明とまさかのラップバトルに。演じる宮世琉弥はドラマ『恋する母たち』（TBS系）で、古典落語の演目の一つ「まんじゅうこわい」をラップアーティストのさなりが現代風のリリックにアレンジした劇中歌を披露し、大きな反響を呼んだ。お経ラップが得意な（？）向井と次週、どんなラップバトルが繰り広げられるのか実に楽しみである。

■放送情報
『パリピ孔明』
フジテレビ系にて、毎週水曜22:00～22:54放送
出演：向井理、上白石萌歌、菅原小春、宮世琉弥、八木莉可子、森崎ウィン、関口メンディー、アヴちゃん（女王蜂）、ELLY、ディーン・フジオカ、森山未來ほか
原作：『パリピ孔明』四葉夕ト（原作）、小川亮（漫画）（講談社『ヤングマガジン』連載）
脚本：根本ノンジ
企画：髙木由佳（フジテレビ）
プロデューサー：八尾香澄
演出：渋江修平ほか
音楽：近谷直之
制作協力：C&Iエンタテインメント
制作著作：フジテレビ
©︎フジテレビ
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