『わたしのお嫁くん』波瑠×高杉真宙を取り巻く不器用な恋心 様々な“気になる”が交差する

 一方で山本は“嫁入り1カ月”を穂香と共に祝うため、兄・薫(古川雄大)の協力を得て、自身の得意料理であるほっこり家庭料理は封印。お洒落イタリアンをフルコースで準備して、脱マンネリを図ろうと張り切る。しかし、またタイミング悪く穂香は帰り道に古賀に山本とのルームシェアについて口走ってしまう。さらに成り行き上自宅に古賀を連れて帰り、ディナーに招待する。そこでも古賀の健康状態を気にし、花妻の完璧主義なところを心配する穂香。彼女が言うところの“気になる”とは、あくまでいち同僚や後輩としてそれぞれのことを気に掛けているという意味だと勘違いしてしまう山本の静かな落胆ぶりが切ない。なぜ2人はこうもすれ違ってしまうのか。

 通常は恋から始まって、それから同棲や結婚生活など2人で暮らしを共にする流れが大多数のケース。だが生活が先にあってその中で好意が芽生えた場合、この快適な生活も恋心も同時に失うようなことをしたくないと臆病になってしまうものなのだろうか。確かに先に日常になってしまった好きな人との時間を突如失ってしまうのは苦しいことだろう。

 山本としては穂香に対してわかりやすく積極的に好意を全身から発しているのに、尽くスルーされてしまう。今度はもう彼の方から物理的距離をとるしか方法はないと思ったのだろうか。だからと言って、次の“嫁入り”先に赤嶺宅を選ばなくとも……と思ってしまうが、赤嶺からどんなメッセージが送られてきたのだろうか。そもそも山本自身は赤嶺から自分に寄せられている好意に気がついているのだろうか。穂香と山本はルームシェア解消期間にそれぞれ何を思うのか。

■放送情報
『わたしのお嫁くん』
フジテレビ系にて、毎週水曜22:00~22:54放送
出演:波瑠、高杉真宙、前田拳太郎、仁村紗和、ヒコロヒー、竹財輝之助、古川雄大、中村蒼ほか
原作:柴なつみ『わたしのお嫁くん』(講談社『Kiss』連載)
脚本:橋本夏
音楽:橋本由香利
プロデュース:中野利幸(フジテレビ)
プロデューサー:芳川茜(共同テレビ)、山崎淳子(共同テレビ)
演出:紙谷楓(共同テレビ)、城宝秀則(共同テレビ)、水戸祐介(フジテレビ)
制作協力:共同テレビ
制作・著作:フジテレビ
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