『鎌倉殿の13人』佐藤二朗だから完璧に演じられた“悪役”比企能員 義時の覚醒トリガーに

 比企能員を演じる佐藤二朗といえば、舞台、映画、ドラマと様々な役柄をこなし、映画『はるヲうるひと』では監督、脚本も務め、クイズ番組の司会でも人気。心をえぐるようなシリアスな役を演じたかと思えば、福田雄一監督とタッグを組んだ『今日から俺は!!』(日本テレビ系)、『勇者ヨシヒコ』シリーズ(テレビ東京ほか)、映画『銀魂』シリーズ、『新解釈・三國志』などコメディ作品で見せるインパクトのあるコミカルな演技が強く印象に残る。

 鎌倉で生き残るために、娘を政略結婚させて、打算的で身内のことを中心に考えるのは能員の立場ならば仕方ないことなのかもしれない。一見、気のいい面白いお父さんに見えるけれど、ほかの御家人に対する嫉妬や野心が渦巻いている複雑な人物を今回、佐藤は完璧に演じている。

 佐藤は自身のTwitterで、「3ヶ月前、撮影終了をねぎらう三谷さんからのメールに「世間の評が『コイツが死んでせいせいした』となるといいなと思ってやりました」と返信した。なんというか、ご覧頂いた方々、本当にありがとう。次回も是非。」と第31回「諦めの悪い男」の視聴をすすめるつぶやきをアップしていた。確かに、放送後のSNSでは全成の非業の死を悲しむあまり「全部比企のせい」と、佐藤二朗の悪役ぶりを絶賛するコメントが並び、話題になっていた。

 予告には「比企能員の乱」とあり、善児を前にして斬られなかった比企能員の最期が描かれるようだ。義時を覚醒させ、その意識を大きく変えた比企能員。その運命を最期まで見届けるときが近づいている。

■放送情報
『鎌倉殿の13人』
NHK総合にて、毎週日曜20:00~放送
BSプレミアム、BS4Kにて、毎週日曜18:00~放送
主演:小栗旬
脚本:三谷幸喜
制作統括:清水拓哉、尾崎裕和
演出:吉田照幸、末永創、保坂慶太、安藤大佑
プロデューサー:長谷知記、大越大士、吉岡和彦、川口俊介
写真提供=NHK

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