二宮和也×多部未華子が語る、『マイファミリー』の現場 「向き合う気持ちが一緒」
二宮和也と多部未華子が15年ぶりの共演を果たすTBS日曜劇場『マイファミリー』が、4月10日よりスタートする。
黒岩勉によるオリジナル脚本で描かれる本作で、誘拐された娘を取り返すため、たった2人で戦っていく主人公夫婦を演じる2人。時代の寵児と持て囃されているゲーム会社の社長・温人(二宮和也)とSNSのフォロワー数が1万人を超えるちょっとセレブな未知留(多部未華子)。しかし、夫婦の間には、一筋縄ではいかない何かがありそうな予感が漂う。
今回、二宮と多部にオリジナルストーリーによるドラマ作りや、現場の雰囲気について話を聞くと、絶妙なコンビネーションで語ってくれた。(編集部)
二宮「多部ちゃんの懐の深さに助けられています」
――第1話を一言で表すと、どんな物語ですか?
二宮和也(以下、二宮):本当に楽しめるドラマになっていると思いますし、僕はそこを目指して頑張ってきた部分がありますので、とにかく楽しんでいただければと思います。
多部未華子(以下、多部):私も昨日観たんですけど、ずっと“ノンストップファミリーエンターテインメント”と謳ってきて、まさに! ノンストップだなと。最近まで第1話を撮っていたような感じがして、「これも1話なんだ、これも1話なんだ」と思うくらいに凝縮されていました。
――二宮さん、多部さんが、お互いに“助けられた“と思うことを教えてください。
二宮:“おたべちゃん”は性格がサバサバしていますし、僕に対しても受け答えをしっかりしてくれる。僕は現場でベラベラ喋っているタイプの人間なので、非常に助かります。現場の居方もそうですけど、その性格にも助けてもらっている感じがしますね。
多部:私はもともと現場で口数が多いタイプではなくて。いつも反省しているので、やっぱり主役が盛り上げてくれるというか、ずっと喋ってるというか……。
二宮:「盛り上げてる」でいいのよ。
多部:あはは。自分にも喋るきっかけを作ってくれるので、助けられています。
二宮:あまり助けられてるって感じはしませんよね(笑)。勝手に喋ってる、というのが浮き彫りになったかなと。
多部:まあ、そうですね(笑)。
――芝居面については、いかがですか?
二宮:僕は結構好き勝手やるので、それに合わせてもらえるというのは、ものすごく助かっています。「できれば、僕はこうしたい」「こう言いたい」とプレゼンしたとき、「じゃあ、どうぞ」と言ってくれる人だけではないので。その場合はすべて台本に戻さなきゃいけない作業が発生するんですけど、多部ちゃんは「じゃあ、どうぞ」と言ってくれる懐の深さがあるので、それに助けられています。
多部:私はそんなにたくさんの人と絡んでいるわけではないですけど、今回ご一緒しているキャストの方には、自分の“我”を出す人がいないというか。たまに、演出というより自分が出たいからそれを言うんだろうな、と思うような方がいらっしゃるというか……。
二宮:そのパターンね(笑)。
多部:そのパターンもある(笑)。でも、今回は「良い作品にするために」という思いが強い方々ばかりなので、どのシーンを撮っていてもやりやすいんです。二宮さんをはじめ、全員に助けられている感じがします。作品に向き合う気持ちが一緒というか、チームワークっていうんですかね。
二宮:世代もみんな近いので、いい雰囲気ではありますね。
――いい雰囲気とのことですが、現場で温かい空気感を作るために心がけていることはありますか?
二宮:僕自身、そこは強制するものではないし、頑張るものでもないと思っているので、現場が明るくないなら明るくなくても構わないし、仲が悪いなら仲が悪くても構わない。とにかく「作品の質をどこまで高められるか」だと思っているので、そのあたりで心がけていることはないんですけど、これまでに殺伐とした雰囲気の現場というのは一回もなくて。みんなで楽しくやれているので、そこは本当にいいなと思うし、助けていただいているなと感じます。今回の現場では、多部ちゃんが女の子1人で男の子3人(二宮、賀来賢人、濱田岳)という構図が多いんですけど、わりとフランクにみんなで喋っている感じで。自然とそうなっているのは、共演する役者のみなさんのバイタリティの凄さだと思うし、そういったものを毎日感じながら、感謝しながら現場にいます。
多部:作品的にはみんなで笑っているようなシーンはひとつもなくて。今は重たいシーンが多いんですけど、現場自体は本当に男性キャストの方がよく喋っているので、まったく暗い雰囲気になることはないですね。誰がそうしているっていう感じもなく、きっと性格が素敵な皆さんが集まっている現場なんだな、と思えるような空気で毎日撮影しています。
――二宮さんがムードメーカーという感じでもなく?
多部:ムードメーカー? でも、ずっと喋ってるので……。
二宮:だから、それは「ムードメーカー」でいいじゃない(笑)。ずっと喋ってるだけの人になっちゃうから。
多部:ムードメーカーです(笑)。