前原滉、大友花恋との3度目の共演を語る 夫婦役に「『ごめんなさい』ってなっちゃった」

 映画『散歩時間~その日を待ちながら~』の舞台挨拶が12月10日、東京・新宿シネマカリテで行われ、前原滉、大友花恋、めがね、戸田彬弘監督が登壇した。

 物語の舞台は、コロナ禍に漠然とした不安を抱いていた2020年。世代も職業も異なる登場人物たちが、未来へ一歩踏み出す姿を「しし座流星群」が降る一夜を通して描くオリジナル群像劇。コロナ禍で結婚式を挙げることが叶わなかった夫・亮介を前原、その妻・ゆかり役を大友、ひょんなことから結婚パーティーに参加することになったインフルエンサーをめがねが演じる。

(左から)前原滉、大友花恋

 主人公・亮介のキャラクターについて、前原が「僕は亮介の気持ちがすごくわかる。僕も結婚したら(大事なことを妻になかなか)言わなそう」と話すと、「私は大好きですよ。結局ちゃんと伝えようとしてくれる意思があるから」とめがね。大友も「台本で読んだときの亮介はもうちょっとイヤな感じがしたので“うーん”と思ったけど、現場で前原さんがニコニコしながら『ネクタイどこにあるんだっけ?』と言ったときに、この人だったら確かにゆかりも好きになりそう、魅力的だなと思った」と頷いた。

 そんな亮介の人物像について、戸田監督は「よくいるなと思った」とし、「群像劇で、特にドラマを大きく描こうとしていない映画だったので、いろんな人に当てはまりやすそうな主人公がいいかなと思った」と説明。今作が生まれるきっかけについては、「前向きに、明日もがんばろうと思える映画にしたくて。僕もコロナで舞台が2回連続で中止になったり、仲良い人が俳優をやめて帰ったり。しんどかったから、しんどい映画は撮りたくなかった」と話した。

 今回、前原以外のキャストはオーディションで抜擢。前原が「その情報を結構最近知って。アウェイですね。みんなちゃんとオーディションで認められて入ってるじゃないですか」と話すと、めがねは「前もって認められてるから!」、戸田監督は「めちゃめちゃネガティブじゃないですか」と大爆笑。オーディション時には脚本がほぼ仕上がっていたそうで、大友は「この感想によって合否が変わるかなと思って、すっごい読みました」と振り返り、めがねも「めっちゃわかる」と当時を懐かしんだ。

めがね

 また、3人の共演シーンはほとんどがアドリブだったといい、めがねは「ほぼセリフがなかった」と苦笑い。基本的に会話は現場で自由に繰り広げられたというが、前原が「手巻き寿司のシーンだけ、みんなアドリブが言えないの。この順番で具をのせて、このセリフの部分で食べてるっていうのをやるから、あそこだけみんな真面目に台本通りにやってる」と話すと、大友も「こぼれないように、とかね」と同調して笑い合った。

関連記事