秘密を抱えるアンヌの意志の強さが瞳から伝わる 『あのこと』場面写真公開

 12月2日よりBunkamura ル・シネマほかにて全国順次公開される、第78回ヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞作『あのこと』の場面写真が公開された。

 舞台は1960年代、法律で中絶が禁止され、処罰されていたフランス。望まぬ妊娠をした大学生のアンヌ(アナマリア・ヴァルトロメイ)が、自らが願う未来をつかむために、たった一人で戦う12週間が、全編アンヌの目線で描かれる。 

 監督を務めたのは、『エマニエル夫人』をレア・セドゥ主演で映画化する『Emmanuelle(原題)』を手がけるオードレイ・ディヴァン。本作でセザール賞を受賞した、『ヴィオレッタ』などのアナマリア・ヴァルトロメイが主演を務めた。共演には『仕立て屋の恋』などのサンドリーヌ・ボネールらが名を連ねる。原作は、アニー・エルノーが自身の実話を基に書き上げた『事件』。タイムリミットが迫る中、闇をくぐり抜け、アンヌがたどり着く光とは。

 公開された場面写真には、どんな方法を使ってでも希望に満ちた自身の将来と夢を掴み取ろうと必死にもがく、本作の主人公である若く聡明なアンヌの姿が捉えられている。秘密を抱えて勉学に励む様子、鏡の前で日に自分の体の変化を確認する姿、そしてそんな状況下でもふと訪れる予期せぬロマンス、そして迫りくる恐怖に駆られ、そして自ら編針を熱消毒する様子など、アンヌが“あのこと”に至るまでの日々が切り取られている。本作はナレーションは一切なく、わずかなセリフと印象的な瞳だけで語っているが、場面写真からもその目力を感じることができる。

■公開情報
『あのこと』
12月2日(金)より、Bunkamuraル・シネマほかにて全国順次公開
出演:アナマリア・ヴァルトロメイ
監督:オードレイ・ディヴァン、サンドリーヌ・ボネール
原作:アニー・エルノー『事件』
配給:ギャガ
2021/フランス映画/カラー/ビスタ/5.1ch デジタル/100分/翻訳:丸山垂穂
©2021 RECTANGLE PRODUCTIONS – FRANCE 3 CINÉMA – WILD BUNCH – SRAB FILM
公式サイト:https://gaga.ne.jp/anokoto/
公式Twitter @anokoto_movie

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