松本潤×松嶋菜々子、再びの共演で相性の良さを発揮 『となりのチカラ』増えていく“家族”

 松本潤が主演を務める『となりのチカラ』(テレビ朝日系)第4話でスポットライトが当たるのは道尾頼子(松嶋菜々子)。松本を筆頭に豪華キャストが揃う『となりのチカラ』において、松嶋菜々子のメイン回は脚本・演出を手がける遊川和彦との関係性(大ヒット作『家政婦のミタ』(日本テレビ系)を含めて、遊川とは5度目のタッグ)も踏まえて、注目の回であった。

 これまで家庭内DVに、ヤングケアラー、外国人労働者問題と様々な日本の社会問題にメスを入れてきた『となりのチカラ』。第4話で明らかになる頼子の実態は、マンションの住人に開運グッズを売り込む霊感商法だった。しかも、頼子自身も亡くなった息子に会うスピリチュアルに高額の代金を支払っているという、なかなかに危うい状態にある。普通は関わらないようにするはずだが、そんな頼子でも救ってあげようとするのが、チカラ(松本潤)という、ある種この作品において最も変わった人物である。

 チカラは頼子と絶縁状態にある娘・美園(成海璃子)を半ば無理やり仲直りさせていく。美園が口にしている通りに、どこの誰かも知らない人が母娘の関係を修復しに訪ねてくるという、当人にしてみればとんでもなくお節介かつ恐怖な話だ。妻の灯(上戸彩)をはじめ、この作品には数人の真っ当なツッコミ役がいるが、美園もその一人。すっかりお馴染みのセリフとなったチカラの「どっかでお会いしたことありませんでしたっけ?」に対して、「それって口説き文句かなんかですか?」「あなたみたいな男が一番信用できないんですよね。中途半端にイケメンで優しそうな顔して」と指摘する松本潤ありきのメタ展開には笑ってしまった。

 頼子と美園が息子の啓介(森優理斗)を間にして腹を割って話し合うシーンはハイライトの一つであるが、一方で筆者が注目したのは松本と松嶋の本格的な共演である。2人は『花より男子』(TBS系)、『ラッキーセブン』(フジテレビ系)に続き、これで共演3作目。制作発表の記者会見では、松本の結婚を心配するなど、『花より男子』での姉弟関係を連想させるような仲睦まじいやり取りが話題になった。頼子がチカラを自宅に手招きする様子はほんのり2人の相性の良さを感じさせるシーンだと感じつつ、母娘を無理やり再会させたチカラに頼子が言い放つ「あなた、地獄に落ちるわよ」はこの第4話で最もインパクトのあるセリフだ。

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