コラボ供給で“箱推し”不可避？　中村倫也、松坂桃李、菅田将暉らトップコート俳優を大解剖

　そしてまた、これも個々のスキルの高さによるものだろうが――共演のフィールドが「似通わない」ところも、極めて重要だ。先に述べたように映画・ドラマ・舞台・CM・ラジオ等々、どのような形態でも活躍でき、それぞれに違う色を出せるというのは、冷静に考えるととんでもない離れ業。それを成し遂げているのは、やはり各俳優陣の役柄の幅広さであろう。

　中村倫也についてはもはや演じられない役があるのか？　というほどで、松坂桃李であれば『娼年』『孤狼の血』『新聞記者』『空白』『流浪の月』など、攻めた題材や難役に次々と挑戦。菅田将暉はキャリア初期に『共喰い』で強烈な役柄に果敢に挑み、以降も『ディストラクション・ベイビーズ』や『あゝ、荒野』等で振り切った力演を披露している。『生きてるだけで、愛。』は趣里×菅田の壮絶な演技のぶつかり合いに圧倒される作品だが、これもトップコート俳優同士の共演だ。

　長年トップコートを引っ張り続ける木村佳乃は、親しみやすいキャラクターから近年の『ファーストラヴ』『ドクター・デスの遺産―BLACK FILE―』で見せた狂気の演技に至るまで、作品ごとに変身。改めて彼女のキャリアを見ると、クエンティン・タランティーノも出演した三池崇史監督作『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』や、『シティ・オブ・ゴッド』のフェルナンド・メイレレスと組んだ『ブラインドネス』など、その幅広さに驚かされる。

　先に挙げた『石子と羽男』にせよ、木村佳乃が演じたのはエピソードの中でどんどん印象が変わっていく母親で、趣里が扮したのは視力を失ってしまった女性。どちらも高い演技力を備えていなければ務まらない役どころであり、トップコート俳優陣のスキルの高さを証明している。2022年夏クールであれば、『ユニコーンに乗って』（TBS系）の杉野遥亮や『新・信長公記～クラスメイトは戦国武将～』（読売テレビ・日本テレビ系）の萩原利久といった若手実力派の活躍も目覚ましい。

　こうしたトップコート俳優陣の多彩な活躍は、チャレンジングな役柄に飛び込んでいける環境が用意されているからこそでもあろう。過度にパブリックイメージを重視して制限をかけるのではなく、各々の個性が発揮される、新しいゾーンが開拓される企画に積極的に送り出していく事務所の後押し――。これもまた、トップコート躍進の重要なキーだ。

　それぞれの俳優のポテンシャルを見抜く審美眼、将来性を信じて支え続ける胆力、どんどん新たなフィールドに挑戦させる開拓精神……。代表取締役・渡辺万由美をはじめとするスタッフ陣の功績でもあり、トップコートのカラーといえるのではないか。そして、所属俳優たちと二人三脚で歩んでいくという姿勢。個人的な肌感としても、インタビュー現場等でトップコートのスタッフの方々と交流するたび、いつも心地よい距離感の近さと親密な温度、事務所内の連帯を感じる。だからこそ、こういった自社企画が成立するのか！　と合点がいった次第だ。

　トップコートという“家”と、一丸となって支える俳優・スタッフたち。家族にも似たその絆は、この先も盤石であり続けるのだろう。

■配信情報
『TopCoat夏祭り2022〜Yes!We Camp!〜』
「TopCoat Land」にて、8月20日（土）19:00から生配信
出演：菅田将暉、中村倫也、松坂桃李、萩原利久、深尾あむ、夏子、大西利空、三浦獠太、マーシュ彩、山時聡真、近藤華、豊田裕大、白鳥玉季、中川翼、新井美羽ほか

TopCoat Land会員限定チケット：1,800円（税込）
※TopCoat Land会員限定チケットは、本配信後の「アフタートーク」付きとなります。
※TopCoat Land会員限定チケットは、300円コース/500円コースどちらの会員でもご購入いただけます。

一般チケット：2,800円（税込）
※チケットのご購入にはBitfanIDが必要となります。
チケット販売期間：7月22日（金）19:00〜8月31日（水）21:00
アーカイブ配信：8月21日（日）19:00〜8月31日（水）23:59
©︎TopCoat
公式サイト：https://sp.tcland.jp/