伊藤沙莉、『ももさんと7人のパパゲーノ』を語る 「押し付けるのではなく寄り添う作品に」
8月20日にNHK総合で放送される特集ドラマ『ももさんと7人のパパゲーノ』より、主演を務める伊藤沙莉のコメントが公開された。
本作は、よるドラ『きれいのくに』を手掛けた加藤拓也によるオリジナル作。25歳のももは、ある日自分が「死にたい」という気持ちを抱えていることに気づき、SNSで繋がった“死にたい”気持ちを抱えながら生きる人=「パパゲーノ」たちを訪ねて旅に出る。彼らと出会い“死ぬ以外”の選択肢を知っていく、もも。しかし、あるパパゲーノの言葉をきっかけに、ももの心に再びざわめきが生まれ……。
主人公のももをNHKドラマ初主演となる伊藤が演じる。そのほか、ももが出会う7人のパパゲーノに、山崎紘菜、染谷将太、中島セナ、平原テツ、野間口徹、浅野和之、池谷のぶえが名を連ねる。また、ももの彼氏を橋本淳、ももの母を堀内敬子が演じる。
伊藤はももを演じる上で意識した点については、「普段気持ちや状態をどこか作って生きているようなモヤモヤとした疲れみたいなものが現れたらいいなと思いあえて作り込むようなことはしませんでした。自分の中ではももを作らないことが誠意だと思い、務めました」と役作りについて明かす。
本作に込めた思いについては、「押し付けるのではなく寄り添う作品になったんじゃないかと思います。私自身、みんなそうだと言われることに何故か怯えていたところがありました。きっとそれは弱い自分に対する否定の言葉に聞こえていたからだと思います。ですがこの作品を通してみんなそうだ。だからいいんだよ。大丈夫だよ。と伝えられたらいいなと思います。暗くない、不安にならない、むしろ共感や自身の肯定のなかで穏やかに観ていただ けたら嬉しいです」と視聴者へメッセージを送った。
伊藤沙莉(役)コメント全文
出演が決まった際の率直な感想
やりがいのあることだなと思いましたし、今、届けたいなと思うこと、伝わるといいなと思うことが作品を通してできるのは俳優冥利に尽きることだと思いました。
加藤拓也の脚本について
一見淡白そうに見える言葉の中にあらゆる感情や人間味を感じさせるセリフを書く方だなと思っていて、以前からいつかご一緒できたらいいなぁと思っていました。
主人公・もも役を演じることについて
普段気持ちや状態をどこか作って生きているようなモヤモヤとした疲れみたいなものが現れたらいいなと思いあえて作り込むようなことはしませんでした。自分の中ではももを作らないことが誠意だと思い、務めました。
撮影中のエピソードや印象深い出来事
共演者の皆様は1人残らずとても個性も魅力も溢れた方々なので、短くも色濃い日々でした。中でもやはり浅野和之さんがあるシーンでカットがかかるまで動物のモノマネをしていたのには驚きと共に勉強になりましたし、もはや感動しました。そして役を忘れるほど笑いました。
視聴者へメッセージ
この作品が発表になった時のコメントに全てを込めました。
押し付けるのではなく寄り添う作品になったんじゃないかと思います。
私自身、みんなそうだと言われることに何故か怯えていたところがありました。
きっとそれは弱い自分に対する否定の言葉に聞こえていたからだと思います。
ですがこの作品を通してみんなそうだ。だからいいんだよ。大丈夫だよ。
と伝えられたらいいなと思います。暗くない、不安にならない、むしろ共感や自身の肯定のなかで穏やかに観ていただけたら嬉しいです。
■放送情報
特集ドラマ『ももさんと7人のパパゲーノ』
NHK総合にて、8月20日(土)23:00~23:59放送
出演:伊藤沙莉、染谷将太、山崎紘菜、中島セナ、橋本淳、野間口徹、平原テツ、池谷のぶえ、堀内敬子、浅野和之ほか
作:加藤拓也
音楽:田中文久
制作統括:渡辺由裕、尾崎裕和
プロデューサー:倉崎憲
演出:後藤怜亜
写真提供=NHK