2022.07.21 08:00

与田祐希、人生の分岐点となった乃木坂46の存在　「今度は自分たちが後輩に道筋を」

文・取材＝宮川翔、写真＝池村隆司

「今度は自分たちが後輩に道筋を作っていかなければいけない」

ーー乃木坂に加入して今年が6年目になりますが、入ったときの自分と今の自分を比べて、変わった実感はありますか？

与田：入ったときの自分といまの自分は全く違うと思います。もともと人前に出るのがすごく苦手で、喋るのも苦手だし、目立つことが本当になかったんです。乃木坂に入って、初めて将来やりたいことを見つけたり、何かに一生懸命になることを覚えました。学生時代にやっていた部活とはまた違って、自ら進んで挑戦していきたいと思えることに出会えたのは、本当に乃木坂に入ってからなんです。

ーーその中のひとつがお芝居になるわけですよね。『日本沈没』に出演して「将来的にお芝居のお仕事をやっていきたい」と思ったのは具体的にどういう背景があったんですか？

与田：小栗旬さん、松山ケンイチさん、杏さんと共演させていただけたのもそうですし、Paraviのオリジナルストーリーで初めて連続ドラマの主演を務めさせていただけたこともすごく大きかったです。それまでも役にきちんと向き合ったつもりではいたんですけど、『日本沈没』ではその難しさに直面しました。具体的に言うと、泣くシーン。お芝居で涙を流すところまで感情を持っていく必要があったのですが、自分だったら涙は出ないだろうなというシチュエーションでも感情表現を豊に涙を流すところまで気持ちを持っていかなければいけなくて。監督やプロデューサー、共演者の方々にもアドバイスをいただいて、「“役に入る”ってこういうことなのか」ということが初めてわかって、すごく充実感があったんです。役を演じる難しさを実感した現場ではありましたが、だからこそ生まれるような楽しさを知ることができたのが『日本沈没』でした。

ーーお芝居の面では『日本沈没』がターニングポイントになったと。

与田：すごく勉強になりましたし、もちろん「まだまだだな」とは感じているので、お芝居のことはもっと知っていきたいなと思います。

ーーそんな経験を経て、地上波連続ドラマ初主演となるのが今回の『量産型リコ』になるんですね。

与田：やっぱりプレッシャーや不安はもちろんありますし、正直自信もないんですけど、すごく自分に似たキャラクターで、監督にも「等身大の自分でいい」と言っていただいたので、楽しい気持ちを忘れずに撮影に臨みたいなと思います。

ーー乃木坂46のメンバーは卒業生も含めてお芝居で活躍されている方が最近より増えていますが、与田さんにとっても刺激になっていますか？

与田：そうですね。特に卒業された先輩方はお芝居で活躍されている方が多くて。グループを卒業された先輩とはなかなか会う機会もなくなってきてしまうんですが、出演されている作品をいち視聴者として観て、本当にカッコよくて尊敬できる先輩だなと実感します。

ーー乃木坂46で言うと、1期生や2期生の卒業や5期生の加入もあり、今後は3期生の与田さんたちがみんなを引っ張っていく役割を担うところもありますよね。

与田：私は乃木坂に加入してからかなり早い段階で舞台やドラマをやらせていただき、個人でも本当にありがたい経験をいろいろさせていただいたんですけど、それは先輩たちが積み上げてくださったものがあったからこそ、ということは私自身もすごく感じていて。そんな先輩方が卒業していって、いまは後輩も増えてきたので、今度は自分たちが後輩に道筋を作っていかなければいけないなという責任は感じています。私が加入したばかりのときは、先輩方が優しく接してくれて、それがすごく嬉しかったので、私も後輩に対してそういう存在になれたらいいなと思っています。

ーーこの作品のように個人の活動で培った経験が、グループにもいい影響を与えることもありそうですよね。

与田：本当にそうですね。ドラマや映画もそうですし、舞台だったりバラエティだったり雑誌のモデルだったり、いろんなフィールドで活躍しているみんながひとつのグループに集まっていると考えたら、それはすごく強みだと思うので、そういう個人の活動もどんどん増えていけばいいなと思います。

ーーでは最後に、与田さん個人として、またはグループとしての今後の目標を教えてください。

与田：とりあえずいまは、このドラマの撮影など、目の前のことに全力で取り組むしかないと思っています。私はあまり器用なタイプではないので、同時進行でいろんなことが重なると結構不安になってしまうんですが、前向きな気持ちで頑張っていきたいです！

■放送情報
木ドラ24『量産型リコ -プラモ女子の人生組み立て記-』
テレビ東京系にて、毎週木曜深夜0:30～1:00放送
BSテレ東、BSテレ東4Kにて、毎週火曜深夜0:00～0:30放送
dTV、ひかりTVにて、独占見放題配信
テレビ東京HP、TVer、GYAO!にて見逃し配信
出演：与田祐希（乃木坂46）、藤井夏恋、望月歩、中島歩、前田旺志郎、石川恵里加、与座よしあき、森下能幸、マギー、田中要次
企画・原案・脚本：畑中翔太（dea/BABEL LABEL）
脚本：マンボウやしろ、ゴージャス村上、オコチャ
監督：アベラヒデノブ
プロデューサー：寺原洋平（テレビ東京）、漆間宏一（テレビ東京）、山田久人（BABEL LABEL）
オープニングテーマ：樋口楓「ビューティーMYジンセイ！」（Lantis）
エンディングテーマ：LINKL PLANET「ツクッテクミタテテ」
制作：テレビ東京 / BABEL LABEL
制作協力：BANDAI SPIRITS
製作著作：「量産型リコ」製作委員会
(c)「量産型リコ」製作委員会
公式サイト：https://www.tv-tokyo.co.jp/ryosangatariko/
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