チョン・ソミンがヒロインで輝く イ・ミンギ、ソ・イングク、イ・ジェウクとの恋愛劇4選

 最近Netflixの視聴ランキング上位に入り続け、話題を集めるファンタジー史劇『還魂』。『美男ですね』や『主君の太陽』『ホテルデルーナ~月明かりの恋人~』など、数々の名作を生み出してきたホン姉妹が脚本を務める今注目の作品だ。本作で、内面は刺客、外見は侍女という1人2役のような設定を見事に演じるのが、チョン・ソミン。繊細で安定感のある彼女の演技は、視聴者の心を掴んで離さない。本記事では、そんな魅力溢れるチョン・ソミンの出演ドラマを紹介したい。

『還魂』

『還魂』(tvN公式サイトより)

 人の魂を入れ替える“還魂術”によって、ねじれた運命を背負うこととなる術士たちを描いたファンタジーな物語。物語の舞台は、水の気を操る術士がいる架空の国“大湖国”。都の術士を切った影の刺客ナクスとの決闘から、本作は動き出す。ナクスの通ったところには、必ず首が落ちている。そんな理由から、“落首(ナクス)”と呼ばれ恐れられる存在だ。決闘の最中に追い詰められたナクスは、還魂術によってとある女性と自分の魂を入れ替えて…...。気付いた時には、今までの強力な力を失ってしまったナクスの、力を取り戻す旅が始まる。

 ひ弱な身体と魂を入れ替えた刺客ナクスを演じるのが、チョン・ソミンだ。ある理由から術が使えない気高い家柄の坊ちゃんウク(イ・ジェウク)と出会い、師弟関係を結ぶこととなる。正体を隠し、坊ちゃんの侍女ムドクとして生きることとなるが......。

 師匠として守られるというよりも、長年培ってきた知識と経験で弟子を育てながら新たな感情が芽生え始めるのが見どころの一つ。これは、師弟愛なのか、それとも恋なのか。胸が苦しくなりながらも、ウクとムドクからひと時も目が離せない。劇中では、ある時は義理堅く賢い侍女、ある時は厳しい師匠、またある時は孤独を抱える刺客という顔をくるくると見せてくれるチョン・ソミンの繊細な演技が素晴らしい。また、各話に名シーンがあり、ウクの成長や三角関係へと発展する恋愛も見逃せない。

『霊魂修繕工』

『霊魂修繕工』(KBS公式サイトより)

 心に傷を抱えた精神科医と、間欠性爆発性障害のミュージカル女優を描く物語。“人は誰もが心の中に地下室を作り自分だけの秘密を隠す”という台詞通り、病気を身近に描きながら、寄り添う医師の姿を映し出す。自分自身とゆっくり向き合いたい時に観たくなるような作品で、『大丈夫、愛だ』『ディア・マイ・フレンズ』『サイコだけど大丈夫』のような作品がお好きな方に勧めたくなる。また、患者を治療しながら医師自らも心の風邪を癒していく過程に心が温まり、数々の名台詞に癒されると思う。

 チョン・ソミンは、自分の感情を抑えきれずに苦しむミュージカル女優ウジュを演じる。ふとした瞬間に自分を止められず怒り続ける姿は、まるで「助けてほしい」という心の叫びが聞こえてくるようで、切なくて苦しい。彼女にとって特別だったある日、事件に巻き込まれ、精神科医シジュン(シン・ハギュン)と出会うこととなる。彼の誘いで始めた演技療法により自らも患者の治療に協力していき..….少しずつ変化が訪れ始める。特に演技療法で患者と対峙するシーンは、チョン・ソミンの演技の引き出しの多さに驚かされ、釘付けになると思う。本作では、泣いているかのように怒り、言葉にならない繊細な感情を、絶妙な間や目の動き、表情で表現するチョン・ソミンを観ることができると思う。

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