主人公の妄想とロシア社会へのブラックな風刺 『インフル病みのペトロフ家』予告編公開

 4月23日よりシアター・イメージフォーラムほかにて全国順次公開される『インフル病みのペトロフ家』の予告編と場面写真が公開された。

 本作は、『LETO-レト-』のキリル・セレブレンニコフ監督が、ポスト・ソヴィエト時代の迷宮的ポートレートを描き、ロシアでセンセーションを巻き起こしたアレクセイ・サリニコフによるベストセラー小説を映画化したもの。

 ソヴィエト崩壊後のロシア・エカテリンブルグでは、インフルエンザが流行していた。ペトロフは高熱にうなされ、妄想と現実の間を行ったり来たり。やがてその妄想は、まだ国がソヴィエトだった子供時代の記憶へと回帰し……。

映画『インフル病みのペトロフ家』予告編

 公開された予告編は、MANGA(漫画)を描くのが好きな主人公ペトロフがインフルエンザで咳き込む様子から始まる。やがてそれは息子へ感染し、妄想の世界へ。男たちの銃殺シーン、図書館での衝撃的アクション、2004年のロシアと1976年のソヴィエト、“雪むすめ”の格好をした謎めいた女性、妻ペトロワの叫び…...。不穏な世界観を彩るのは、ダークな歌詞と複雑なライムが特徴的なロシアのラッパー・Huskyの楽曲「Revenge」とヴィヴァルディの「四季〜冬」である。

■公開情報
『インフル病みのペトロフ家』
4月23日(土)より、シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
監督:キリル・セレブレンニコフ
出演:セミョーン・セルジン、チュルパン・ハマートワ、ユリヤ・ペレシリド
原作:アレクセイ・サリニコフ著『インフル病みのペトロフ家とその周囲(邦訳未出)』
配給:ムヴィオラ
英題:Petrov’s Flu/2021年/ロシア=フランス=スイス=ドイツ合作/146分/DCP/カラー/日本語字幕:守屋愛
(c)2020 – HYPE FILM – KINOPRIME – LOGICAL PICTURES – CHARADES PRODUCTIONS – RAZOR FILM – BORD CADRE FILMS – ARTE FRANCE CINEMA – ZDF
公式サイト:moviola.jp/petrovsflu/

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