大沢たかお&檀れいがナレーションを担当 『ナイトメア・アリー』日本オリジナル予告公開

 3月25日に全国公開される『ナイトメア・アリー』の日本オリジナルナレーション予告編が公開された。

 第90回アカデミー賞で作品賞、監督賞を含む4部門を受賞した前作『シェイプ・オブ・ウォーター』に続き、ギレルモ・デル・トロ監督が再びサーチライト・ピクチャーズとタッグを組んだ本作は、1946年に出版されたノワール小説『ナイトメア・アリー 悪夢小路』を映画化したサスペンススリラー。1947年にはエドマンド・グールディング監督によって『悪魔の往く町』というタイトルで映画化された題材を、デル・トロ監督が新たに映像化した。第94回アカデミー賞では作品賞、撮影賞、美術賞、衣装デザイン賞と主要を含む4部門にてノミネートを果たした。

 主演を『アリー/ スター誕生』のブラッドリー・クーパー、『キャロル』のケイト・ブランシェットが務めるほか、『ヘレディタリー/継承』のトニ・コレット、『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』のウィレム・デフォー、『シェイプ・オブ・ウォーター』のリチャード・ジェンキンス、『キャロル』のルーニー・マーラ、『ヘルボーイ』のロン・パールマン、『グッドナイト&グッドラック』のデヴィッド・ストラザーンらがキャストに名を連ねる。

 公開された日本オリジナルナレーション予告は、主人公スタン(ブラッドリー・クーパー)が「本当に故人と話せますか?」と問いかけられるシーンから始まる。とあるカーニバルの一座で読心術を身につけ、愛する女芸人モリー(ルーニー・マーラ)とともに華やかなトップ興行師の道を駆け上がっていくスタン(ブラッドリー・クーパー)だが、不敵な笑みを見せる精神科医のリリス(ケイト・ブランシェット)と手を組んだことをきっかけに、越えてはいけない一線を越え、光に照らされるショービジネスの世界から、後戻りのできない闇の領域へと飲まれていってしまう。

 ナレーションを担当したのは、俳優の大沢たかおと檀れい。大沢が主人公スタン、そして檀がリリスの視点で、映画の持つ世界観と劇中で展開されていく独特の世界観と男女のスリリングな騙し合いを妖艶な声色で体現。ナレーション収録に挑むにあたり、2人は一足先に本編を鑑賞。大沢はかねてより好きだったデル・トロ監督の作品とあり、人間の本質を深くえぐった本作のテーマについて「人間皆に共通する逃れたくても逃れられないものを、デフォルメした映画の世界でギレルモ・デル・トロ監督が見事に表現されていると感じました」と語り、撮影の素晴らしさについても「あれだけ美しく説得力のある画が撮れていると、観ていてその世界に引きずり込まれます」と絶賛を寄せた。

 檀は「作品自体が十分に練られ精巧に作られていると感じましたし、美術や衣装も素晴らしかったです。劇場でぜひ観たい作品」と本作を大絶賛。また実際のナレーションの収録について大沢は「僕は芝居が本業ですから、マイクに向かうより身体でしゃべる方が慣れているので、ナレーションは難しかったです」と告白。「でもこの機会に、声でだけですが、他の映画にも参加でき、ブラッドリー・クーパーのやっていたことが追体験できる感じがして面白かったです」と感慨深い様子で振り返り、檀は「大沢(たかお)さんがスタン側で出演されると聞いて、スタンが野望の深みにどんどんはまっていく様を大沢さんとの掛け合いでうまく表現できればいいなと思いながらナレーションさせていただきました」と語っている。

コメント

大沢たかお

基本的に僕は芝居が本業ですから、マイクに向かうより身体でしゃべる方が慣れているので、ナレーションは難しかったです。でもこの機会に、声でだけですが、他の映画にも参加でき、ブラッドリー・クーパーのやっていたことが追体験できる感じがして面白かったです。映画のテーマはすごくはっきりしていて、人間の本質的な部分、因果応報、避けては通れない部分にやはり人は向かうのだなと思いました。人間皆に共通する“逃れたくても逃れられないもの”を、デフォルメした映画の世界でギレルモ・デル・トロ監督が見事に表現されていると感じました。ひとつひとつの画も良くて、あれだけ美しく説得力のある画が撮れていると、観ていてその世界に引きずり込まれます。出ている俳優さんも皆とても素晴らしいですが、僕は最後のブラッドリー・クーパーの、運命や結末を知った人の表情が大好きでした。きっと彼が台本を読んで、最初からずっと一番考え続けたのは、あのラストシーンだったんじゃないかと思うんです。そこで僕は人間のいろいろなものを感じて、“映画っていいな”って、水野晴郎さんみたいに、すごく感動しました。

檀れい

大沢(たかお)さんがスタン側で出演されると聞いて、スタンが野望の深みにどんどんはまっていく様を大沢さんとの掛け合いでうまく表現できればいいなと思いながらナレーションさせていただきました。声のお仕事が元々好きだったので、男女の掛け合いというナレーションも新鮮でとても面白かったです。本編を拝見し、作品自体が十分に練られ精巧に作られていると感じましたし、美術や衣装も素晴らしかったです。主人公スタン自身の名が上がれば上がるほど欲望が増して、深みにはまっていく様には、人間の欲深さや愚かさを感じて、最後まで引き込まれました。リリス役のケイト・ブランシェットも本当に素敵。どの作品でもいつも芯が通っていて、存在感が凄い。今回はスタンよりも一枚も二枚も上回るしたたかさで圧倒されました。劇場でぜひ観たい作品です。劇場で観ると雰囲気も違って、音もスクリーンも大きくて、世界観により包まれるので、ドキドキハラハラが募るなか鑑賞が出来ると思います。映画は劇場で観るために作り手側も作っていると思いますし、劇場で観るのが一番楽しいと思います。

■公開情報
『ナイトメア・アリー』
3月25日(金)全国公開
監督:ギレルモ・デル・トロ 
出演:ブラッドリー・クーパー、ケイト・ブランシェット、トニ・コレット、ウィレム・デフォー、リチャード・ジェンキンス、ルーニー・マーラ、ロン・パールマン、メアリー・スティーンバージェン、デヴィッド・ストラザーンほか
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
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