ホン・サンス監督最新作『イントロダクション』&『あなたの顔の前に』2本同時公開決定

 ホン・サンス監督の長編25作目『イントロダクション』と長編26作目『あなたの顔の前に』が、2本同時に6月24日よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテ、アップリンク吉祥寺ほかにて全国順次公開されることが決定した。

 2021年の第71回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(脚本賞)を受賞した『イントロダクション』は、モラトリアムな時期をさまよう青年を主人公にしたモノクロームの青春映画。2022年にホン・サンス監督の最新作となる長編27作目『The Novelist’s Film(英題)』が、第72回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(審査員大賞)を受賞したことで、3年連続の銀熊賞受賞となった。

 将来の進路も定まらず、まだ何者にもなれないナイーブな青年ヨンホ。韓国とベルリンを舞台に、父、恋人、母との再会と3つの“抱擁”の物語を通して、1人の若者の人生が紐解かれていく。主人公ヨンホを演じるのは、『逃げた女』の“猫の男”役で知られ、本作で初主演を飾ったシン・ソクホ。そのほか、『お嬢さん』のキム・ミニをはじめ、ソ・ヨンファ、キ・ジュボン、チョ・ユニら、ホン・サンス監督作品の常連キャストが顔を揃えた。

 あわせて公開された日本版ポスタービジュアルでは、主人公ヨンホが一人海から上がってくる姿に、「Introduction【名詞】紹介。序文。入門。導入。」のキャッチコピーが添えられている。「イントロダクション」という言葉が持つ多様な意味を全て内包するために、あえて英語を採用したとホン・サンス監督が語るタイトルは、監督のフィルモグラフィーにおける初の英語タイトルとなった。

 2021年の第74回カンヌ国際映画祭プレミア部門オフィシャルセレクションに招待された『あなたの顔の前に』は、中年女性サンオクを主人公に、1人の女性の心の深淵に迫るストーリー。日本でも、第17回大阪アジアン映画祭の特別招待作品として初上映された本作では、ホン・サンス監督の公私にわたるパートナーのキム・ミニがプロダクション・マネージャーを務めた。

 本作でホン・サンス監督作品初登場にして初主演を務めたのは、40年のキャリアを誇るイ・ヘヨン。ミステリアスかつ複雑な主人公を体現し、2022年国際シネフィル協会賞主演女優賞を受賞したほか、ホン・サンス監督の最新作『The Novelist’s Film』でも主演を務めている。

 長いアメリカ暮らしから突然、韓国へ帰国した元俳優のサンオク。母親の死後以来、久しぶりに家族と再会を果たすが、帰国の理由を明らかにしない彼女の内面には深い葛藤が渦巻いていた。サンオクはなぜ自分が捨てたはずの母国に戻り、思い出の地を訪ね歩くのか。捨て去った過去や後悔と向き合いながら、かけがえのない心のよりどころを見出していく、たった一日の出来事が描かれていく。そして、劇中の“告白”によって明かされるタイトルの意味とは。

 あわせて公開された日本版ポスタービジュアルでは、静かに前を見据える主人公サンオクの顔と眠る妹を見つめる彼女の姿が切り取られ、キャッチコピー「天国が隠された場所」が添えられている。

■公開情報
『イントロダクション』
6月24日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテ、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開
監督・脚本・撮影・編集・音楽:ホン・サンス 
出演:シン・ソクホ、パク・ミソ、キム・ヨンホ、イェ・ジウォン、ソ・ヨンファ、キム・ミニ、チョ・ユニ、ハ・ソングク
配給:ミモザフィルムズ
2020年/韓国/韓国語/66分/モノクロ/1.78:1/モノラル/字幕:根本理恵
(c)2020. Jeonwonsa Film Co. All Rights Reserved

『あなたの顔の前に』
6月24日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテ、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開
監督・脚本・製作・撮影・編集・音楽:ホン・サンス
出演:イ・ヘヨン、チョ・ユニ、クォン・ヘヒョ、シン・ソクホ、キム・セビョク、ハ・ソングク、ソ・ヨンファ、イ・ユンミ、カン・イソ、キム・シハ
配給:ミモザフィルムズ
2021年/韓国/韓国語/85分/カラー/1.78:1/モノラル/字幕:根本理恵
(c)2021 Jeonwonsa Film Co. All Rights Reserved
公式サイト: http://mimosafilms.com/hongsangsoo

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