テロリストへの手紙が世界中を駆け巡る 『ぼくは君たちを憎まないことにした』予告編公開

  11月10日より公開されるドイツ・フランス・ベルギー合作映画『ぼくは君たちを憎まないことにした』の本ポスタービジュアルと予告編が公開された。

 本作は、家族3人で幸せに暮らしていたアントワーヌが、テロ発生から2週間の出来事を綴った世界的ベストセラー『ぼくは君たちを憎まないことにした』を映画化した人間ドラマ。

 最愛の人を予想もしないタイミングで失った時、その事実をどう受け入れ、次の行動に出るのか。誰とも悲しみを共有できない苦しみと、これから続く育児への不安をはねのけるように、アントワーヌは手紙を書き始める。妻の命を奪ったテロリストへの手紙は、息子と2人でも「今まで通りの生活を続ける」との決意表明であり、亡き妻への誓いのメッセージ。一晩で20万人以上がシェアし、新聞の一面を飾ったアントワーヌの「憎しみを贈らない」詩的な宣言は、動揺するパリの人々をクールダウンさせ、テロに屈しない団結力を芽生えさせていく。 

 監督を務めたのは、『陽だまりハウスでマラソンを』のキリアン・リートホーフ。アントワーヌの手記に心打たれた監督はすぐさま映画化を決断したという。ドイツ人の立場からフランスで実際に起きた悲劇を客観的に見つめ、平明な言葉で憎しみの連鎖を拒絶するアントワーヌに焦点を当てた。

 主人公アントワーヌを、『万能鑑定士Q -モナ・リザの瞳-』『エッフェル塔 創造者の愛』のピエール・ドゥラドンシャンが演じるほか、アントワーヌの妻・エレーヌをシンガーソングライターで『レッド・スネイク』にも出演したカメリア・ジョルダーナが演じる。2人の子供メルヴィルを演じたのは当時3歳だったゾーエ・イオリオ。子役コーチによる演技訓練や長時間にわたるリハーサルに耐え、エレーヌの不在に悲しみの涙を流し、笑顔を忘れたアントワーヌを支える愛息を演じている。

『ぼくは君たちを憎まないことにした』予告編

 公開された予告編は、愛する妻をテロリストによって突然奪われてしまったアントワーヌが、悲しみや不安、怒りを押し殺し「僕と息子が幸せで自由な人生を送ることで、君たちは恥じ入るだろう。君たちは負けだ、人生は続く。君たちに憎しみを送らない」と、SNSを通してテロリストへの手紙を投稿し、その強いメッセージが全く間に世界中を駆け巡る様子が描かれる。小さな息子・メルヴィルが母の動画を見て喜んでいるシーンや、母親のお墓の前でアントワーヌとメルヴィルが抱き合う場面が差し込まれ、父子のこれからに想いを馳せる予告映像となっている。

 あわせて公開された本ポスターには、「ふたりなら、きっと大丈夫」というキャッチコピーとともに、見つめ合うアントワーヌとメルヴィルの姿が描かれている。

■公開情報
『ぼくは君たちを憎まないことにした』
11月10日(金)より、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
監督・脚本:キリアン・リートホーフ
出演:ピエール・ドゥラドンシャン、カメリア・ジョルダーナ、ゾーエ・イオリオ
原作:『ぼくは君たちを憎まないことにした』
提供:ニューセレクト
配給:アルバトロス・フィルム
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ
2022年/ドイツ・フランス・ベルギー/フランス語/102分/シネスコ/5.1ch/原題: Vous n‘aurez pas ma haine/英題:YOU WILL NOT HAVE MY HATE /日本語字幕:横井和子
©2022 Komplizen Film Haut et Court Frakas Productions TOBIS / Erfttal Film und Fernsehproduktion
公式サイト:nikumanai.com

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