2022.06.27 10:00

Creepy Nutsが『よふかしのうた』を逆輸入する面白さ　アニメ主題歌決定までの軌跡

文＝川崎龍也

　そもそもCreepy Nuts自体決してタイアップが少なくないものの、アニメ作品の主題歌を手掛けてきた経験は数えるほど。そんな彼らが今回主題歌を引き受けるに至ったのは原作者の愛がCreepy Nutsの元へと届いたからに他ならない。作者の愛がこういった形で実現するというのはなんだか感慨深いものがある。

　主題歌を手掛けるにあたって、今度はCreepy Nutsがアニメの内容に寄せているのも逆輸入の面白いポイントだ。本作は真夜中の男女の出会いをテーマにしていることもあり、最初は夜をテーマにした楽曲作りを依頼されたようなのだが、R-指定は「オープニングは『夜とは関係ないテーマにしよう』って松永さんとも話していたんですけど、結果、夜っぽくはなったかなと思っていて。直接“夜”とは言っていないけど、ちゃんと作品にマッチする楽曲になったと思います」と話していた（※2）。本PVで解禁された「堕天」は、夜の静けさと喧騒、そして妖艶さが入り混じっていて、見事に作品の世界観と合っており、ファンからも好意的に受け止められているようだ。

　今回のアニメ化によって、Creepy Nutsの「よふかしのうた」ならびに「堕天」が注目を集めるのは間違いないだろう。これまでCreepy Nutsを応援してきたファンや『よふかしのうた』の原作ファンを巻き込みながら、そこで生まれる相乗効果に十分期待できる作品となるはずだ。7月7日の放送開始が今から待ち遠しい。